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南米系の高速英語に圧倒されるな!英語に擬態したスペイン語だから。

自信を失うと成長速度が下がる。
だから英会話中に、自信を失わない防衛手段が必要だ。

こんにちは、語学の裏設定のゆうです。今日のテーマは、国際交流・語学学校あるある「スペイン語・ポルトガル語圏の人の英語が速くて圧倒されてしまう件」についてです。

彼らの英語は機銃掃射のように速いです。

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彼らのマシンガントークに驚き、自分の英語と比べるあまり、自分に英語力・発言力が無いように思え、自信を喪失する人が多いようですが、

気にしてはいけません。

ちゃんとした理由があります。それは、彼らの英語は「英語に擬態したスペイン語・ポルトガル語」だからです。

皆さんは"英語"を学びに、国際交流のイベント・語学学校に行っているはずです。それゆえ、"英語というモノサシ"で皆さんの英語が評価されるなら、これは正当な見方ではないでしょうか。


しかし、英語モドキ、という誤ったモノサシに基づいて自らを評価し落ち込んでしまうなら、もったいないです。


今日の記事は不当な自信の喪失を防ぐための記事です。
そして失った自信を回復させるための記事です。

英語で交流する人にとっては良い予防薬・回復薬になると思いますから是非最後まで読み進めてくださいませ。

ちなみに本記事は、実際に頂いたお悩みを元に書いていますので、リアルな内容になっております。

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1.英語もどきに自信を吸い取られてはいけない

そもそもなぜ、国際交流の場や語学学校にいるポルトガル語圏・スペイン語圏の人の英語が速く聞こえてしまうのでしょうか?
 

それは、彼らの感性で英語を話してしまっているからです。

ポルトガル語・スペイン語はもともと機関銃のように速く打ち出される言語で、彼らの「普通の速さ」は私達にとっての「異常な速さ」になります。

つまり、英語の話し方が異様の速い人は、「英語」をポルトガル語・スペイン語の話し方で話しているのです。

具体的には、
英語本来の個々の母音や子音を、
ポルトガル語・スペイン語のそれに置き換え、
さらに英語特有のイントネーションをも
ポルトガル語・スペイン語のイントネーションに置き換えています。

ざっくり言えば、
彼らはただ母国語を英単語に置き換えているに過ぎないのです。


日本語英語を高速で話している日本人を見ても「あいつ英語すげーな!」とは感じないと思います。

 アイ イエスタディ ザショッピングモール ウェントゥー
(私は 昨日 ショッピングモール に行った)

英語の音を全て日本語の音に置き換えてみました。
このカタカナ文章を、できるだけ高速で発音してみてください。
そして、英語ができる友達の前で言ってみてください。

鼻で笑われると思います。
「それで英語話しているつもりか?」
と言われて終わりだと思います。

ならば、英語の音をスペイン語・ポルトガル語に置き換えたものにも同じ態度を取っても良いと言えますよね?

それゆえ、南米系の超高速英語モドキにひるむ必要は全く無いのです。

英語モドキに圧倒される必要もありませんし、それによって自信を失うなど、自分が可哀想です。


2.英語は虹です

英語には色々な英語がありますよね。

ならば、下図のように、英語は虹のように例えられるわけです。

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アメリカ英語を例に取りますと、

「正真正銘のアメリカ英語」と呼べる英語、

「スペイン語の要素が強いが、英語として理解されるギリギリのラインの英語=(ビミョーな英語)」、

「もはや英語として理解されない英語モドキの英語」

があると言えますよね。
それぞれに良い点、悪い点があることは認めます。

英語モドキの英語であっても、
言葉が伝わったら嬉しいものです。
そういう体験は貴重ですし、
それを味わうことも大事であると思っています。


ですが、英語を学んでいるみなさんに問いかけたいのは、

あなたが目指すのは何色の英語なのですか?

という質問です。

アメリカネイティブ英語の習得を目指す人であれば、アメリカ英語ができないことは、反省材料なりえます。

しかし、例えばの話ですが、アメリカネイティブ英語を目指す人が、英語モドキを話すコロンビア人に「アメリカ英語過ぎてわからないよ!」と言われて、自分の英語力の無さについて嘆く必要はあるでしょうか?

アメリカネイティブ英語を目指しているあなたなら、発音はアメリカ英語になるように努力を積んできたわけですし、言い回しはアメリカ人が自然だと思う表現を身につけるように努力を積んできているわけです。

英語の音をスペイン語の音に置き換えただけの、努力不要、エセ英語に、あなたは自分がしてきた努力を売り払うのですか?


自分の英語力の程度を評価する真のモノサシは、あなたが何色の英語力を目指したいかによって決まるのではないですか?


ゆえに私は思うのです。

英語学習者は、自分が何色の英語を目指すかをまず決めないと。

何色の英語を話す自分になりたいか、という自分のモノサシを持ちましょう。そこからどれだけ遠いか、近いかによって英語力を評価しましょう。自分自身の尺度によって自分自身を測りましょう。

そうでないと、、、

TOEICやTOEFLなどの外部のモノサシによって、自分を評価するようになりますよ?

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これについて書き出すと、1記事書けてしまうので今日は深入りしませんが、もしあなたがエセ英語におののくならば、自分が目指す色がまだ確立できていない可能性が高いです。

次のページで、少し英語の種類について書きますので、何色を目指したいかの参考になさってください。


3.ネイティブ英語かESL英語か


英語の分類の仕方は色々ありますが、ネイティブ・非ネイティブというモノサシで分けた場合、

・ネイティブ英語 (Native English)
・第二言語としての英語 (ESL:English as the Second Language)

とに分けることができます。
英語として理解されればそれでよし、というのはESLに入ります。


それゆえ、「何色の英語を学びたいのですか?」という質問を考える際に役立つ大枠は、

ネイティブ英語でを学びたいのか?
ESL英語を学びたいのか?

となります。

どちらを目指すのが善だとか、悪だとかいう決まりはありません。

ただ、ネイテイブ英語にせよ、ESL英語にせよ、
今学んでいる英語が、みなさんが身につけたいと思っている英語と一致しているとどうか?

それが鍵なのです。

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  ・ネイティブ英語

ネイティブ英語と言っても、イギリスの英語、アメリカの英語、オーストラリアの英語、など多種多様です。

問題はどのネイティブ英語を目指すかということになるのですが、その基準はどこの国の英語ネイティブと、特に仲良くなりたいかで決めても良いでしょう。

例えば、もしあなたが流暢なオーストラリア英語を話すなら、アメリカ人よりオーストラリア人と仲良くなれるでしょう。

それだけではありません、
英語は英語でも、特にオーストラリア英語が話せれば、オーストラリア社会に溶け込むことができます。

それは、オーストラリア英語を学習するにつれてあなたにオーストラリア人のアイデンティティーが確立されてくるからです。

ゆえに、ネイティブ英語を学びたいと志すときのポイントは、
・どの国のアイデンティティーを自分は持ちたいのか
・どの国の人と特に仲良くなりたいのか

を基準に考えると良いでしょう。


  ・ESL英語


対してESL英語は、相手の脳に自分が伝えたい情報を届かせることを主目的として掲げています。ゆえに、「異なる国籍の人同士が協力し、共通のタスクをこなすためにとりあえずのコミュニケーションツールとして通用すればいい英語」を学びたい人に適していると言えます。

言い換えるとアイデンティティーなんぞよりも、タスクさえこなせる英語力があればいい、という人向けです。発音も、文法も、言い回しも、正確さよりも中味が伝わればいいという英語がESL英語です。


あなたはどんな英語を身につけたくて、今勉強していますか?


まとめ

英語モドキは恐れる必要がない。なぜなら、その恐れは不当なモノサシによって作られた影に過ぎないから。
英語モドキを恐れてしまうのは、自分が目指したい英語が何であるかを分かっていないから、という可能性がある。
ネイティブ英語、ESL英語、どちらを学びたいか?
自分が学びたい英語を決め、自分自身のモノサシによって、自分の英語力を正当に評価しよう。

ESL英語を目指すもよし、ネイティブ英語を目指すもよし。正解は、あなたの学習動機の中にあります。どちらの英語を目指すかによって、得られるものが変わってくるので、自分の心とよく相談しましょう。

語学学校でESL英語を学んでいたとしても、ネイティブ英語を学んでいたとしても、南米系の高速英語は英語として相当崩れた英語なので、彼らに心を折られる必要はないのです。

今日の記事があなたの英語学習の糧になったことを祈って。

それでは、また!

PS

皆さんの目指したい英語の色が決まると、皆さんの人格もその色に染まります。つまり人格改造が可能となります。それについての記事を以前書きましたの、よかったらそちらも合わせてお読みください。


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