Yoshiko Kurata

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Yoshiko Kurata

writer Based in Tokyo Twitter : _yoshiko0306 IG : yoshiko_kurata

最近の記事

nostalgic future

未来から現在へメンションし続ける私たちは、人間の生存や身体を基軸に人間ではない"なにか"を このまま「サステナビリティ」や「ポストヒューマン」とかいう言葉として片付けてしまうのだろうか。最近幾度となく訪れる上海ファッションウィーク、そして上海で出逢うデジタルネイティブ世代やアジアの動向を見ていると、どうもそんな感覚がしっくり腑に落ちていなかった。(少し前に、イリス・ヴァン・ヘルペンが「アニミズム」を取り入れたことへの斬新さを語っていたトークショーを聞いて、それも何故今更という

    • LABELHOOD Tasha Liu と話してみて

      みんながカフェや行き場のない中、真冬のような寒さに凍えながらもショーを待つ。そんな辺鄙な場所でも4日間で2万人以上(東京ファッションウィークは1週間ほどで同じくらいの来場者数)が集まる、現実の寒さとは裏腹に熱狂に包まれる上海ファッションウィーク期間中に開催されるプラットフォーム「LABELHOOD」。 (毎回LANBELHOODが掲げるテーマに沿って、特設チケットカウンターが登場。ここで、自分の名前を名乗ってようやく メディア向けショーのインビが渡される) 今回はその「L

      • Ugly beauty

        いまや何も違和感を感じない 男女合同でのランウェイショー、そしてそこに付き物である「両性具有」「中性的」「ユニセックス」というキーワードには、何も驚きを感じなくなった。 あれ程、女性が仕事にもスニーカーを履き始めた、男性でも女性でも着れるような服、そしてもはや性別自体を区切ることに対してもファッションだけではなく、社会的にも世界中の人々が(時に過剰に)共鳴しあった。 その共鳴が加速化したのは、2015年頃から。 ちょうど VETEMENTS のデビュー戦であり、GUCCI

        • 個々であること/集合体であること

          初めて上海からの東京ファッションウィークを駆け抜けてみたが、「個々であること」「集合体であること」の使い分けを十二分にも感じた。(取捨選択) 時代の流れとして特にファッションにおいては、出し尽くした溢れかえったクリエーションたちに対してまた一から全く新しいものを叩き出すというゲームはvetements,virgil ablohあたりにより一度リセットされた。インターネットの普及、そこら中に張り巡らされたオーディエンスの目線(悪い方向に転べば監視社会)などにより、感覚的で異彩

        nostalgic future

          2010年前後の「女性アーティスト」という時代の括り

          一周まわって面白いという言葉は、そこに映るいくつかの時間差を持ったレイヤーを分かっている人のみが内輪のギャグに近い感覚で共感するというものだ。 落合陽一がウィークリー落合で取り上げていた「愛と性」の回で取り上げていた気になる人物として「arvida byström」ちゃんが出てきたのは意外中の意外だった。 まずは、落合陽一の射程範囲内に彼女の存在があったこと。そして、3-5年前に彼女が一番のピークを迎えた頃とは状況が違えど、世間に(思考がなくただ悪と立ち向かう二項対立ポリ

          2010年前後の「女性アーティスト」という時代の括り

          2015.1.3 Posted / 鈴木親さんのインタビューを読んでから

          2015.1.3 Posted また前のポストが書き終わらないまま、作業が終わらないまま、このポストを書いている。書く書く詐欺になっている。 http://fashionpost.jp/posts/24393 何度も言っているけど、この鈴木親さんのインタビューはネットではなく紙として保存しておきたいくらいに(写真のこともよくわからない小娘だが)すごくずっと頭に残る話で。 度々、友人と「では、なぜ日本のフォトグラファーはオリジナリティがないのか?」という話をする イン

          2015.1.3 Posted / 鈴木親さんのインタビューを読んでから

          J.W. Anderson

          J.W. Anderson リンク先もちゃんと載せている元記事はこちらtumblrの方へ 前置きで残しておくが、抜けている箇所や錯綜している情報がたぶんあるかもしれない。仕事の合間に行っているので、文章も雑である。なので、追加・修正していく方法で書いていこうと思う。かなり個人的に情報を残しておくような感じで。もしかしたら、途中でバラバラで終わるかもしれないけど、調べ始めたら終わりが見えなすぎて仕事に支障がでそうだ。 (とてもだらだらの旅です) そこで、大体の流れは他の

          J.W. Anderson

          Shanghai Fashion Week | ユースパワー

          ホテルのテレビでふと観た中国版ニコニコ動画「bilibili」のNASDAQ上場のニュース。“中国版“と言っても本家とは全く異なる会社—パクリだったはずなのにも関わらず、グローバル的に本家を抜いてきた事実が衝撃的だった。視聴者のほとんどが、いわゆるZ世代と言われていて、本家よりも最終的により良いクオリティのコンテンツを提供するようになったことがこの成果に結びついたという。(登録せずに誰でも観られるし、もやはNetflixもYouTubeもニコニコも全てが集約されているのだ)他

          Shanghai Fashion Week | ユースパワー

          Shanghai Fashion Week | Part1

          なぜかここ数年で「中国が盛り上がっているらしい」と国内のファッション業界で噂ばかりが飛び交っていた。その噂は、「中国に行けばお金設けができるかも」「どうやら中国若手ブランドが盛り上がっているらしい」という様々な意味を包含している。どちらにせよ、少し前に想像していた「コピー」大国の姿はものすごい速さで進化を遂げているのだ。とはいえ、ほとんど初めてに近い上海だったため、抽象的な事実を述べるだけの話になっていること反省している・・・。「次回は行こうかな」という周りの人たちの事前情報

          Shanghai Fashion Week | Part1

          18SS東京

          ここ数シーズンはやたらロンドンファッションウィークには行くものの、東京ではブランドのPRを担当しており展示会巡りやショーもまともな意識のまま行けず、だったが今回は自由に出来るだけ東京ファッションウィークも感じることができた。ので、ここに記録しておこうと思う。 いまだに存在感が薄い「東京ファッションウィーク」 (というか改めてトップページをスクショするとロゴの多さに引く) 初日の盛り上がりはどこに行ったのやら、やはり全体として「東京ファッションウィーク」自体がアインデンテ

          INTERVIEW_FASHION SALES

          ファッションにおける時代感を巻き起こすのはファッションデザイナーだとしても、彼らだけではファッションブランドそのものは機能しない。言わずもがな周知の通り、フォトグラファー、ヘアメイクアーティスト、スタイリスト、プレス、セールス、エディターなど様々なクリエイティビティが混ざり合って、ブランドはやっと総合力100%を発揮できるはず。若手ブランドが盛り上がる中、同じくらい注目が集まったのはデザイナーの周りでサポートする人々。Demnaであれば、スタイリスト・Lotta、BALENC

          INTERVIEW_FASHION SALES

          GUCCI INTERVIEW IN System magazine

          System magazineのISSUE 7でのMarco Bizzari × Alessandro Michele対談。毎度英語を読み直して面倒くさいのと、意外と正直に本音で二人の会話が垣間みえて面白いので、日々の隙間時間で更新していきます。 ◆グッチに長年いたそうだけど、実際にMarco Bizzariに会ったのはいつ頃?会ってなにを感じた? 当時グッチはもはや魂のこもっていない存在になり、もちろんブランドが上質であることは知っていたけど、世界でとても影響力のあるブ

          GUCCI INTERVIEW IN System magazine

          London Fashion Week Mens 17AW

          年始仕事開始の時期に会社のお休みを頂き、ライターの方でLondon Fashion Week Mensに初潜入。(最近は基本的に平日会社、出勤前後の朝夜&土日にライターなどファッションの仕事をしています) 東コレより比にならない程入場に色々申請が必要なので、行く前に登録&インビリクエストなどバタバタ。東コレでは必要のない「編集長からのcommissioning letter(この人は弊社雑誌で働いているよという証拠)」や「クレジット掲載したPDF」など色々と証拠が必要&それ

          London Fashion Week Mens 17AW

          2016年総まとめ(ざっくり)

          あっという間に今年も終わり、特に昨年なのか今年に起きたことなのか記憶が曖昧になっていてそろそろそういう年頃かなと思ってます。 今年は、デジタル×ファッションの案件が多く、やはり近未来的な案件が多かったです。その中でもやはり課題になるのは、いかに消費者との溝が埋められる新しい切り口かつユーザーフレンドリーであるかどうか。 百貨店や店の場合は、来る対象者のデジタルへのリテラシーがマチマチなので高感度すぎても中途半端でも分かりにくくなったり。とにかく巷では「分かりやすさ」が急速

          2016年総まとめ(ざっくり)

          BoFが明かすGoshaの今までとCraig Greenのこれから

          noteに移転しただけでまた更新できていないこの罪悪感。夏や来年に向けての企画を練っています。実現したらかっこよくなりそうなので、ギャラリー展覧会などなど同時並行だけどがんばってます。とはいえ、一応毎朝BoFで気になるニュースは電車の途中で寝ちゃってもなんとなくは目を通してます。 たまにBoFでは、デザイナーのクリエーションではなくビジネスの部分にフォーカスを置いた特集を行うのですが、少し前にGosha Rubchinsky、最近はCraig Greenにインタビューを行い

          BoFが明かすGoshaの今までとCraig Greenのこれから

          ファッション市場規模でも中国筆頭にアジアがのし上がってくる?市場が縮小する日本で考える「世界で戦える日本の若手ファッションブランドの育成」とは

          いままでtumblr中心に文章を綴っていましたが、そろそろ別のジャンルの人も入りやすい場所で書くべきかなと(自分のリサーチ範囲や思考範囲を広めなければいけないという自戒も込めて)思い、noteに移行します。 気づいたら毎月、月末になり1年が終わるまでのカウントダウンに焦る日々ですが、今月初めに香港へ一週間行ってきました。初香港にして、出発4日目前くらいに「行ってみる?」と突然言われ向かった出張でしたが、最終的に行ってとても良かったと感じる旅だったことは間違いない。(食べ物は

          ファッション市場規模でも中国筆頭にアジアがのし上がってくる?市場が縮小する日本で考える「世界で戦える日本の若手ファッションブランドの育成」とは