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小碓命から倭建命へ 名前を献上し称える 倭建命 其の八 神話は今も生きている ことの葉綴り五三一

命を守る最善の行動by気象庁

おはようございます。気温は上がらず助かりますが、すでに大雨となっているところもあります。
気象庁からは、広島県に大雨特別警報「命を守る最善の行動を」と速報も出ました。
命を守る最善の行動」……年々、自然の猛威への心構えと、備えの重要性が増していますね。そのとき、その場所、状況によっても違ってきますし、本当に普段からの“減災”の新常識のアップデートも必要ですね。
あっ今年、気象予報士の方とお仕事でお会いしたときに、「現在の『気象庁』のサイトは、地域ごとになりとても見やすくなっているので、しっかりとした情報元からの情報をチェックしてほしい」と、仰っていました。
天気予報、大雨、大雪、防災、地震、さらに危険度分布などの項目があって、市区町村別に見ることができます。
また、天気予報には〝A・B・C〟の順に信頼度があるそうです。Aは的中しやすく、Cは翌日には変わる可能性のある予報ということだそうです。

みなさん、お暮らしの地域で、それぞれ平穏でありますように!!

さて、今日も神話の物語に入ります。
倭建命(やまとたけるのみこと)様の物語です。

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<ことの葉綴り>ご案内

この「ことの葉綴り」全体の神話の物語のご紹介です。
神話は、「神さまも“失敗して成長した”」「“神話は今も生きている”」と、日本の魅力的な神様の物語編。
約、二千年前、伊勢の神宮ができるまでの「元伊勢」編。
ときおり綴る「エッセイ」編。
それぞれに「マガジン」で分けています。
下記のトップページから、スクロールしていただくと、物語別、神様べつに「マガジン」が選べるようになっております。
神さまの名前や、ご興味あるものを読んでいただけると幸いです。

最新のマガジンは、天照大御神さまが伊勢の神宮にお鎮まりになられるまでの「元伊勢」物語 神話13~17です。

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<倭建命様の物語。これまでのあらすじ>

第十二代景行天皇(けいこうてんのう)の太子(ひつぎのみこ)の小碓命(をうすのみこと)さま。
父である天皇は、兄の大碓命(おおうすのみこと)を殺めた小碓命(をうすのみこと)の荒々しい気性を恐れ、皇子を遠ざけるために、遥か九州の地で、宮廷に叛逆する熊曾建(くまそたける)兄弟の征伐を命じます。

小碓命(をうすのみこと)十五歳。
父に認められたい一心で、熊曾建兄弟(くまそたける)を倒すために、伯母で、伊勢の神宮の斎宮(いつきのみや)の倭姫命(やまとひめのみこと)さまの御装束を身にまとい、“女装”をし、懐を短剣を忍ばせて、敵方の館の新築祝いと潜り込みます。
“可憐な乙女”として、兄の熊曾(くまそ)と、弟の建(たける)のお酌をしながら、兄弟征伐の“その時”を待ちました。

酒宴が最高潮に達したとき、小碓命(をうすのみこと)は、兄の熊襲(くまそ)の襟をつかむと、短剣を一刺し、息の根を止めました。
弟の建(たける)が、畏れおののき逃げ出していきます。
小碓命(をうすのみこと)は、館の室を出て階段の下に逃げた建(たける)に追いつくと、その尻から短剣を突き刺しました。

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倭男具那王(やまとをぐなのみこ)

痛みの中で、建(たける)は、「その刀を動かさないでほしい」と嘆願します。
おはなししたいことがあるのです。あなたさまは、いったい、どなた様なのですか?

そこで小碓命(をうすのみこと)は、初めて自らの正体を明かしました

私は、纏向(まきむく)の日代宮(ひしろのみや)におわします、この大八島國(おおやしまのくに)を知らしめす大帯日子淤斯呂和氣(おほたらしひこおしろわけ)天皇の御子。
名を倭男具那王(やまとをぐなのみこ)である

お前たち、熊曾建(くまそたける)兄弟二人、朝廷に服従せず背いていると聞き、お前たちを討伐せよと、私は、天皇より勅(みことのり)を賜り、ここまで遣わされてきたのだ!

太子(ひつぎのみこ)こと皇太子である小碓命(をうすのみこと)は、屈強ながたいの大きな建(たける)に短剣を突き通し、体をおさけつけたまま、しっかりと、こう答えたのです。

倭男具那王(やまとをぐなのみこ)は、小碓命(をうすのみこと)の別の名で、大和の少年の御子という意味です。

天皇の御子!!?
小碓命(をうすのみこと)の“正体”を知った建(たける)は、心の中で深く頷いていました。

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勇猛さを称えて名を献上

まことに、そういういことでしたか。よくわかりました。
西の国には、我ら兄弟をのぞいて、猛々しく強きものはおりません。しかし……大倭國(やまとのくに)には、我ら兄弟二人に勝るとても勇猛で強き人がいたのですね

これをもって、私は、あなたさまに、私たちの名前を献上いたしましょう。
今よりのち、大和の、並ぶものが誰もいない勇猛な人として、倭建御子(やまとたけるのみこ)と、あなたさまを称えましょう

熊曾建(くまそたける)の言葉を聞いていた小碓命(をうすのみこと)。彼が言い終えたことと判断するや、建(たける)の体を、一気に切り裂きました。
まるで、“熟した瓜を切り裂くように”と、あります。

そして、このときより、小碓命(をうすのみこと)は、その名が称えられて、「倭建命(やまとたけるのみこ)」と、呼ばれることになるのです。

小碓命(をうすのみこと)、改めて「倭建命(やまとたけるのみこと)」さまの物語は、まだまだ続きます。宜しくお願い致します。

それでは、皆さま、大雨にお気をつけてくださいね。

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―次回へ
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