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海女の祖「お弁さん」を祀る神社 元伊勢一二四 神話は今も生きていることの葉綴り四五四

二千年以上、天照大御神さまに献上する鰒(あわび)

こんにちは。週末も曇り空ですね。
季節の変わり目、いかがお過ごしでしょうか?
さて、毎週金曜日は、早朝からお仕事で、午後から次の仕事までの「ことの葉綴り」に向かえました! 早速、神話の物語に入りますね。

<ふりかえりはこちらです> 
「ことの葉綴り」神様の物語……神代~神様ごとに、マガジンにまとめております。

天照大御神さまが、伊勢の神宮にお祀りされるまでの、これまでの「元伊勢」の物語は、4つのマガジンにまとめてあります。
よかったらご覧くださいね。

初代の斎王、豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまの、ご巡幸の物語は、こちらをご覧ください。

二代目の斎王となられた倭姫命(やまとひめのみこと)さまの、伊勢までの物語はこちらを。



垂仁天皇二十六年、
皇祖神の天照大御神さまを、伊勢の国の五十鈴の宮に、お遷し申し上げた倭姫命(やまとひめのみこと)さま。
天照大御神さまのお召し物「神御衣(かんみそ)」を、天上界の織り方のままに、おつくりになられたあと、次に、天照大御神さまに奉る御膳御贄(みけおほみにへ)の処を求められて、御船にのり志摩国へと向かわれました。
国崎で、「おべん」さんという女性から、差し出された鰒(あわび)の美味しさに驚かれて、天照大御神さまのご神饌として献上するようにと、お命じになられました。
それ以来、二千年間、毎年、伊勢の神宮天照大御神さまに、この国崎(くざき)から、鰒(あわび)が奉納されています。
今にも続く「熨斗あわび」の起源となりました!!

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おべんさんを祀る「海土潜女神社(あまかずきめじんじゃ)」

そして、倭姫命(やまとひめのみこと)さまと出会い、鰒を献上したこの「おべん」さんは、今にも続く、海女さんたちの祖!!

この国崎には、「おべん」さんは、「海土潜女神社(あまかずきめじんじゃ)」さまに、お祀りされているそうです!!
「あまくぐりめじんじゃ」さんとも呼ばれています。
伝説の海女(あま)、お弁さんは、海に潜るときの「めまい除け」にご利益があり、地元の海女さん、全国のダイバーさんたちに崇敬されているんですって。
昔は「海女御前(あまごぜん)」と呼ばれていたのが、明治に入り今の社名にかわったそうです。

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いのちと海の恵みを受け継ぐ感謝の祈り

毎年、一年の漁が始まる前には、海女さんたちはこの神社で、大量と無事であることを祈願されます。
毎年七月一日には「海土潜女神社(あまかずきめじんじゃ)例大祭」がとりおこなわれ、伊勢の神宮へ、鰒の献上を二千年以上受け継いできたご先祖様と、鰒はじめ豊かな魚介類を育み恵んでくださる海へ感謝をして、伊勢の神宮の舞姫さんがいらしての、お神楽も奉納されます。

また、「ドーマン・セーマン」という魔除けの印が描かれた木札のお守りも有名です。

なんと、「おべん」さんの子孫の海女さんもいるそうな!!?
現在でも海女さんたちが、一つ一つの鰒(あわび)を、海に潜ってて手で取られているんですね。

倭姫命さまとおべんさんの二千年前の「縁(えにし)」は、今も結びつきが途切れることなく、天照大御神さまに献上されている。

伊勢の神宮にお参りされたときは、鳥羽の国崎や、倭姫命さまが幸行されたところをたどってみたいです!!
もちろん、鰒(あわび)もいただきたいですね(^^)
ちなみに、「おべん」さんの神社には、三重県の鳥羽市のJR・近鉄「鳥羽駅」から「鳥羽バスターミナル」へ。そこから「かもめバス」に揺られて約50分。そこから歩いて5分だそうです。

ではでは、早く遠出できるようになりますように!
いつも、ありがとうございます。楽しい週末をお過ごしくださいね。

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―次回へ
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