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「倭姫宮」ご創建!令和五年ご鎮座百年 元伊勢一七三 神話は今も生きている ことの葉綴り五〇五

昇る朝日に祈る

おはようございます。久しぶりに快晴の朝、お参りのあと「ことの葉綴り」に向かいます。
朝日がとっても美しかったです。
どうか、皆さま、今日も平安で健やかでありますように!!

<ことの葉綴り>ご案内
この「ことの葉綴り」全体の神話の物語のご紹介です。
神話は、「神さまも“失敗して成長した”」「“神話は今も生きている”」と、日本の魅力的な神様の物語編。
約、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの「元伊勢」編。
ときおり綴る「エッセイ」編。
それぞれに「マガジン」で分けています。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

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伊勢の神宮の礎、倭姫命さま

皇祖神の天照大御神さまがお祀りされている伊勢の神宮の内宮、皇大神宮
外宮の豊受大神宮には、御饌都神(みけつかみ)の豊受大御神(とようけのおおみかみ)さま。
そして、別宮(わけみや・べつぐう)、摂社、末社をはじめ百二五社をあわせて「神宮」といいます。

また神宮の内宮、皇大神宮(こうたいじんぐう)のうしろにある神路山(かみじやま、神道山)は、天照大御神さまのご鎮座以来、神聖なお山として崇められてきた「神宮宮域林(じんぐうきゅういきりん)」があり、約五五〇〇ヘクタールの広さで、伊勢市の1/4を占めています。二千年以上前から人の手がはいっていない場所もあり、守られてきた神聖な森です。


毎朝夕、神さまにお食事を奉る「日別朝夕大御饌祭(ひごとあさゆうおおみけさい)」や、その年の、収穫された新穀を天照大御神さまに捧げて、恵みに感謝する「神嘗祭(かんなめさい)」をはじめ、一年間に千五百回も祭祀が執り行われています。

二十年に一度神殿、ご神宝、すべてを新たにみずみずしくして、天照大御神さまはじめ神さまに新しい神殿へとお遷りいただく「式年遷宮(しきねんせんぐう)」が、執り行われています。

こうした神宮のお祭りにお供えされる、お米お塩海の幸の鮑(あわび)、鰹、干鯛、山の幸のお野菜、果実、それを盛る土器、天照大御神さまのお召し物の絹、麻……。
これらを「御料(ごりょう)」といいますが、倭姫命(やまとひめのみこと)さまがお定めになり、古より、その伝統を守りながらつくられて、「自給自足」されているのです。

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崇敬心で叶った「倭姫宮」

倭姫命(やまひめのみこと)さまと、豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)さまの、天照大御神さまの御杖代(みつえしろ)となりご巡幸なさった軌跡、そのご功績がなければ、伊勢の神宮のご創建はかなわなかったことでしょう。

倭姫命さまが、ご巡幸の先々で出会われた神や、重臣の大若子命(おおわかごのみこと)さまなどの神はお祀りされていますが、倭姫命さまをお祀りしたお宮がなかったのです。

……それから、遥かなる時が流れます。

明治時代に入り、神宮の神主さん方と、伊勢市の方々が「倭姫命さまのお宮を創建しよう」という機運がたかまります。
大正元年(1912年)神宮と宇治山田市(現在の伊勢市)が、倭姫命さまをお祀りするお宮のご創建を国に請願します。

大正十年(1922年一月四日、内宮、皇大神宮(こうたいじんぐう)の別宮(わけみや・べつぐう)としての「倭姫宮」のご創建が許可されました。

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倭姫命さまのお宮 令和五年創建百年!

そして二年後の、大正十二年(1923年)十一月五日、伊勢市楠部町、倉田山に、「倭姫宮(やまとひめのみや)」さまが、ご鎮座なさったのです!!!!!
ようやく、ですよね
天照大御神さまのご鎮座から、約二千年の時を超えて、なのです。

それゆえ、二千年という古より続く、伊勢の神宮の中でも、もっとも新しいお宮が「倭姫宮」さまなのです。

この倉田山には、も多く、神宮徴古館・農業館、神宮美術館、神宮文庫があり、「倭姫文化の森」といわれています。

また「倭姫宮」から、歩いて10分ほどのところにある陵墓である「倭姫命御陵(宇治山田陵墓参考地)」の近辺は、倭姫命さまの伝承を受け継ぎ、明治元年には、「倭町(やまとまち)」と、町名にもなっています。

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神話は今も生きている!

倭姫命さまの偉大なご功績を、地元の伊勢の方々が、ずっと受け継いでこられたからこそ、祈りがあったからこそ、神宮の方々、宇治山田市(伊勢市)の皆さんから「ご創建」のお声があがったのも、すごいことですよね。

倭町(やまとまち)……今も、伊勢に暮らす方々は、誇りをもたれて、天照大御神さまを、伊勢にご鎮座してくださった、倭姫命さまを大切になさっているのですね。

令和五年十一月には、倭姫宮ご鎮座100年記念行事が予定されているそうです。
もう~絶対、お参りしなきゃです(^^)
古い歴史ある神宮で、もっとも新しい「倭姫宮」さま
伊勢の神宮にお参りの際には、ぜひ、ぜひ、倭姫命さまにも出会いに、参拝なさってくださいね。


黒心なくして
丹心を以って
清潔く斎慎み
左の物を右に移さず
右の物を左に移さずして
左を左とし、右を右とし
左に帰り右に廻ることも
万の事違ふことなくして
大神に仕えまつれ
元を元とし、
本を本とする故なり。
『倭姫命世紀』より

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―次回へ

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