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え?逆じゃない?「過去は変えられる。未来は変えられない。」

皆さん、今日もお仕事、お疲れ様です😌

お疲れの中、この記事を訪れてくださりありがとうございます✨

是非、リラックスし、ゆっくりしていってください😊

共育LIBRARYというブログを運営しているりょーやん、元教師です。


よく、過去のことをあれこれ後悔するよりも、未来に向けて努力する時に

「過去は変えられない。未来は変えられる。」

という言葉を耳にします。

しかし、賢者はこれに異を唱えると言われます。

人生において、大きな成果を実現した人、何かを成し遂げた人たちは逆を唱えることが多いのです。

「過去は変えられる。未来は変えられない。」

と。

しかし、一見、未来は現在の努力次第で、変えていける可能性があるものに思えます。

一体、この言葉は何を意味しているのでしょうか。

この記事では、心理学の観点を用いながら、

「過去は変えられる。未来は変えられない。」

の言葉の意味と、そして具体的なアプローチの方法を解説していきます。

過去に傷ついた体験がある人、何か後悔を引きづっている人にとっては、この言葉が大きな意味をもつはず。

そして、それを癒す方法を知ることにより、大きなエネルギーを取り戻すことができるはずです。

是非、最後までご覧ください。



ヒーリング・カウンセリング・コーチングの関係

まず、

「過去は変えられる。未来は変えられない。」

の意図についてです。

これは、

過去に起こった出来事は、自分の解釈次第でいくらでも価値を変えていくことができる。

そして、未来は現在の自分が続いていった結果でしかないため、現在の自分を変える必要がある。

現在の自分を変えるためには、過去の自分を変えることが必要だ。

ということを意味しています。

この考え方は、ヒーリング・カウンセリング・コーチングという3種類のアプローチの関係性からも見て取ることができるのです。

ヒーリング・カウンセリング・コーチングの関係図

まず、図のように、この3つは「ヒーリング → カウンセリング → コーチング」という上下関係にあります。

最もよく聞くのが「カウンセリング」。これは「現在」の状態をみるためのものです。

その人の困っていることや問題を整理し、「過去」にどのような傷を負ってきたのか、どのような考え方をもっているのかを探っていく。

そして、その人の問題を解決するために、治癒を行うのが「ヒーリング」です。

ヒーリングは、その人の「過去」の傷を癒したり、過去の出来事の解釈を変えたりすることを目的とします。

いじめられた経験によって生じた傷を癒す。
両親・家族との関係性を修復する。
恥をかいてしまい、行動しなくなってしまった出来事の解釈を変える。

そのような「過去」を治癒・回復させていくことにより、「現在」の自分のエネルギーが大きくなっていきます。

心の傷が修復したことにより、前向きに物事を捉えることができるようになり、新たな挑戦に一歩を踏み出すことができます。

そうやって、「現在」が変わっていくのです。

そして、新たな目標をもったならば、そこからは「未来」に向けて目標実現のために導いていくのが「コーチング」です。

目標に向けて前進する人物に伴走し、より目標を達成しやすい考え方や行動を身につけるように、本人に気付きを与えていきます。

つまり、この記事のタイトルでもある言葉は、

「未来」に向けて自分の行動を変えることによって、確かに結果を変えることはできるかもしれない。

けれども、「過去」の負の遺産を取り除き切れば、「現在」の力が大きくなり、より大きく「未来」の自分を変えることができる。

ということを示唆しています。


事実に色をつけるのは自分

人前で何か失敗したことがあるとします。

みなさんは、このような「失敗」したときに、どのような解釈をするでしょうか。

最も多いのが

「失敗してしまったのは恥ずかしい。もう失敗したくないな。」

という反応である気がします。

しかし、ある人は

「こんな失敗はなかなかない。よし、これは人を笑わせるネタにできるぞ。」

と捉えるかもしれません。

さらに言えば

「この方法ではうまくいかないことは分かった。じゃあ次は別の方法で試そう。」

という人もいるかもしれないのです。

事実は1つ。解釈は人それぞれ。

事実というものに色はない。

ですが、それに「失敗」というマイナスな色付けをするのも、「財産」というプラスの色付けをするのも、全て自分次第なのです。

成功したり、大きな成果を成し遂げる人は「失敗」という言葉を安易に使いません。

エジソンの

「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまくいかない方法を見つけただけだ。」

という言葉のように、「失敗」ではなく、自分の人生の「糧」とすることができるのです。

他にも「もう40歳」と「まだ40歳」は、たった二文字の違いですが、解釈の仕方は丸っきり違います。

このように、人は解釈次第で、自分のエネルギーを奪うこともできるし、自分に勇気を与えることもできるのです。

それは、過去の出来事も同じ。

例え、過去の出来事であっても、解釈を変えることにより、その出来事を「糧となるもの」に修正することが可能となります。

そして、解釈を変えるときに必要になるのが、物事を捉え直す「リフレーミング」という考え方です。


リフレーミング

「リフレーミング」とは、ものの見方、視点、枠組みを変えることです。

同じ状況や言葉であっても、視点を変えることにより、受ける感じを大きく変えることができます。

物事には、必ず表と裏があります。

コインと同じように、表裏一体になっているのです。

例えば、「行動力がある」ということは、逆に「丁寧さに欠ける」ということなのかもしれません。

逆に「石橋を渡るぐらい慎重な人だ」という解釈は、「リスクマネジメントができる人」と捉えることもできます。

つまり、物事をプラス、マイナスのように0か100かで決めてしまうのではなく、「よい面」に注目し、それをどのような環境で生かすことができるかを考えるのが大切なのです。

他にも、様々なマイナスワードとして使われる言葉ありますので、リフレーミングの例を記載しておきます。以下のような言葉です。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶嫉妬
❷ストレス
❸苦しみ
❹許す

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢


❶嫉妬

嫉妬というものは、憧れや「自分もそうなりたい」という意欲の裏返しでもあります。

まずは「自分はこうなりたいんだ」という気持ちに気付き、認めてあげる。

そして、「まだ私には『なりたい』『目指しているものがあるんだ』」と自分の行動のエネルギーに変えていくことができるのです。


❷ストレス

ストレスは人間の最大の敵のような印象を受けます。

しかし、ストレスがない状態は逆に危険ということをご存知でしょうか。

一種類だけの魚を飼っている水槽と、一匹だけ種類の違う魚を入れた水槽では、後者の方が魚が皆長生きするそうです。

動物ですら適度なストレスがないと短命で終わってしまうのですから、人間もそうでしょう。

高齢になってぼけてしまう人と、いつまででも元気でいる人とでは、やはり、社会的な責任の差があるように感じます。

何かしらのやるべきことを持っており、「誰かのために」と頭を悩ませるストレスを抱えている人の方が、いつまでも明晰で長生きするのです。

ストレス(圧)があるからこそ、人は成長・前進し、喜びを見出していけると捉えることができるでしょう。


❸苦しみ

苦しみは「過去の何かの感情に執着している」ことにより生まれます。

例え、それが「喜び」であったとしても、です。

過去の傷を負った体験をひきずる。
過去の栄光と現在を比較してしまう。

ということは、自分が手放すべきもののヒントを教えてくれているということでもあります。

だからこそ、
握りしめているものは何かを書き出し、
そのメリット・デメリットを書き出し、
デメリットが多ければ手放す

ということを行う中で、より自分を身軽にできるのです。

逆にメリットが多い苦しみは、おそらくそれ以上の危険から、その人を守ってくれている感情です。

だからこそ、自分を守ってくれている苦しみに感謝し、共に歩いて行くという意識をもつことで、大きな味方になってくれることでしょう。


❹許す

人間の行動の中で、最も難しいと言われるが「誰かを許す」行為であると言われています。

しかし、夜眠れないほど許せない相手がいたとしても、相手は寝ているのです。

つまり、「許せない」という気持ちは、「自分を束縛する」ということでもあるのです。

だからこそ、「許す」という行為は、自分を自由にし、自由を愛してあげる行為となる。

決して、相手に負けるということではありません。


ビリーフ(信念)の書き換え

「ブリーフ(信念)」の書き換えという行為も、1つのリフレーミングになるのですが、考え方や捉え方を変えるだけではそう簡単に変わらないが故に、分けて解説していきます。

ビリーフというのは、簡単に言えば価値観です。

価値観も色々あります。ここでいう書き換える必要があるのは、自分を苦しめている価値観です。

リフレーミングの章で、

「『苦しみ』を手放すためには、メリット、デメリットを書き出して、デメリットの方が多ければ手放してもよい」

ということを述べました。

ビリーフも同じです。そして、手放すだけではなく、書き換えを行っていきます。

例えば、

◆人は成長しなければならない
◆ポジティブでい続けなければいけない
◆人に迷惑を掛けてはいけない
◆全員に好かれなくてはならない
◆自分よりも相手を優先しなくてはならない

などです。

これらのビリーフが、適度なストレスをもたらし、逆に自分の人生にとって程よいスパイスとなっている(メリットが多い)場合なら書き換えなくても構いません。

もし、

「人は成長しなければならない」

という信念をもつことにより、苦しみもあったが、そのお陰で成長し、今では人を助けることができる力を得て、たくさんの人を幸せにしている。

そして自分も幸せになっている、という状況ならばよいでしょう。

逆にデメリットが多ければ、それはきっとその人にとっては重荷となるビリーフなのです。

ですので、そっと下してあげる方がよいのではと思います。

ただ、それらのビリーフもデメリットだけではなかったはずです。その信念によって助けられてきたこともおおいにあるでしょう。

ですので、

「『人に迷惑を掛けてはいけない』と考えることで、自分で自立して生活をする力を身につけることができたよ。ありがとう。」

感謝や労いの言葉を書き出し、

「そして、ある程度は自分の足で歩いていくことができるし、完璧な人間などいなくて、誰しもが支え合い、補い合って生きているということが分かったから、もうこれ以上この考えで私を支えなくていいんだよ。これからは、自分のことは自分でやりつつも、無理をしないで、困った時は支え合い、助け合って生きていくね。」

新しいビリーフに書き換えていくことで、これまで支えてくれつつも、苦しめていた信念を解き放つことができます。

このビリーフの書き換えはすぐに効果は出ませんが、じわじわと自分を自由にしていっている幸福を感じられるようになっていきます。

このような「リフレーミング」によって、過去を書き換え、現在を改善し、未来に向けて歩み出すエネルギーに換えていくことができるのです。


まとめ

このような、人間の深層心理へのアプローチは、まだまだ、日本ではメジャーになっていません。

ですが、これだけ、うつ病、適応障害、不登校、不安障害、様々な精神疾患が明るみになってきている時代ですので、やがて、このような「ヒーリング」を行っていくのが当たり前になっていくはずです。

2010年以前は心療内科に行くことは、非常に憚られる雰囲気がありました。

しかし、2020年前後のSNSの流行+当事者のカミングアウトによって、その流れは変わり始めてきました。

日本だけではなく、世界中でメンタルの問題が表出している時代ですから、この「過去は変えられる」という考え方は、やがて、一般的なものになっていくでしょう。

人間は変わることができます。それが何歳であったとしても。

なぜなら、過去を癒すことは、勇気をもって一歩を踏み出せば、誰もができることだからです。

できるだけ早く、このような風潮が当たり前となり、できるだけ早い段階で治癒をし、自分の人生に与えられた時間を、よりウェルビーイングの満ち満ちた状態で過ごすことができる人が増えていってほしいと願います。

自分の過去を根本から癒すためには、さらに深い階層の深層心理にアプローチをする必要がある人もいます。

詳しくはこちらの記事にまとめてありますので、興味のある方はご覧になってみてください。

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いつもながら長文になってしまう中、最後まで読んでくださり本当にありがとうございます!皆さんの今日・明日がよき1日でありますように😊





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