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皇后選びは? 神さまも“失敗”して成長した ことの葉綴り。二一七

Q 神の御子の媛は誰?

おはようございます。昨夜の牡羊座満月もきれいでしたね。
今日は朝から「ことの葉綴り。」のひとときです。
“ひととき”と言っても、神話の物語を綴って、
自分がこれまで撮った写真をセレクトしてと一連の作業をしていると、いつも気が付くと2時間ほどが
あ~っという間に過ぎていたりします。
ひとときではなく、“一刻”ですね(笑)。
そして、昨日、お友達から、幸せを呼ぶという、
「ガジュマル」を頂いて窓辺の緑の“仲間入り”しました。
小さな鉢で、かわゆいです。嬉しい!

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嬉しい、と言えば、美しい媛女(をとめ)七人と出会った
神倭伊波禮毘古
(かむやまといわれびこ)。
この中に、皇后候補で、
日本最古の神社「大神(おおみわ)神社」のご祭神、大和の三輪山の大物主神さまの娘である、伊須氣余理比賣(いすけよりひめ、またの名を、伊須須岐比賣命いすすきひめのみこと)も、いるのです。

七人の媛女(をとめ)たちが、楽しそうに野遊びをしながら、
神倭伊波禮毘古(かむやまといわれびこ)と、大久米命(おおくめのみこと)の方へと近づいてきました。

そのときです。大久米命(おおくめのみこと)が、
神倭伊波禮毘古(かむやまといわれびこ)に、
いきなり、こう問いかけたのです。

大物主(おおものぬし)の神さまが祀られる
大神神社の近くの高佐土野を、
美しい媛女(をとめ)七人が歩いています。
大君、あなたは、どの媛女(をとめ)を選ばれますか?

この七人の中で、大物主(おおものぬし)神の娘の媛女は、誰~れだ? わかるかな~。あてられるかな~。

って“本物の媛は誰~だ!?的なクイズみたい(笑)

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A 神倭伊波禮毘古(かむやまといわれびこ)のアンサー

『古事記』には、「誰れをし枕かむ」とあります。
この媛女(をとめ)の誰を抱いて枕を共にしたい?
いきなりの難問を出された神倭伊波禮毘古(かむやまといわれびこ)。

どの媛女(をとめ)も、笑顔が爽やかで可愛らしい。
誰か? というもの、なかなか難しい……。
あ~あの先頭を歩く、七人の中では、いちばんの年上の媛女(をとめ)が、とても美しく気になる……。

神倭伊波禮毘古(かむやまといわれひこ)は、隣にいる大久米命(おおくめのみこと)へ、こう歌を返しました。


かつがつも いや先立てる 兄(え)をし枕かむ

いや~まあまあ、難しいが……私は、先頭を歩いてる年上の媛女(をとめ)と、枕をともにしようと思う。

大王、ファイナルアンサー?! 

なんて、聞き返すことはなかったと思いますが、
大久米命(おおくめのみこと)は、内心、こっそり、ガッツポーズをしたかもしれません。

なぜなら、神倭伊波禮毘古(かむやまといわれひこ)が、選ばれた、先頭を歩く媛女(をとめ)こそが、大物主神(おおものぬしのかみ)の御子の媛、
伊須氣余理比賣
(いすけよりひめ)だったのですから。

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大久米命(おおくめのみこと)の顔

「神の御子を皇后に」と望んでいた大久米命(おおくめのみこと)です。
喜び勇んで、すぐに、伊須氣余理比賣(いすけよりひめ)の元へ駆け出していき、神倭伊波禮毘古(かむやまといわれひこ)の、
「命(みこと)」、気持ちを伝えました。

私は、大王にお仕えする大久米命(おおくめのみこと)と申すもの。
あちらにあらせられる、大王が、あなたさまを
皇后としてお迎えしたいとお望みであります!!!

突然、現れた大久米命(おおくめのみこと)に
伊須氣余理比賣(いすけよりひめ)もびっくりです。
でも、なぜか、大王からの求婚の言葉にもかかわらず、どんどん、とても怖いものを見るような、怪訝な表情になっていったのです。

一体、何が起こったのでしょう?

実は、この大久米命(おおくめのみこと)は、
武勇に優れたものなのですが、このとき、その強い武人の証である入れ墨を目じりにほどこしていて、顔がとっても怪しかったんです。
目じりが裂けたような墨が入り、ものすごく鋭い目つきで
伊須氣余理比賣(いすけよりひめ)を、
じっと睨んでいるような顔
だったのです。

なんか、この大久米命(おおくめのみこと)さん。
やることが笑えますね。
とはいえ、大事な大事な、皇后選び!?

ええ~このプロポーズ、大丈夫なのかしら?
ちゃんと♡はつながるのでしょうか?

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―次回へ

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