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令和6年読書の記録 雨穴『変な絵』

令和6年読書の記録 雨穴『変な絵』

見れば見るほど、何かがおかしい?
不穏なブログ、
消えた男児、惨殺死体、補導少女・・・
「奇妙な絵」に秘められた
衝撃の真実とは!?

↑本そでの紹介文引用

 ホラーな作風を得意とするウェブライターでユーチューバーとしても活動されている雨穴さんの小説です。これは『変な絵』ですが、『変な家』っていう作品もあり、こちらは映画化されているんですよね。どうやら原作とずいぶんテイストが変わってるみたいです

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令和6年読書の記録 綾辻行人『十角館の殺人』

令和6年読書の記録 綾辻行人『十角館の殺人』

 十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の七人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける!87年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。

↑文庫版裏表紙より引用

 私、「金田一少年の事件簿」はほとんど全部読んでおるのですが、ミステリ小説といえば

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令和6年読書の記録 安部公房『砂の女』

令和6年読書の記録 安部公房『砂の女』

 砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。考えつく限りの方法で脱出を試みる男。家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める部落の人々。ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のなかに人間存在の象徴的姿を追求した書下ろし長編。20数カ国に翻訳された名作。

↑文庫版裏表紙の解説引用

 とりあえず

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令和6年読書の記録 土屋健『古生物出現!空想トラベルガイド』

令和6年読書の記録 土屋健『古生物出現!空想トラベルガイド』

 今は化石でしか見ることのできない古生物が、もしも現代の日本に蘇ったとしたら、どこでどのように暮らしているだろうか? ナウマンゾウやカムイサウルスが街を闊歩し、翼竜が空を飛ぶ、そんな「もしもの世界」を旅してみよう。架空の旅のガイドブックを通して、北の古生物展誤記・北海道から、おなじみ恐竜王国・福井、さらには関東、中部、近畿まで、化石の発見が相次ぐ古生物天国・ニッポンの魅力を味わい尽くす。想像力をか

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令和6年読書の記録 東野圭吾『容疑者Xの献身』

令和6年読書の記録 東野圭吾『容疑者Xの献身』

 天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。ガリレオシリーズ初の長篇、直木賞受賞作。

↑文庫版裏表紙より

 テレビドラマのガリレオシリーズを私は観たことがなく、主人公が福

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令和6年読書の記録『松村邦洋まさかの「光る君へ」を語る』

令和6年読書の記録『松村邦洋まさかの「光る君へ」を語る』

 コロナ禍初期に異例のヒットを記録した映画『鬼滅の刃 無限列車編』をご覧になられた方、多いと思います。私は映画は観ませんでしたが、あの大流行に乗せられてコミックは全巻購入いたしました。

 あの大流行の際に私より年配の男性の方が、「すごく流行ってるから観に行きましたけど、あれがヒットするっていうのは、僕はよくわからないですね」とおっしゃっていて、よくよく聞いてみると、どうやらなんの予備知識もなく観

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令和6年読書の記録 アガサ・クリスティー『ポアロ登場』真崎義博訳

令和6年読書の記録 アガサ・クリスティー『ポアロ登場』真崎義博訳

 「おしゃれで、潔癖で、自負心が強く、小柄な体格で風変わりなベルギー人が、"灰色の脳細胞"を駆使して、次々と難事件を解決する…
いまや世界に知らぬ人のない名探偵エルキュール・ポアロが、よき相棒のヘイスティングズとともに14の謎に挑む!ミステリ史上屈指の名コンビが活躍する最初の短編集。新訳で登場」

↑文庫裏面の紹介文引用

 アガサ・クリスティーの名探偵といえば、ミス・マープルとポアロらしい。ポア

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令和6年読書の記録 東野圭吾『卒業』

令和6年読書の記録 東野圭吾『卒業』

 卒業を控えた大学四年の秋、一人の女子大生が死んだ。親友・相原沙都子は仲間とともに残された日記帳から真相を探っていく。鍵のかかった下宿先での死は自殺か、他殺か。彼女が抱えていた誰にも打ち明けられない秘密とは何だったのか。そして、第二の事件が起こる。刑事になる前の加賀恭一郎、初登場作。

↑文庫本裏面の本紹介より

 東京へ行くたび読んでる東野圭吾の加賀恭一郎シリーズの第一作。シリーズものは一作めか

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令和6年読書の記録 笠井亮平『インドの食卓』

令和6年読書の記録 笠井亮平『インドの食卓』

 カレーを「スパイスを用いた煮込み料理」と定義すれば、そこには数え切れないほどたくさんのインド料理が含まれる。日本でイメージされる「カレー」とはかけ離れたものも少なくない-在インド日本大使館にも勤務した南アジア研究者がインド料理のステレオタイプを解き、その多様性を描き出す。インド料理店の定番「バターチキン」の意外な発祥、独自進化したインド中華料理、北東部の納豆まで。人口世界一となった「第三の大国」

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令和6年読書の記録 東野圭吾『嘘をもうひとつだけ』

令和6年読書の記録 東野圭吾『嘘をもうひとつだけ』

 加賀恭一郎シリーズ6作め。東野圭吾の熱心なファンではない私は、最初に8作めの『新参者』を読み、その次に7作めの『赤い指』、そして今回、『嘘をもうひとつだけ』を読みました。普段は気持ち悪くてこういうことは絶対にしないのですが、知らなかったためにこんなことになってしまった。

 3作も読んでおいて、加賀恭一郎の人物像についていまいち把握しておらず、とにかくめちゃくちゃ頭がキレることくらいしかわからな

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令和6年読書の記録『教育虐待』

令和6年読書の記録『教育虐待』

 読んだら暗い気持ちになります。
 教育虐待とは、教育の名のもとに行われる違法な虐待行為だ。(本書エピローグより)
 うちは中学一年と小学三年の男子がいて、客観的にみても教育虐待にあたることはしていないと思いますが、いや、実はそういう自覚のない親こそが毒親なのではないか、との思いは拭い去りきれないのですが、というのは嘘で、本書に掲載されている教育虐待の例を読んでいると、俄かには信じられない異常な教

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令和6年読書の記録『地球にちりばめられて』

令和6年読書の記録『地球にちりばめられて』

 留学中に故郷の島国が消滅してしまった女性Hirukoは、大陸で生き抜くため、独自の言語(パンスカ)をつくり出した。テレビに出演したHirukoを観て、言語学を研究する青年クヌートは放送局に電話をかける。意気投合したふたりは、世界のどこかにいるはずの、自分と同じ母語を話す者を探す旅に出る。※以上文庫裏表紙より

 『地球にちりばめられて』は若者たちの言語をめぐる旅を描く三部作の一部めです。確かコロ

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令和6年読書の記録『みんなで読む源氏物語』

令和6年読書の記録『みんなで読む源氏物語』

 NHKの大河ドラマ『光る君へ』がおもしろすぎて、録画したのを2回見てしまったわけなんですが、(2回目は登場人物の相関図を書きながらやったのでたぶん2時間くらいかかった)そうなってくると俄然、紫式部ならびに源氏物語、さらには平安時代について興味が湧いてくるもので。
 ありがたいことに近頃は書店に行けば、関連書籍がずらり並んでおりますゆえ、そのなかからいちばん読みやすくて面白そうなやつを選んで購入。

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令和6年読書の記録 『「松本」の「遺書」』

令和6年読書の記録 『「松本」の「遺書」』

 お部屋のお掃除をしておりましたら渦中の人の著書が出てきましてね。まあ、読みますわね。私と同い年くらいの特に男性は、若かりし頃、心酔してた人、多いと思いますねん。

 例えば、勉強しない人。
 人から影響されずに自分のなかから湧き上がる発想だけで勝負がしたいんや!っていう感じの人は間違いなく影響を受けていると思う。努力することから逃げてるだけのくせにね。

 アドリブで笑いがとれることが最上だから

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