営業のK

此処では創作ホラーや長編ホラー、そしてジャンルに縛られる事なく好きなものを書いていきた…

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此処では創作ホラーや長編ホラー、そしてジャンルに縛られる事なく好きなものを書いていきたいと思います。 たとえ需要が無くても・・・・。 だから、有料でお読み頂く事は全く考えておりません。 全て無料で・・・・。 あしからず・・・・。

記事一覧

開聞トンネル

これは鹿児島に住む安田さんという読者から寄せられた話になる。 鹿児島には開聞トンネルという心霊スポットが存在する。 このトンネルはとても狭く軽自動車程度の大きさの…

営業のK
2日前
36

オフロードで(完全版)

俺は以前、車でのクロスカントリーにハマっていた。 勿論、本格的なものではなく軽四のオフロード車を使用したものなのだが。 これまでもオフロードバイクで道無き道をどん…

営業のK
4日前
42

オフロードで

俺は以前、車でのクロスカントリーにハマっていた。 勿論、本格的なものではなく軽四のオフロード車を使用したものなのだが。 これまでもオフロードバイクで道無き道をどん…

営業のK
4日前
28

幽体離脱

これは、以前、偶然飲み屋で一緒になった男性から聞いた話になる。 彼は、ちょうど高校生の頃、特殊な体験をしていたそうだ。 それは、幽体離脱・・・。 本当に偶然が生み…

営業のK
9日前
44

ふかもっこ

これから書く話はいつもの怪談ではございません。 単なる悪趣味で書いたお遊び創作怪談になりますのでご注意ください。 半分実話で半分創作・・・。 まあ、ある意味では恐…

営業のK
11日前
45

武器は持たない・・・。

知り合いのAさんからよく言われるのだが 霊と出会ってしまったらまずそれが悪いモノなのかそうでないのかを見極めます。 出来るだけ視線を合わせないように。 視線を合わせ…

営業のK
12日前
54

女の正体

そのトンネルに行くと本当に美しい女の幽霊が視える・・・。 そんな噂が立ったのは夏も終わりの頃だった。 当時、大学生で暇を持て余していた関東在住の梨田さんは同じ大学…

営業のK
13日前
57

井戸の中(半分リアル・半分創作)

あたいがこの井戸に棲みついてからもうどれくらいの年月が経ったのだろうか? 元々この辺りには大きな武家屋敷が建ち並んでいた。 この井戸だってその中でも一番大きな屋敷…

営業のK
2週間前
37

最恐のストーカー

畑中さんが勤める会社では何人かの契約社員が働いている。 畑中さん自身が前職の経験を生かす為にその会社に中途入社した事もあってか契約社員とはいえ出来るだけ正社員と…

営業のK
2週間前
57

何を視たのか?

小出さんは内装業を営む会社の社長さんだ。 ただ社長とは名ばかりで事務所でのんびり事務処理をすることは稀で1年の殆どは社員と一緒に現場へ出かけている。 そんな彼の元…

営業のK
2週間前
62

匂い

バンド仲間の渡部さんはある頃から息がし難くなった。 呼吸は出来るが思いっきり空気を吸い込む事が出来ない。 特に息苦しかったり胸が痛いという事もなかったが、それでも…

営業のK
2週間前
64

その家に居たモノ

崎田さんは小学校低学年の頃、それまで住んでいた古いアパートから中古の2階建て住宅へ引っ越した。 以前からアパートを手狭に感じていた両親が思い切って格安の中古住宅…

営業のK
2週間前
56

悪魔祓い 後編

それに続いて俺もAさんの後を追って廊下へと出る。 しかし目の前に広がる光景を見た俺は思わず絶句して棒立ちになる。 なんだよ・・・これは? っていうか、此処は何処な…

営業のK
2か月前
81

悪魔祓い 前編

これは今から5年ほど前の話になる。 日本にもバチカン認定のエクソシストがいるかどうかは俺には分からない。 ただそれなりの規模でキリスト教関係の新興宗教や宗派が日…

営業のK
2か月前
81

公園に蠢くモノ

これは兵庫県に住む男性から寄せられた話。 彼はカラオケ関係の会社で営業をしている。 営業といっても得意様ともなれば夜でも平気で呼び出されクレーム対応もさせられる。…

営業のK
2か月前
85

最後の酒(創作怪談)

「いつから狂い始めたんだ・・・」 つい愚痴がこぼれる。 歯車なんて何処か1か所がおかしくなっただけで全ての動きが狂ってくる。 そして1つの歯車が動きを停止するとい…

営業のK
3か月前
61

開聞トンネル

これは鹿児島に住む安田さんという読者から寄せられた話になる。
鹿児島には開聞トンネルという心霊スポットが存在する。
このトンネルはとても狭く軽自動車程度の大きさの車が通るのがやっとなのだそうだ。
テレビで取り上げられたりもしているらしく地元ではそれなりに有名な心霊スポットして認知されている。
有名な幽霊話としては、トンネル内でクラクションを3回鳴らすと幽霊が出る、とか天井に開けられた明り取り用の穴

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オフロードで(完全版)

俺は以前、車でのクロスカントリーにハマっていた。
勿論、本格的なものではなく軽四のオフロード車を使用したものなのだが。
これまでもオフロードバイクで道無き道をどんどん奥まで進んでいく遊びに
嵌っていた。
だが、やはり車だと荷物も沢山積めるし何より1人ではなく
数人の友人を同乗させる事も出来る。
1人きりではない、というのは万が一の場合を考えるととても心強いものだ。
スタックして前にも後ろにも行けな

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オフロードで

俺は以前、車でのクロスカントリーにハマっていた。
勿論、本格的なものではなく軽四のオフロード車を使用したものなのだが。
これまでもオフロードバイクで道無き道をどんどん奥まで進んでいく遊びに
嵌っていた。
だが、やはり車だと荷物も沢山積めるし何より1人ではなく
数人の友人を同乗させる事も出来る。
1人きりではない、というのは万が一の場合を考えるととても心強いものだ。
スタックして前にも後ろにも行けな

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幽体離脱

これは、以前、偶然飲み屋で一緒になった男性から聞いた話になる。
彼は、ちょうど高校生の頃、特殊な体験をしていたそうだ。
それは、幽体離脱・・・。
本当に偶然が生み出した珍事だった。
寝る前に、ある事をしてから布団に入ると、眠りに落ちると同時に幽体離脱
出来たのだ。
友人から教えてもらった眉唾の都市伝説・・・。
それを面白半分で試してみたら本当に幽体離脱出来てしまったのだという。
一度眠りに落ちた彼

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ふかもっこ

これから書く話はいつもの怪談ではございません。
単なる悪趣味で書いたお遊び創作怪談になりますのでご注意ください。
半分実話で半分創作・・・。
まあ、ある意味では恐ろしい怪談かもしれませんが・・・。


私はふかもっこ。
えっ?
馬鹿なんじゃないの?
こんなのハンドルネームに決まってるじゃない?
えっと本名はね・・・・うーんと・・・忘れた。
まあ、いいじゃないの・・・。
今は宮城県に住んでるわ。

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武器は持たない・・・。

知り合いのAさんからよく言われるのだが
霊と出会ってしまったらまずそれが悪いモノなのかそうでないのかを見極めます。
出来るだけ視線を合わせないように。
視線を合わせちゃって自分がそいつを視えてるのがバレちゃうとどちらにしても面倒くさい事になりますから。
悪いものでなければそのままスルーすればいい。
そして悪いモノだと判ったら今度は睨みつけて怖がっていないというアピールをすればいい。
刺激し過ぎない

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女の正体

そのトンネルに行くと本当に美しい女の幽霊が視える・・・。
そんな噂が立ったのは夏も終わりの頃だった。
当時、大学生で暇を持て余していた関東在住の梨田さんは同じ大学の友人を誘ってそのトンネルに行ってみる事にした。
そのトンネルは特に心霊スポットとして認知されている場所ではなかった。
それなのにその年の夏になって、そんな噂が流れだした。
特に危険は無い・・・。
ただ美しい女がぼんやりと立っているだけ・

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井戸の中(半分リアル・半分創作)

あたいがこの井戸に棲みついてからもうどれくらいの年月が経ったのだろうか?
元々この辺りには大きな武家屋敷が建ち並んでいた。
この井戸だってその中でも一番大きな屋敷の庭に在ったのさ・・・。
だからあたいは沢山の奴らを脅かしてやったさ。
屋敷の女中達や奉公人、女将さんやお侍だってあたいの姿を見れば、恐怖に顔を
引き攣らせて腰を抜かしたもんさね・・・。
でもね・・・今じゃどうだい?
周りの家々はどんどん

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最恐のストーカー

畑中さんが勤める会社では何人かの契約社員が働いている。
畑中さん自身が前職の経験を生かす為にその会社に中途入社した事もあってか契約社員とはいえ出来るだけ正社員と変わらないように接している。
そんな中、森山さんという女性が新たに契約社員としてある年の9月から入社し畑中さんが勤務する部署に配属された。
そして課長から
今後は彼の下で一緒に行動しながら仕事を覚えて欲しい。
と言って畑中さんを彼女へ紹介し

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何を視たのか?

小出さんは内装業を営む会社の社長さんだ。
ただ社長とは名ばかりで事務所でのんびり事務処理をすることは稀で1年の殆どは社員と一緒に現場へ出かけている。
そんな彼の元にある時好ましくない仕事の依頼が入った。
仕事の内容は既に廃業しているホテルを改装して営業できるように仕上げる事。
工期もたっぷりあり工事単価も申し分なかった。
しかし、彼はその仕事の依頼が舞い込んだ際、熟考の末に一度は断った。
別にその

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匂い

バンド仲間の渡部さんはある頃から息がし難くなった。
呼吸は出来るが思いっきり空気を吸い込む事が出来ない。
特に息苦しかったり胸が痛いという事もなかったが、それでも彼女は病院で診察を受けた。
勿論、何かの病気を心配しての事だった。
彼女は医師にこう説明した。

「なんか呼吸をしようとすると吸い込んだ息が妙に臭いんです。それでついついしっかりと息を吸い込めなくて・・・」と。

医師はとりあえずレン

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その家に居たモノ

崎田さんは小学校低学年の頃、それまで住んでいた古いアパートから中古の2階建て住宅へ引っ越した。
以前からアパートを手狭に感じていた両親が思い切って格安の中古住宅を購入してくれたそうだ。
そして、それから中学生の頃まで家族はずっとその家に住み続けた。
彼女はその家に引っ越すと2階にある1部屋を弟さんと共同で使う事になった。
共同での使用ではあったがそれまで住んでいた古いアパートでは子供部屋などと言う

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悪魔祓い 後編

それに続いて俺もAさんの後を追って廊下へと出る。
しかし目の前に広がる光景を見た俺は思わず絶句して棒立ちになる。
なんだよ・・・これは?
っていうか、此処は何処なんだよ?

そう口にした俺を一瞥しAさんは
う~ん、大丈夫です・・・たぶん・・・・。
えっと、きっとこっちで良いはず・・・・うん、大丈夫だな。
進みますよ・・・追いてきてくださいね。

そう言ってAさんはいつものように進み始める。

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悪魔祓い 前編

これは今から5年ほど前の話になる。

日本にもバチカン認定のエクソシストがいるかどうかは俺には分からない。
ただそれなりの規模でキリスト教関係の新興宗教や宗派が日本にも広がっているのだから間違いなくこの日本でも悪魔祓いという行為は行われているのだと思っている。
悪魔祓いという行為自体は否定はしない。
しかし悪魔にとり憑かれ逃げ場の無くなった方からの詐欺まがいのお金儲けのツールとして利用されていな

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公園に蠢くモノ

これは兵庫県に住む男性から寄せられた話。
彼はカラオケ関係の会社で営業をしている。
営業といっても得意様ともなれば夜でも平気で呼び出されクレーム対応もさせられる。
いや、カラオケ関係の会社というのは昼間よりも夜の方が忙しいのだ。
彼の会社にも営業の他にカラオケ機器のメンテナンスを行う部門も存在しているがカラオケが主に使用されるのは飲み屋さんでありその営業時間は夜という事になる。
メンテナンスを行う

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最後の酒(創作怪談)

「いつから狂い始めたんだ・・・」
つい愚痴がこぼれる。
歯車なんて何処か1か所がおかしくなっただけで全ての動きが狂ってくる。
そして1つの歯車が動きを停止するという事は即座に全てが動かなくなるという事だ。
そんな事にもずっと気付けないで生きてきた。
別に他人より幸せな人生だとは思ってはいなかったが、それでもそんな日常がずっと続いていくんだと当たり前のように思っていた。
時間をかけて作り上げた細やか

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