久遠つづり

生き様

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俗にいう「憎しみ」を抱えて生きていた

昔、というにはまだ早すぎるかもしれないけれど 私は憎しみを糧に創作をしていたと思う 怒り、悲しみ、寂しさたちを ごちゃごちゃに混ぜた黒い感情 いつの日か 忘れるため…

久遠つづり
2か月前
37

私がちゃんと大人になったら。

私がちゃんと大人になったら 私が大嫌いな 効率性とか、生産性とか、有能さとか、 自分に求めるようになって 人にも求めるようになって それの中毒になっちゃって、 今抱…

久遠つづり
3週間前
23

日記(5月19日)

昔の恋人とお別れした夜も 空港でみんなとお別れした昼も 小学校から飼ってたわんちゃんが死んじゃった時も 幼い頃から可愛がってくれたおばあちゃんが病気で亡くなった時…

久遠つづり
2か月前
28

傷つけても、愛。

「君のこと、もういらない」って 言われて絶望した後で 残酷な「愛の本当の味」を知ってみたくて 君のことを 傷つけてはみるものの 愛は一向に傷ついてくれなくて 私はまた…

久遠つづり
2か月前
28

ぐちゃぐちゃ。

絶望なんて 失望なんて 切望なんて 誰にでもあるね だから強く生きていかなきゃいけない、と 水面下で思ってるよ 数え切れないほどの言葉を貰って 数え切れないほどの時間…

久遠つづり
3か月前
29

罪について

優しさで愛を買おうとしたこと 愛を欲しがって、欲しがって、突き放したこと 悔し泣きをしたあとで努力しなかったこと 大切な人を刺し殺す想像をしたこと 「普通になれ…

久遠つづり
4か月前
24

眠る

全然死にたいと思わないけど 全然生きたいと思えないから 1回眠剤で自分を死なせてみる 世界と溶け合ってるのに 一ミリも溶け合いが感じられない時間 明日になったら 生…

久遠つづり
5か月前
11

回顧録

私のお父さんは会社は守れたけど、家族を守ることはできなかった。 私のお母さんは自分の正義は守れたけど私を守ることはできなかった。 何かを守ろうとすると 必ず何か…

久遠つづり
5か月前
29

にんげん

人を愛す程度の 人を憎む程度の 人間味は備えている 世界に絶望するほどの 世界に希望を見るほどの 安易さをもちあわせてる 怪物になんかにもなれない 聖人なんかにもな…

久遠つづり
5か月前
14

2024/01/12

「強くなりなさい」と言われたら もうそうなるほか手段はないから 自分の感情を押し殺すことなんて容易い 殺すっていうのは文字通りの殺す 私の日常には生きるとか死ぬと…

久遠つづり
6か月前
28

詩「瞬間」

思考で埋め尽くされそうな 心や頭の中に余白が生まれる 瞬間がある 余白は感覚を呼び覚まし 感覚は感性と手を繋ぎ 私のもとに現れる 風がゆれている 木漏れ日がやさ…

久遠つづり
6か月前
34

日々は続いていく。

2023年は2022年よりも死にたいと思うことが少なかったです。 2022年はその前の年よりも少なかったです。 望まなくても、望んでも私は変わっていくんだなと改めて実感しな…

久遠つづり
6か月前
60

あんまり遠くない場所

名前は此処から凄く遠そうな国 名前だけ、此処からすごく遠そうで 実在するかしないかは誰も知らない 地図にはない国 けれど世界中の人間が どうかありますように、と願う…

久遠つづり
7か月前
26

愛していたからだよ。

透明のビーズを繋ぎ合わせて作られた心臓。 てぐすがぱちんと切れるとバラバラになって 涙として、外界にこぼれ落ちる。 私の命って、 本当にどうしたって消えないような…

久遠つづり
8か月前
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青いベールを被った世界

自分の命に名前をつけることはやめにした 他の人と違う世界を見ているかもしれない、と怖がることはやめにした 「まとも」に囚われることもやめにしたい 元々みんなまと…

久遠つづり
9か月前
18

生きてる

生きてる それだけで 涙が零れたり 血が滲んだり 花が咲いたりする 生きてる それだけで 残したいもの 伝えたいもの 隠したいものが 生まれていく 私たちは 季節を生み…

久遠つづり
9か月前
22
俗にいう「憎しみ」を抱えて生きていた

俗にいう「憎しみ」を抱えて生きていた

昔、というにはまだ早すぎるかもしれないけれど
私は憎しみを糧に創作をしていたと思う
怒り、悲しみ、寂しさたちを
ごちゃごちゃに混ぜた黒い感情
いつの日か
忘れるために「さようなら」を告げて
扉の向こうにしまったはずの感情

隠して、押し込めて
なかったことにしようとした
はずなのに
押し込めれば押し込むほど
溢れてくる、雪崩みたいに

黒い感情たちは
白紙を丁寧に染めていく
気づけば文字になってい

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私がちゃんと大人になったら。

私がちゃんと大人になったら。

私がちゃんと大人になったら

私が大嫌いな
効率性とか、生産性とか、有能さとか、
自分に求めるようになって
人にも求めるようになって
それの中毒になっちゃって、
今抱いている優しさとか信念とか
麻痺しちゃうかもしれない

詩を書く隙間も
音楽を創る余白も
なくなっちゃうかもしれない

そんなのやだな
そんなのやだな
私がわたしじゃなくなるみたいで嫌だな

産み出した全てが過去になって
出会った人々

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日記(5月19日)

日記(5月19日)

昔の恋人とお別れした夜も
空港でみんなとお別れした昼も
小学校から飼ってたわんちゃんが死んじゃった時も
幼い頃から可愛がってくれたおばあちゃんが病気で亡くなった時も
心がどこか上の空で涙は流れなかった
どこか他人事みたいに感じてた
でも、夢の中でたくさん泣いた

そうやって後から無意識に「寂しさ」を認知することが多い
悲しみや寂しさを目前にすると心の目を閉じる癖
いつからだろう
だから辛い時にちゃ

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傷つけても、愛。

傷つけても、愛。

「君のこと、もういらない」って
言われて絶望した後で
残酷な「愛の本当の味」を知ってみたくて
君のことを
傷つけてはみるものの
愛は一向に傷ついてくれなくて
私はまたその美しさに敗北する

私に「さようなら」って言って
それが一番正しい選択のような気がするんだ
君の気高さにまた惚れ込んでしまうよ

僕に「行かないで」って言って
できれば、散っていく桜を見るようなあの眼差しで
僕の名前を呼んで

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ぐちゃぐちゃ。

ぐちゃぐちゃ。

絶望なんて
失望なんて
切望なんて
誰にでもあるね
だから強く生きていかなきゃいけない、と
水面下で思ってるよ

数え切れないほどの言葉を貰って
数え切れないほどの時間と迷惑をかけて
生きてきてしまったから
私はきっと立派な人になる

「この子は弱くなんかない。
この子は強い。強いから脆いんだろうな」って
私の傍にいてくれた人たちは
もう知っていると思う

あまりに世界は優しくて
あまりに世界は薄

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罪について

罪について

優しさで愛を買おうとしたこと

愛を欲しがって、欲しがって、突き放したこと

悔し泣きをしたあとで努力しなかったこと

大切な人を刺し殺す想像をしたこと

「普通になれないから」と言い訳したこと

「普通だから」と逃げたこと

人に期待し過ぎたこと

人に失望したこと

取り返しのつかない破壊を望んだ後で
「また1から作りなおそう」なんていう
無謀な優しさを求めたこと

当たり前のことに感謝できな

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眠る

眠る

全然死にたいと思わないけど
全然生きたいと思えないから
1回眠剤で自分を死なせてみる

世界と溶け合ってるのに
一ミリも溶け合いが感じられない時間

明日になったら
生きたいとか生きたくないとか
考えなくて済むくらい
普通に、当たり前に生きてたらいいな

回顧録

回顧録

私のお父さんは会社は守れたけど、家族を守ることはできなかった。

私のお母さんは自分の正義は守れたけど私を守ることはできなかった。

何かを守ろうとすると
必ず何かがこぼれ落ちることを知って、
私だけは私を守ってあげようと覚悟した。
例えどんな犠牲を払ってでも。

だから仮初の愛や関係を繋ぎ止めることに犠牲を払うのはやめた。

昔はそんなものたちに一生懸命になって、
体力も心も言葉も削った。
それ

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にんげん

にんげん

人を愛す程度の
人を憎む程度の
人間味は備えている

世界に絶望するほどの
世界に希望を見るほどの
安易さをもちあわせてる

怪物になんかにもなれない
聖人なんかにもなれない
天才なんかにもなれない

私、ただの人間

2024/01/12

「強くなりなさい」と言われたら
もうそうなるほか手段はないから
自分の感情を押し殺すことなんて容易い
殺すっていうのは文字通りの殺す

私の日常には生きるとか死ぬとか、
愛情とか恨みとか救うとか殺すとか、
いう現象が蔓延っている

全部紙一重なんだよ

だから心ひとつ殺すことなんて
不思議でなことでも稀なことでもないよ

私はいつだって強くなるための選択をしてきたじゃないか
ずっと強くあるために努

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詩「瞬間」

詩「瞬間」

思考で埋め尽くされそうな

心や頭の中に余白が生まれる

瞬間がある

余白は感覚を呼び覚まし

感覚は感性と手を繋ぎ

私のもとに現れる

風がゆれている

木漏れ日がやさしい

チョコレートがあまい

猫の毛がやわらかい

硝子の影がきれい

ふっと引き込まれる

「この瞬間を憶えておきたいと思う」

忘れる時のことなど考えず

はっと気がつく

こんなにもやわらかいモノたちを

見逃してしま

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日々は続いていく。

日々は続いていく。

2023年は2022年よりも死にたいと思うことが少なかったです。

2022年はその前の年よりも少なかったです。

望まなくても、望んでも私は変わっていくんだなと改めて実感しながら生きた1年だったような気がします。

相変わらず愛や命について考える日々でした。

考えなかった日はなかったんじゃないかなってくらいです。

愛を欲しがっていたような気がするけど
どうしようもなく愛で満たされてる、と

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あんまり遠くない場所

あんまり遠くない場所

名前は此処から凄く遠そうな国
名前だけ、此処からすごく遠そうで
実在するかしないかは誰も知らない
地図にはない国

けれど世界中の人間が
どうかありますように、と願う国

願いというエネルギーの結晶だけで
創造されていそうな国

ガラスの生花、自由の翼、平穏な心
人々が夢見るものはなんでもあるのに

その国の国民たちは
この星までの帰り道は教わらない

遠く、遠く、遠くにある
私の心臓のすぐそばに

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愛していたからだよ。

愛していたからだよ。

透明のビーズを繋ぎ合わせて作られた心臓。
てぐすがぱちんと切れるとバラバラになって
涙として、外界にこぼれ落ちる。

私の命って、
本当にどうしたって消えないような命。

深い呼吸に犯されて指先から痺れる。
真夜中に背後から刺される妄想をする。
毎日、まいにち、まいにち、
せっせと、せっせと。

それでも消えないような、命。


君のための綺麗な人になりたかった。
君のために心の底から傷ついたり

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青いベールを被った世界

青いベールを被った世界

自分の命に名前をつけることはやめにした

他の人と違う世界を見ているかもしれない、と怖がることはやめにした

「まとも」に囚われることもやめにしたい

元々みんなまともではないのだから

普通になれない、馴染めない、

「だから自分は違う」と思うことも

早く立派な大人にならなければと思うことも

もうやめにしたよ

私の見ている世界は青いベールを被ってる

光に透けると乱反射する星々の光

空の

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生きてる

生きてる

生きてる
それだけで
涙が零れたり
血が滲んだり
花が咲いたりする

生きてる
それだけで
残したいもの
伝えたいもの
隠したいものが
生まれていく

私たちは
季節を生み出している
意識の外側で
季節を生み出している

昨日よりも世界が
青みがかっている
ほんのりと
やわらかく
静かな青

あなたの存在が怖い
心臓になっていくから怖い
欠けると痛いから
不意に「さようなら」を
告げそうになる

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