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私のシンギュラリティ

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特に自分の体験に焦点を当てた文章です。
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#ジェンダー

メタバースを「性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)」で考える-自分らしい生き方ができる社会への概念

メタバースを「性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)」で考える-自分らしい生き方ができる社会への概念

 皆さんこんにちは。マイノリティ・メタバースアイドルの蘭茶みすみです。今回は、私のメタバースでのコミュニケーションや在り方の自由に対する捉え方を、自分の性・身体のことを自分で決められる権利である、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)の観点からお話ししようと思います。

 VRChatなどのいわゆるVRメタバース。自分の在り方を自分で決めて、自分らし

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【活動報告】VRChatのLGBTQ+プライド月間イベント「Trans Pride VR2024」でライブしました!メタバーストランスジェンダー団体「トランスアカデミーVR」主催

【活動報告】VRChatのLGBTQ+プライド月間イベント「Trans Pride VR2024」でライブしました!メタバーストランスジェンダー団体「トランスアカデミーVR」主催

 メタバース上のトランスジェンダー当事者でつくる米非営利団体「トランスアカデミーVR」は6月7~9日(現地時間)にVRChat上で、LGBTQ+プライド月間に合わせて「Trans Pride VR 2024」を開きました。

 蘭茶みすみは、マイノリティメタバースアイドルとして、6月8日の音楽イベントで、多様性と自己表現を歌った「カラフル☆メタバース」などのオリジナルソングをライブパフォーマンスで

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現実もメタバース!ならばアバターで存在しよう!‐ 肉体と存在を明確に分離、同一存在で世界を横断

現実もメタバース!ならばアバターで存在しよう!‐ 肉体と存在を明確に分離、同一存在で世界を横断

 今後、さまざまなバーチャル世界(プラットホーム)が増えていく。やがて現実は無数にある世界(プラットホーム)の一つに収まっていく。肉体と存在は明確に分離される。存在は自分でデザインする概念になり、肉体は生命維持以外の機能を持たなくなる。そして存在は複数のメタバースを横断してアイデンティティとなる。

▲肉体とアバターを概念として分離すれば、全ての齟齬は解決する

 欧米文化圏がメタバースに注目して

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バ美肉が「女の子の日」- VRとリアルで生理を再現 - 「性を越え」それぞれの苦しみ理解の契機に

バ美肉が「女の子の日」- VRとリアルで生理を再現 - 「性を越え」それぞれの苦しみ理解の契機に

 生理用ショーツとナプキンを着用しながらVRでバ美肉(VTuberのようにアバターなどで美少女の姿になること)した。ネイティブ女性の月経を少しでもリアルに体験するため、法定パートナーの体験談を参考に状況を再現し、経血の着いた使用済みナプキンも交換。「性」が流動化するであろうVR・アバター社会の普及の過程で、「女の子として存在するとは?」を考える狙い。ネイティブな性への尊重を忘れないように、肉体的、

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バ美肉で「女性の生きづらさ」体験 - 他者の経験理解にVR

バ美肉で「女性の生きづらさ」体験 - 他者の経験理解にVR

 バーチャル世界に入り始めた頃、私は初めて会った知らない人物に抱き付かれ、いきなり腰を振られたことがある。言葉も通じないし、アバターもなんだか不気味で大きい。そもそも「知らない人」だ。そんな何の関係性も無い人物が、片言の日本語で「カワイイカワイイ」と言いながら腰を振っている。私のことを何も知らない人間が、私の「人格」を無視して、「見た目」や「性」だけを見て一方的に消費している。人間としての全てを剥

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アバターへ肉体属性の強制は人権侵害!?相互理解にはむしろVR - VRCC1を受けて

アバターへ肉体属性の強制は人権侵害!?相互理解にはむしろVR - VRCC1を受けて

 VR・アバター文化の敵は反差別ではないし、反差別の敵はVR・アバター文化ではない。VR・アバター文化も反差別も、根元には共通して「自己実現の自由」を拡張/保障していこうという発想がある。VR・アバター文化は科学技術によって人類全体の領域を拡張することで、反差別は社会的な価値観や仕組みを改善することで、それぞれ違うアプローチで人類の自由拡張を目指している。自由拡張という元来の目的を忘れ、他者の自由

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