草下シンヤ

編集者&作家です。文章をアップしていきます。「ウラえもん ろひ太のケミカル西遊記」「ファッキンデイズ」「性愛者たち」等。 https://twitter.com/kusakashinya

性愛者たち 最終話

『代紋ちがい』を書き上げた。やはり早乙女は死んだ。  死なない結論もあると思い、皐月を排除せず、関わらせ続けたが、早乙女は死んだ。二つの組織に出入りしていること…

性愛者たち 俺の章11

 洋介を使って松井が恐喝をかけてきた。失望もしたが熊谷は編集者の顔をしていた。そしてなにより頼子を家から追い出した。デビュー作を仕上げた頃の心境に俺は戻ろうとし…

性愛者たち 俺の章10

 頼子を追い出して三日が経った。俺はほとんど飯も食わず、寝てばかりいた。  夢に出てきたのは、母親が家に男を連れ込む前の光景だった。母親は水商売の仕事が終わると…

性愛者たち 俺の章9

 新宿のバーで松井と飲んでいた。四、五年前、俺の『代紋ちがい』を読んだ松井は出版社に手紙を送り、それが転送されてきた。過去の死体遺棄を使って恐喝されるかと思った…

性愛者たち 俺の章8

 俺はせいせいしたと思いながら包丁を拾い、散らかった本や家具を片付けた。これで頼子とは離れることができただろう。俺はこれで小説が書けるだろうかと思い、パソコンに…

性愛者たち 俺の章7

 熊谷との約束では九月末には原稿をあげる予定だった。だが、俺は十月になっても序盤までしか書けていなかった。何度も何度も書き直してみたが、早乙女は納得のできる動き…