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消雲堂綺談

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私は怪談奇談が好きで、身近な怪異を稚拙な文章にまとめております。
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2021年7月の記事一覧

「“青白い女(ペール・レディ)”」

「“青白い女(ペール・レディ)”」

アメリカでは1980年代に「Scary Stories to Tell in the Dark(原題/アルヴィン・シュワルツ著)」という児童書がベストセラーになりました。口裂け女やトイレの花子さんのような“都市伝説”をまとめたものです。

それが「スケアリー・ストーリーズ 怖い本」というタイトルで映画化されています。「ミミック」「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」「パシフィック・リム」など数々の傑

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伊藤潤二さんがアイズナー賞2部門受賞!!

伊藤潤二さんがアイズナー賞2部門受賞!!

アメリカで開催された「第33回ウィル・アイズナーコミック・インダストリー・アワード(アイズナー賞)」で、伊藤潤二さんの「地獄星レミナ」が最優秀アジア作品賞を、「地獄星レミナ」と「伊藤潤二短編集ベスト・オブ・ベスト」がベストライター・アーティスト部門を受賞しました。「ベストライター・アーティスト部門」の受賞は日本人漫画家として初めてだそうです。ちなみに、2019年にも伊藤さんは「フランケンシュタイン

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「年収100万円で生きられるのかな?」

「年収100万円で生きられるのかな?」

前回の目黒での打ち合わせで、会社経営者のTさんから「これあげるから読んでみて」と1冊の新書を渡されました。吉川ばんびさんの「年収100万円で生きる」(扶桑社新書)でした。

「これ読むと、うつ病になっちゃうよ」と言って笑います。Tさんはこれまでの僕の貧困さを知っていますから、この本を読んで何か僕に伝えたいことがあるのでしょう。

昨年に刊行された本で、昨年度はSNSで話題になったようですが、僕は知

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雷とマスクとカルチャースクール

雷とマスクとカルチャースクール

今日はカルチャースクールの講師の日でした。カルチャースクールといっても、有名講師が揃う大手カルチャースクールと違って、うちは「もの凄く軒が低いカルチャースクール」ですから、無名な僕でも講師として働くことができるんです。それでも北海道から沖縄まで教室展開しているんですよ。

最近不景気ですから、カルチャースクールで高い受講料(僕基準では高いと思っちゃう)を払ってまで受講する人は年々少なくなっています

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夢日記 恥ずかしい夢(2021/7/14)

夢日記 恥ずかしい夢(2021/7/14)

昨日の夢は、昔の映画のように二本立てだった。

「私の本質」

かつて好きだった年上の女性と夜の街を歩いている。

自分のアパートに連れてくるのだが、彼女は途中のコンビニで下着などを買いに立ち寄っているうちに僕は先にアパートに帰る。

家族(両親と妹)は、出かけており、その留守中に女性と関係しようとしているのだった。

買い物を終えた女性がアパートにやって来る。

さあ…と思っていると、部屋の中に

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死に逝く者 父の場合「喪失」

死に逝く者 父の場合「喪失」

21年前…のことです。

その日は担当雑誌部門の打ち上げがありました。月刊誌の編集が終了したあとに必ずやるんですね。でも、僕は酒が飲めないので、この無駄な習慣が大嫌いでしてね。僕だけ家が遠いので早めに切り上げました。御茶ノ水駅から千葉の自宅に帰るんですが、駅に着く直前の聖橋の上あたりだったかな。神奈川に両親と一緒に住んでいる妹から電話があったんです。

「帰ってきたら、お父さんが倒れてたの。これか

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霊視者の夢「憑依」3

霊視者の夢「憑依」3

「初めてお目にかかります。私は新選組の土方歳三にございます」

土方と名乗る男の写真は、ネットで見たことがある。確か「幕末の美男たち」というサイトだったと思うが、写真はかっこ良く見えたけれど、今、目の前に立っている実物は背が低く、教師ドラマで一躍名を馳せたフォーク歌手のような顔をしている。

ー現実はこんなものだ。

東子の心の中の呟きを亀姫が読みとって笑った。

「土方殿は美男の誉れが高いのか?

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夢日記「電気屋」(2021/7/10)

夢日記「電気屋」(2021/7/10)

電気屋の夫婦の家に居る。

16対9のハイビジョン対応ワイドテレビ(ブラウン管である。昔、画王とかキララバッソとかヨコヅナとか帝王っつうのがあったのを僕は取材していた家電記者だった)が見える。ソニー製だからトリニトロンのキララバッソかな?でも、もの凄く奥行きが深くて奇妙なカタチをしている。

僕は何かをテレビの配線のやり方を聴きに来たようだが、何だかよくわからないままに電気屋夫婦の部屋の中をウロウ

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夢日記「エレクトロニカ・ライブ」(7月9日の夢)

夢日記「エレクトロニカ・ライブ」(7月9日の夢)

また夢を見た。

広いライブ会場。2人の男バンド。パソコンのような機械(シーケンサー、サンプラーにノートPC )で演奏している。エレクトロニカのようだ。大勢の女性達の中に僕はひとりで聴いている。席は一番後ろの席であるようだ。どういうわけか小さなリズムボックスのような機械を叩いて拍子をとって楽しむ。

気づくと演奏が終了している雰囲気だ。騒いでいるうちにいつの間にか僕は眠ってしまったようなのだ。しっ

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霊視者の夢「憑依」2

霊視者の夢「憑依」2

2.

あれから8年が経った。その間、東子は、いたるところで幽霊らしき姿を目撃した。そしてそれは他人には見えないのだと言うことも知った。自分にははっきりと幽霊らしき姿が見える能力があることを確信していた。

あのとき猪苗代城跡で亀姫と名乗った女性が「お前には霊が見えるようじゃの」と言ったことは本当だったのだ。東子に霊が見えても特に害はない。ホラー映画のように死因によっては大変な姿で現れるようなイメ

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夢日記「白い眼科医」2021年7月8日の夢

夢日記「白い眼科医」2021年7月8日の夢

広い古民家。体育館のようでもある。そこには白いカーテンで仕切られたたくさんの眼科医が、並んでいる。医者は、すべて50~60歳くらいの女医さんである。僕はそのなかに迷い混んだだけで、目の治療に来たのではないが、実は瞳孔の白い輪郭と飛蚊症が気になっているのだ。そのなかで手術されている老婆がいる。女医は患者の気を静めようと何か言いながら手術している。手術されている老婆は、隣の眼科医に診察に来ている他人の

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夢日記「夢見る人」

夢日記「夢見る人」

「雪中」(日付不明)

雪のなか、かみさんと太った女と、何処かに何かを見に行く。何を見に行ったのかは忘れてしまった。帰る途中、雪の中で撮影するが、手の力がなくなる。店の中に入って出るときに、ふたりの背の大きな灰色の髪の毛をした男が、「ばばあ」と言うので、「お前年上に向って失礼だろう」と怒ると、彼らは双子で、ひとりは相手にせず帰るが、ひとりは残って怖い表情。僕は恐怖をごまかしながら「おばあちゃんと言

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