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心の鏡を磨こう! 海幸山幸19神様も“失敗”して成長した ことの葉り。百八二

引き寄せるもの

おはようございます。「ことの葉綴り。」に向かう週末の朝です。

海幸山幸の物語も大詰めです。

釣り針は返してもらったけれど、それ以来、魚も釣れず、
田んぼも涸れてしまい、八方塞がりの、人生で初めてのどん底を経験した兄の海幸彦さま。

自らを内省することなく、
「問題の原因はすべてアイツのせいだ」と、
ぜ~んぶ丸っと、弟の山幸彦のせいにして、
そこに怒りや妬みなどネガティブな感情をすべてぶつけました。

私たちにも、つい、人生で“不都合”なことがあると
それを、他者や外部の状況のせいにしてしまいますよね。
「アイツがいけない」
「アイツが〇〇したから、こうなった」
「〇〇じゃなければ、うまくいったのに」

でも、本当にそうなのでしょうか?
その“不都合な現実”に、自分は関与していないのでしょうか?

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すべては自分の中に在る

仏教の用語に、「因果応報」という言葉がありますよね。
善いことには、よい原因が、悪い結果には、過去の悪い原因があるとされています。

ハワイの伝統的な療法「ホオポノポノ」でも、
「問題は、外にはありません。
問題の本当の原因は、あなたの内にいるもう一人の自分『ウニヒピリ』(潜在意識)が、これまで溜め込んできた記憶です」
そして、問題の本質を知り、自己の存在の根源「この地球上に人間として生を受けたことの個人的な意味」からより理解し、
自己の存在の根源から観て、許し、受け入れ、大切にしていくことを教えています。
そして「4つの魔法の言葉」
ごめんなさい。
私を許してください。
ありがとう。
愛しています。(お大切です)

を唱えて、「ウニヒピリ」(潜在意識を)浄化・クリーニングしていきます。

「引き寄せの法則」も、よく知られていますよね。
自分の心の在り方や思考・意識は、同じ波動やエネルギーに共鳴し、同じ波動を持つものや人、出来事を引き寄せる。
だからこそ、一日一日、瞬間瞬間、自分の感情、思考パターンがどうなのか? と、意識を向けることが大切ですね。

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海幸と山幸が教えてくれること

海幸彦は、天高日子で、苦労も知らずに育たれたでしょうし、それまでは、きっと思う通りにやってこられたのでしょうね。
それも、周りの助けや協力があっての、恵まれた幸せ、ということも知らずに……。
きっと人生で、初めて“思うようにいかない”経験をしたのではないでしょうか。
焦れば焦るほど、うまくはいきません。
怒り、妬み、不安、欠乏といったネガティブな感情に支配されて、すべて人のせいにしてしまう。
それは、不安や、自分の価値を自分で信頼できていないから。
自分自身を見つめなおすこともできません。
人のせいにしている方が、自分の至らなさ、過ちも受け止めて認めない道を選んでいるほうが、実は“楽”なんですよね。

一方、山幸彦はどうだったのでしょう?
兄の釣り針を失くした過ちを認め、弱さを知り
兄に拒否される悲しみ、人生のどん底を、素直に受け止めた。
“不都合”な現実を、その原因を自分にあると、認めたからこそ、泣いて、嘆き、悲しむこともできた。
そして、八方塞がりと絶望したときに、
海の老賢人の塩土老翁神が出現しました。

そこから、山幸彦の「癒しと成長」の旅が始まりました。
竜宮城では豊玉毘賣と出会い、愛を知り、
綿津見神さまは、最大の理解者になってくれました。
これも、山幸彦さまの人柄さゆえ。
優しさ、まっすぐさ、正直さ、感謝するこころ、から豊かさ、喜び、愛を“引き寄せて”いったのでしょうね。

「類は友を呼ぶ」という言葉もありますよね。

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鏡を磨こう!**

神話の中で、海の神の綿津見神さまから授けられた「呪文」や、「潮満珠」「潮干珠」は、その人その人の在り方、意識の状態、波動の象徴を、倍増拡大させていくもののようです。
物語として、それを私たちに見せてくれて、
一日一日、瞬間瞬間、自分がどう在るのか、今、何を感じているのか? 自己と向き合うことが大切なのだよと、
教えてくれている気がします。

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神道では、その人その人の「命の輝き」を謳います。
そして、この命は、自分一人のものではない。
この宇宙の始まりから在る神。
自然の中からも神々が誕生し、
その神々の命を受け次いで、誕生してくる命。
その連綿とつづく命の継承。
目には見えない自然の働きに、
もう姿は見えない、ご先祖や先人たちから受け継ぎ
共に生きる命。
私たちの命とは、神聖さそのものです。
まるで、天照大御神さまが、邇邇芸命(ニニギノミコト)さまに委ねられた「八咫鏡」のように、命は輝いている。
([ことの葉綴り。」『古事記』冒頭のマガジンも参考に読んでみて下さい)

山幸彦さまが、その命の輝きから
愛と幸せを“引き寄せ”たように、
海幸彦さまは、その「鏡」が曇ってしまったように、
私たちも、その「鏡」が、曇っていかないように、
いつも、光り輝いていられるように、
心を磨いていきましょう。

今日も、パソコンに向かうと、手が余談に走ってしまいました。
次回こそ、物語に戻ります(笑)

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―次回へ。

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