カレーは人と自然が織りなす芸術である
私は、いつ何時も、狂ったようにカレーを食べます。
スパイスカレー作りを学ぶために南インドに渡ったこともありました。
そして日々の楽しみは、カレーフォルダを反芻することです。
そうです。私は、カレーを愛しているのです。
しかし、なぜこれほどカレーという存在に私は魅了されるのでしょうか?
〈カレーの本質〉
カレーの本質?
そんなものは、知りません。
カレーが私を離さない理由。
それは、
唯、うまいから。
しかしそのうまいには、味覚を超えた五感による感覚的な美味しさととともに、カレーの作り手と自然が織りなす芸術性が含まれていると考えています。
〈カレー愛の芽生え〉
私の好きなカレー屋さんって、カレーそのものもそうだけど内装や音楽もクセ丸出しのお店。
カレーの匂いで店頭で足が止まる時、お店に入った時、カレーを注文する時、待っている時、そしていただいている時もその後の余韻までも
店主さんの今までの人生や価値観、そして美的感覚を、カレーという存在から身体いっぱいで受けている感覚がすごく好きだったんです。
ある時、勇気を出して店主のおっちゃんに尋ねました。
「なぜカレー屋を始めようと思ったんですか?」と、
彼は言いました。
「ん〜なぜって言われても、カレーは俺の人生そのものなんだよね。」
私「人生..ですか?壮大なスケールですね」
おっちゃん「まあ、人生っていっても俺の過去はもちろんだけど、毎日俺の気分も考えもどんどん変わっていくじゃん。それと同じように、スパイスの毎日香りも味も変化するんだよ。だから、俺の作るカレーはどんどん変化していくし深みを帯びていく。その変化が面白いんだよね。だから同じカレー作れって言われたって無理なんだよね〜、俺人間じゃないし(笑)」
って。
....震えた。
これぞまさに諸行無常。
絶対的なものなんてない、変化することが当たりまえ。
そして食材やスパイスそして作り手の揺れがあるからこそ、全体としてのカレーという恒常性がある。
カレーを介して、人間とスパイスが絡み合い創り上げられた世界、そしてこの宇宙全体の自然法則を垣間観ることができる。
いや観えるどころか、カレーが食道と通りながら身体中に染み渡るように、ディープインパクトのごとく食べ手の体内で世界が再構築されていく。
これこそが生きる芸術だと確信しました。
そして、私のカレー本能に火が灯されたのでした。
〈おすすめの文献〉
カレーに興味のある方へ、おすすめの3大愛読書をご紹介します。
①スペクテイター〈40号〉 カレー・カルチャー
スペクテイターシリーズは、雑誌でありながら本当に完成度がすごい。基本からコアな情報まで、これ読んでおけばカレートークで圧倒的マウント取れます。
②カレーな薬膳
カレーのレシピ本色々試してみたけど、これほんとに美味しいから是非作ってみてほしです
③風来坊のカレー見聞録
真っ赤に燃え上がるカレーへの情熱を感じたいあなたへ!!!これは、なかなかたまりませんよ。終始興奮さめやらんことでしょう。
*おまけ
スパイスに興味がある方は、基本的なスパイス図鑑もおすすめですが、特にこちらのspice journalというバイリンガル雑誌を是非読んでいただきたい!
古本屋で偶然見つけたんだけど、ポップで面白い表現をしているけれど、内容はめちゃくちゃディープ!!!それに、会話形式でカレーに関するコアな英語表現も勉強できて一石二鳥!
〈最後に〉
よくもなあ、こんなにつらつらとカレーへの思いについて語ったものです。読んでくれた方がいたら、スペシャルサンクススライディング土下座をお届けしますわ。
そして、みなさんのカレー哲学はどのようなものなのでしょうか?
まっどうであれ、天然パーマと同様、カレー好きに悪いやつはいないから
みなさんとともに、カレージャーニーを楽しみたいなあと感じた今日でした。
おわり。
(どんなオチ)
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