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ド盆、ニヒリズムを焚き上げて
用があって入谷に降りた。
予定の1時間前に町に来て、喫茶店にでも入ろうと思うもどこも開いていない。ドトールすら閉まっている。個人経営の喫茶店に盆休みがあるのはいいけれど、店主療養のため休業しててもいいけれど、18時閉店でもいいけれど、チェーン店も閉まっているなんて、これが盆か。町が盆だ。この町には冷房がない。蒸し暑い。こう暑くては先祖も来ねぇ。
私と家族が暮らす家には仏壇が一つある。父の部屋にあ
20240813/小説(5)
小説(5)
コンセントー充電器ースマホー有線イヤホンー私のルートで給電されているはずの電力を、この体はスピードに変換してくれない。その点電車になりたい。好きな色は赤だから丸の内線がいい。昼間の東西線に乗ると地上に出たあたりで昔のことを思い出すから、青が嫌いだ。
一般的に、家の布団よりも地下鉄のシートの方がよく眠れるものです。私が電車になったなら、車内をいい感じに揺らして、良質な睡眠を提供してみせ
20240811/小説(1)〜(4)
小説(1)
店の外では女が眠ったまま吐いている。吐瀉物に濡れた自らの髪の毛で溺れている。
さっきまで彼女が酒をあおっていた店の中は暗く狭い。始発が出るまで訥々と酒を売りつけるためだけにある機構の暗さと狭さだ。1杯は1728円。都会の家賃のせいで、客が少ないせいで、店主に3人目の子供が生まれたせいで、アルバイトを雇ったせいで、値上がった末の数字なのだから安いものである。因数分解すれば2が6乗に3を
202310(抜粋)
20231001
タイトルは『めいめつ』に決定。
20231002
新幹線で目を瞑る。見れていないのは私じゃないか。大丈夫。少しずつ。
兵庫へ。食い倒れる。
20231003
午前1時前に起床。5時頃ホテルを抜け出し徘徊。廃業したボウリング場跡地を見つける。カメラを構えたがフィルムがきちんと送られていなかった……。
廃墟には意味を失ったのに在り続けている静物に蔦が絡んでいて大変宜しい。
202309(抜粋)
20230903
イッセイミヤケを着た恋人と全裸の恋人、どちらがより魅力的?
20230909
重陽の節句。空腹時に面白かったものは食事するだけでつまらなくなる。
20230910
寝付けなかった。カフェでモーニングを頼む。
去年のアルバムを聴いている。愛憎愛憎愛憎。苦しいです。
悲しいです。伸びます。私の目に狂いはない。
現実の人間にも夢見てる。現実見たら現実に満足しちゃう。現実に服従
202308(抜粋)
20230802
金のなさ、と改めて言葉にすると案外どうでも良くなってくる。
20230804
新幹線に乗る。どうして子供は人の顔をジロジロ見るのだろう。
田んぼ小川山々空気遠近法。屋根を持った家屋。水色の空白い雲。黄緑の草木。銀の塔。灰色の墓石。オレンジと青緑のショベルカー。発光するコンクリート。確かに神がいるならば山脈のあなたの雲のあなただろう。濡れた魚の鱗のような瓦。ジオラマがそっと回
202307(抜粋)
20230701
理論ばかりで実態をないがしろにしちゃつまらない。
もっと上手に本を読めたらいいのに。
スピリッツ・オブ・ジ・エア 届く。今見ても好きになれるだろうか。なれなくとも、私ともう1人しか客のいないミニシアターまで学校帰りに見に行ったことは変わらない。菓子パンを持ち込んで、匂いが強くて、後悔した。
本は読めないし 頭から何も出せそうにない
頭が悪すぎて なんでおれだけがこんなに
生活
202306(抜粋)
20230601
下北沢。
喫茶いーはとーぼでジャズと石について。
ここに連れてきたい人が何人も思い浮かぶ。
フィルムを現像に出すため新宿へ。仕上がりを待つ間を埋めるために献血ルームへ赴く。何度測っても血圧が足りず、善行失敗。チョコレートもらっただけ。
20230602
睡眠のことだけを考えて帰宅。精一杯寝支度。分からないことばかりだけれども、就寝。
20230603
中野をかけずり回り
202305(抜粋)
20230501
隣人がよく吐くようになった。
20230503
「他人に対してどうしてそんなに熱を持てるのだろう」
「他人が個であるおかげで、自分も個でいられるからじゃないかな」
「自分を侵されることを最も恐れているのだよ」
「私が独立しているために、あなたにも独立していて欲しい。あなたと私が飽和しないで欲しい」
「私が、悲しくなっている人がいるとき、どうしたらいいんでしょうね?ときく
202304(抜粋)
20230402
セッション会。午前はイマイチままならず。言葉と思考を杖にしてある人同士の会話に目が覚めた。ツンケンしてごめんなさい。気分に振り回されたかもしれない。きちんとした人は怖い。
伸びてる、伸びてる。
20230403
他人の写真を撮ることや絵を描くことは、おまえを見ています、目を向けています、と突きつける不躾な行いだと思う。他人のことって見ていいんでしょうか。見たいんですけど、す
202303(抜粋)
20230301
深夜、友人から来たメッセージをきっかけについ長話をした。
昼に起床し外出。2023年3月1日は空が低く春のぬるさがあった。春特有の憂ウツを1年ぶりに思い出す。しかし去年よりいくらか健康であるような気がする。
天井桟敷 百年の孤独 視聴。
円形舞台は素敵。でも広すぎる。初期の作品を見た方がいいのか。
マッチャラテ2杯。
20230302
青森縣のせむし男
衣装良。物語らしい物
202302(抜粋)
20230201
気分は爽快!身体は凝固
20230202
あおむけにねるからないてねむるからこめかみ乾く魚の気配
20230203
〈harmony〉読み進める
東京都庭園美術館 機能と装飾のポリフォニー
人格を持っていそうな家具は素敵。椅子はおもしろい。
梅酒の甘さは喉に引っかかる。
20230204
自身の手に余る属性。
20230205
高円寺でニット購入。本当に欲しいも
202301(抜粋)
20230103
11時起床。玄米パンは何よりも美味しい。
浅野忠信の滑舌の悪さは色っぽい。
胃腸がモヤモヤする。
実家の居心地が悪い。
やっぱり私は、他人事みたいなカオしたハトになってしまう。まだ灰は汚れ切っていないし、虹も澱んでいないけれど。透けていくようだ。私は私のままで幽霊になって立ち上がって、全てに取り残されていく。
20230104
コーヒーカップのスケッチ。静物を静物で