#71 論語から学ぶ。受け入れられない相手との接し方
✅どうしても受け入れられない相手がいる
✅愛したくても愛せない人との接し方が分からない
といったお悩みを抱えている方へ。
今回のnoteは、その解決のヒントになるお話しをご紹介します。
社会の中で人間関係を築いていくうえで、避けられないことがあります。
それは、「身内や組織には、相容れない人間、愛したくても愛せない人間が往々にしている」という現実です。
人間には好悪の感情がある以上、仕方のないことなのかもしれません。
自己啓発や、心理学、一般的な宗教であれば、こうした問題の解決策として、「隣人愛」や「解脱(げだつ)」といった「個人的な感情の超越」を説くことがあります。
しかし正直、私を含めた私たち凡人には、なかなかそこまで達することができないのが、現実ではないでしょうか。
それでは、どうしても受け入れられない相手と接するには、どうしたらいいのでしょうか?
善意には善意。悪意には理性。
『論語』にはこんな問答があります。
「悪意にも善意をもって報いよ、と言われますが、いかがでしょうか」
ある人がそうたずねたところ、孔子は答えた。
幼少より貧しく、苦労の多い人生を送ってきた孔子は、人情の機微を誰よりも理解していたといわれています。
相容れないものまで愛せないのが、人間の素の姿だということを理解していたのです。
また、孔子はこうも言っています。
「八つ当たりをするな」というのは、家族、夫婦、子ども、部下、同僚、友人との人間関係を築いていくうえで大切なことだと、私は思います。
でも、「怒り」までは否定していないところに、幸せな人間関係を築くヒントが隠されていそうですね。
ものごとを育んでいく順番
そして、孔子の出した解決策とは、ひと言でいえばこうです。
つまり、自分や家族といった、強く愛せる対象をまずきちんと愛し、そのうえで愛する範囲を無理せず少しずつ押し広げていけばよい、と孔子は考えたのです。
敵対する者も、いつまでも敵対しているとは限りませんし、時間とともに、憎しみも溶けていくかもしれません。
さらにこの考え方は、人間関係だけではなく、仕事やお金、家庭、健康、趣味などの「ものごとを育んでいく順番」を示すものではないでしょうか。
このnoteでは、カウンセラーの日常、カウンセリング情報の記事も定期的に投稿しているので、ぜひチェックしてみてくださいね。
次回も読んでいただけたら嬉しいです(#^.^#)
(前田泰章)
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