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お雑煮食べて、懐かしく

 こざるカフェは 年末年始のお休みが終わって
今日からまたオープンです。

 まだ松の内なので、伊達巻き、お煮染め、昆布巻き、栗きんとんなどの
お節を小皿にちょっとずつ載せたものや、お雑煮を用意しています。
昨日、今朝と、こざる達が頑張って作りました。
以前、りこちゃんに教わったレシピです。

 りこちゃんは、特別、料理上手というわけではありませんが、
いつもラジオを聞きながら、歌いながら、台所に立っていました。
大晦日も、紅白歌合戦が始まっても、台所で何かしら作っていました。
きっと他のお母さんたちも、みんな、お正月の準備で
大晦日も忙しくしていたのだと思います。

 お雑煮は、関東風です。
鶏肉、三つ葉、小松菜、それから角餅に、
りこちゃんの大好きな柚子、寿のなるとをのせます。
体も心もポカポカ温まります。

「お雑煮は、日本のあちこちで、全く違う食べ物なんだよね。」
こざるちゃんは言います。
「うん。丸餅だったり、お魚入れたり、味噌味だったり…。」
「みんな、自分の故郷のお雑煮があるんだね。」
「奥が深いんだね。」

 食いしん坊の こざる達は、日本中のお雑煮を食べたいなぁと、
あちこちのお雑煮を思い浮かべます。

「ごちそうさまです。」
お雑煮を食べ終わったお客さん、20代でしょうか、
青年が嬉しそうに言います。
「年末年始は、仕事が忙しくて帰省できなかったのですが、
明日から連休なので、帰ります。
家のお雑煮を食べたくなりました。」

 ラジオから、美しい旋律が流れてきます。
懐かしい調べです。
ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」の第2楽章、
後から歌詞がつけられて「家路」とも呼ばれています。

 お客さん達も、こざる達も、静かに聴いています。
みんな、それぞれの故郷を思い出しているのかもしれません。

 外では もうそろそろ沈む夕日も、
このメロディを静かに聴いているような 
美しい穏やかな夕焼けが広がっています。


読んで下さって、どうもありがとうございます。
明日はまた気温がかなり下がるようですので、どうぞ気をつけてください。
よい毎日でありますように (^_^)


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