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二見興玉神社「夏至祭」&倭姫命様「祓の法」元伊勢一四五 神話は今も生きている ことの葉綴り四七七

明日は夏至。天照大御神様の朝日を感じたい!

こんにちは。日曜日いかがお過ごしですか?
私は、ちょっと疲れがたまっているのか、動きも活動もゆったりペースで過ごしています(苦笑)。

さて、明日は二十四節気の「夏至」(明日は夜まで更新できないので)
太陽が天高く、一年で最も高くなり、昼の時間、日照時間がいちばん長い日!一年の中で、もっとも太陽の光が降り注ぐ日。
まさに伊勢の神宮のご祭神、太陽の神さま・天照大御神さまが、天高く昇られて、この地を長く照らしてくださる日ですね。

夫婦岩の間から昇る朝日の美しい、伊勢市の二見浦の「二見興玉神社」さんでは、毎年、「夏至祭」が執り行われています。
古来から、人々は、伊勢の神宮にお参りする前に、この二見浦の浜辺で、禊をして心身を清めた清らかなところ。

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倭姫命さまの、元伊勢の物語にも、この二見浦の近くが何度も登場します。

例年ですと、「夏至祭」に先立ち、前日の午後「鎮魂行事」をおこない、夏至の朝三時半~ご神事をとりおこない、日の出の刻、夏至の朝日が昇るところを拝み、そして夫婦岩前で、禊をおこなわれます。
ただ、今年は、神職さんだけで、ご本殿でのご神事をとりおこない、禊行事は、中止となったそうです。
来年こそは、無事に禊行事もおこなわれるといいですね
あ~一度は、体験してみたいです!! 禊、大好きなのです。

明日の夏至の日の出は、東京は4時26分、日の入り19時。
名古屋は、4時38分、大阪、4時45分、福岡5時0分

もし、お仕事前にお時間あれば、夏至の朝日を浴びて、お近くの神社へお参りいかがでしょうか?

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「祓の法(のり)」農作業妨害への大罪

さて、今日も倭姫命さまの物語を少し綴ります。
宜しくお願い致します。

亦、祓法定給、敷き蒔き・畔放ち・溝埋め・樋放ち・串刺し・生け剥ぎ・逆剥ぎ・屎戸・許々太久(ここだく=幾許す)の罪をば、天津罪と告り別きて、

また、倭姫命さまは、祓への決まりをお定めになりました。
それは、高天原における重大な「天津罪」(あまつつみ)とは、はっきりと区別をされました。
敷き蒔き(しきまき)」は、田に種子をまいたうえに、さらに種子をまくという稲作の妨害行為
畔放(あはな)ち」は、田の畔(あぜ)を壊して、水を溜められないようにする稲作の妨害行為
溝埋め」は、田の溝を埋めて水が引けないようにする稲作妨害
樋放(ひはな)ち」は、池などの水を流す管を抜き取り、水を貯えないようにする稲作妨害
串刺し」は、田の中に、多くの串を隠して立てて、足に突き立つようにする稲作妨害
生け剥ぎ(いけはぎ)」は、獣を生きたまま、皮を剥ぐ乱暴な行為
逆剥ぎ(さかはぎ)」は、獣の皮をお尻のほうから頭に向けて逆さまに剥ぐ乱暴な行為。
屎戸(くそと)」は、大切な農耕の肥料の屎に、呪いをかけて、相手の農耕を妨害する行為……これらの多くの(許々太久ここだく)罪です。

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高天原で「天津罪」をおかした須佐之男命さま

どれも農耕の妨害ですよね。
神代の物語。高天原で、天照大御神さまの弟の須佐之男命(すさのおのみこと)さまが、大暴れされて、その乱暴さゆえに、高天原を追放されました。

そのときの乱行が、「天津罪」でした。
なぜ、これがもっとも重大な罪になるのでしょう?

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孫神邇邇芸命(ににぎのみこと)さまの意味

覚えていらっしゃいますか?
天照大御神さまが、高天原から地上へと「天孫降臨(てんそんこうりん)」される孫神の邇邇芸命(ににぎのみこと、瓊瓊杵尊)さまに、お授けになられたもの。

邇邇芸命(ににぎのみこと)さまのお名前は、
天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸命
(にあめにきしくににきしあまつひこひこほのにぎのみこと)

“天邇岐志国邇岐志(あめにぎしくににぎし)”は、天も、地上も 豊かに賑わう。
“天津日高日子(あまつひこひこ)”
天津神、日嗣の御子と皇位を受け継ぐ後継者であること。

そして“番能邇邇芸(ほのににぎ)”は、
番は、ほとよみ、稲穂の「穂」、邇邇芸は、賑わう、賑(にぎやか)で、
稲穂が豊かに実る豊穣」を意味するお名前で、
天孫の皇位を受け継ぐ、若い生命力みなぎる稲穂の豊穣を象徴する穀霊神なのです。

天照大御神さまは、「稲穂が豊かに実る神の邇邇芸命」さまに、
わたしが、高天原で育てた神聖な稲穂を授けましょう
と、高天原の神聖な稲穂を授けられたのです。
それを、「斎庭稲穂の神勅(ゆにわのいなほのしんちょく)」といいます。
田畑の稲穂の豊穣は、そこに生きる人たちが「食」に恵まれる証。


稲穂を育てることを、どれほど尊いこととしていたか。
ですから、農耕作業の妨害は、もっとも重い罪と、天上界の高天原でもされていたのです。

天照大御神さまをお祀りする伊勢五十鈴の宮
倭姫命さまは、天照大御神さまのお召し物「神御衣(かんみそ)」も、高天原での織り方と同じようにされましたよね。
そして、「祓の法(のり)」でも、高天原と同じように定められたようですね。まだ、罪の定めは続きますが、どれも、天照大御神さまの神代の物語を、倭姫命さまが受け継がれているのですね


今回も登場した、神代の物語は、「ことの葉綴り」の神さまごとの「マガジン」でお読みになれます。よかったらご覧くださいね。
下記のトップページから、スクロールすると、神さまごとの物語「マガジン」になっています。

いつも、ありがとうございます

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―次回へ
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