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恋の、さっきの話

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苦くても盲目で、甘くても俯瞰した、 あなたも少しだけ共感できるかもしれない日記
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#友達

13:女はね、関係に名前をつけて欲しいものなの。

13:女はね、関係に名前をつけて欲しいものなの。

LINEで
(笑)
を付けなくても、何でも話せるくらい気を遣わなくなったとき、それは友達になったと言えるのだろう。

恋愛の駆け引き、"押したら引くこと"を図らずも彼から教わった私は、いま無意識に彼に同じことをしている。

すぐに返信しない、語尾に(笑)を付けすぎない、絵文字の🥺を乱用しない。できるだけ冷たくする。でもたまに優しくして、そしてうっとりさせる。

全部私がされてきた事。
されて、彼

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12:愛されない彼女よりも

12:愛されない彼女よりも

昨日は彼とデートだった。
日を重ねる毎に、私たち二人の距離は近くなっている。

彼女に遊びの予定をドタキャンされ、かなり怒っていた彼も、もうすっかり落ち着いていた。

彼女とのラインを見せてもらったけど、
"優しい人は怒ると怖い"
が、具現化して文面に現れていたし、
(好きな人にこんな態度を取れるものなのか…)
と思ったりもした。

愚痴LINEが来た時、
「私は今まで付き合ってきた人と喧嘩という

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11:夜に紛れた声は、きっとあなたに届いてしまった。

11:夜に紛れた声は、きっとあなたに届いてしまった。

「眠いね、」

彼がそう言ったから、この更ける夜になら本当のことを言ってもいいような気がした。

そんなときはいつも、言い留まって、言わないでおくのだけど。

彼は最近、大学四年を卒業し、院生になった。
一応のお祝いで、ささやかなプレゼントを。と、
重いプレゼントにしたくなかったから、Amazonでインスタントコーヒーとおすすめの本を買って梱包して渡した。
とても喜んでくれた。
本はその日のうちに

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10:"私"って、結局あなたの何なわけ?

10:"私"って、結局あなたの何なわけ?

「仕事終わったら、連絡して。」

そんなLINEに舞い上がって、すぐ近くにいた"事情を知っている仲のいい女上司"に「今日ご飯行くんです〜」
と報告する。

私の舞い上がり具合を見て、誰と行くとは言わずとも気づいたようだった。

朝6時から働いていたので、16時頃には仕事も終わり、LINEを入れ、一旦家に帰ってシャワーを浴びて髪とメイクを直してからまた家を出た。

18時に彼の家に着き、連絡をしたら

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5:結局、彼女とは別れないんでしょ。

5:結局、彼女とは別れないんでしょ。

やはり彼は、私のことを特別だと言う。

夜遅くまで電話をすると、彼はいつも決まって甘い言葉を紡ぐのだ。

あーちゃんは特別だよ。かわいい。なんでそんなにかわいいの?

眠いふりをして言っているのか、本当に寝ぼけていて無意識で言っているのか分からないが、前者でも後者でも彼女がいる彼にとっては言ってはいけない言葉だろう。と思う。
そして私はそれをまともに受け取ってときめいてしまったらいけない。とも思う

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