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天上界の機織りのままに天照大御神様の御衣を 元伊勢一一八 神話は今も生きている ことの葉綴り四四八

休養の土曜日

おはようございます。曇り空の週末、いかがお過ごしですか?
ヨガに行きたいけど、ちょっと咳も出るので、ここは、“大事をとって”おうちで過ごします(^^)、というわけで、朝から「ことの葉綴り」で、神話の物語に入ります。その後は、のんびりカラダ休めます。

「ことの葉綴り」神様の物語……神代~神様ごとに、マガジンにまとめております。


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常に天照大御神さまの側で仕える

今から約二千年前のことです。
第十一代垂仁天皇の皇女、倭姫命(やまとひめのみこと)さまは、
天照大御神さまが、永久にお鎮まりになるところを求めて、三十年以上も各国を巡り歩かれた末、垂仁天皇二十六年の冬、神風の伊勢の五十鈴川の川上に辿りつかれます。
そして、御夢(みゆめ)にお現われになられた天照大御神さまの、教えの通りに、五十鈴の宮をお建てになりました

「お鎮まりになった」……で、終わりではありません。
これまでは、皇祖神である天照大御神さまの、御こころをお受け取りになる「御杖代(みつえしろ)」として、その皇太神(すめおほみかみ)の御こころのままに、お鎮まりになる宮処を探し求める「旅」を続けてきました。

天照大御神さまのご希望の宮処、永久にご鎮座なさる宮処が定まった、ここからは、倭姫命さまは、皇太神(すめおほみかみ)のすぐお側で“お仕えする”ことになるのです。
天照大御神さまがお鎮まりになる五十鈴の宮のお側に「斎の宮(いつきのみや)」を建てて、倭姫命さまが、皇太神(すめおほみかみ)さまのすぐそばに常にいらっしゃりお側仕えができるように、居を構えられました。

天照大御神さまを、どんな風にお祭りしいていくか。皇太神(すめおほみかみ)さまに、どんなものをご神饌としてお供えするのか、などなど……御杖代(みつえしろ)として、斎王(さいおう)としての使命を果たされていくのです。

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天上界の機織りのままに神御衣を

即(すなわ)ち、八尋(やひろ)の機屋(はたや)を建て、天(あめ)の棚機姫神(たなばたひめのかみ)の孫(うまご)八千千姫命(やちちひめのみこと)をして、大神の御衣(みそ)を織らしむ。
譬(たと)へば、猶(なほ)天上(あめ)に在る儀(よそほひ)のごとし<謂ひて、宇治の機殿(はたどの)と号(い)ふは、是なり。一(また)の名は、礒の宮(いそのみや)と号(なづ)くる也>。


倭姫命さまは、すぐさま、天照大御神さまの御衣(みそ)を織るための、とても広い機織りの建物をお建てになりました。
そして、天の棚機姫神(たなばたひめのかみ)のである、八千千姫命(やちちひめのみこと)にお命じなり、天照大御神さまのお召し物を織らせたのです。
八尋(やひろ)の「尋(ひろ)」は、長さの単位で、両の手を広げた長さを一尋。八尋は、約十数メートルになります。

たとえばいうならば、この機織りの建物は、天上の高天原にある機織りの家同じつくりのようであり、また八千千姫命(やちちひめのみこと)が機を織るお姿も、まるで高天原で機織りをしていらっしゃるようでした。
この機屋(はたや)を、宇治の機殿と呼ぶのは、そういう所以なのです。また磯の宮と名付けられたのです……と、あります。

機織りって、最近も伊勢の神宮の「神御衣祭」についてご紹介したばかりでした。

倭姫命さまのお定めになった「お祭り」は、時空を超えて今に伝わっているのです。いつもありがとうございます

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<これまでの物語>天照大御神さまが、伊勢の神宮にお祀りされるまでの、これまでの「元伊勢」の物語は、4つのマガジンにまとめてあります。
よかったらご覧くださいね。

初代の斎王、豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまの、ご巡幸の物語は、こちらをご覧ください。

二代目の斎王となられた倭姫命(やまとひめのみこと)さまの、伊勢までの物語はこちらを。

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―次回へ
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