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不易流行の経営学:ビジネスの今を知る

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#マネジメント

マネジメントの定義:Getting things done through othersの源流を訪ねて

マネジメントの定義:Getting things done through othersの源流を訪ねて

日本でも世界でも、【マネジメントの定義】として広く知られている言葉があります。

【Getting things done through others.】
他人を使って、ものごとを成し遂げる事。

有名なこの定義ですが、メアリー・パーカー・フォレット(1865-1933)の言葉としてよく紹介されます。海外でも日本でも。

フォレットは、19世紀末に米国トップスクールを傑出した成績で卒業した当時屈

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キャリア理論の最先端「越境学習」とは何か。

キャリア理論の最先端「越境学習」とは何か。

人事管理分野の第一人者、法政大・石山恒貴先生が先日『越境学習入門』を出版されました。テンポのよい文章と印象的な図で、誰しもに分かりやすく書かれた、越境学習のまさしく入門書。誰しもに越境学習を始めてもらいたい、そんな思いに溢れた本です!

動画で解説させても頂いたのですが、前向きにこれからの社会人人生を歩んでいこうとされている全ての方にとって、とても大切な内容だと思うので、簡単ながら解説させていただ

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生え抜き日本人中年男性が、自己効力感を感じながら密な連携をとり、規律を重んじて働く…が日本企業の実態。(中川の研究紹介)

生え抜き日本人中年男性が、自己効力感を感じながら密な連携をとり、規律を重んじて働く…が日本企業の実態。(中川の研究紹介)

先日、論文をひとつ発表しました。

中川功一・佐々木将人・服部泰宏・宮尾学(2022)「組織調査2020の概要と基本的発見事実」法政大学イノベーション・マネジメント研究センター ワーキングペーパー No.245.

全文はオンライン無料で閲覧することができます(こちらのリンクになります)!

これは、中川が30名近いメンバーで進めてきた「組織調査2020」の概要をまとめたものです。総ページ数も63

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若手プレーヤーが経営学を学ぶ意味。

若手プレーヤーが経営学を学ぶ意味。

先日。某所で入社2-3年目の若手の方々に「マネジメント研修」。
ここで起こる問題が、マネジャーの技能や考え方を、入社直後に学ぶことに、どのような意味があるのか?という問題。

私はこの点にごく明確な答えをもっておりまして、それを共有したいと思います。

若手プレーヤーこそ経営学を学ぶべき意味。それは、将来のマネジャーを育てるためというより、本人が今の仕事を自分の【働く】にするためです。

というの

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3C分析とは、心、データ、知略である。

3C分析とは、心、データ、知略である。

ターゲット市場を選定していく上での最有力手法、3C分析。

Company:自社の分析
Customer:顧客の分析
Competitor:競合他社の分析

この3つを検討していくことを通じて、マーケティングの基本方針を定める分析手法です。

経営学の世界では比較的知名度の高い分析手法でして、マーケティングや戦略関係の書籍を読んだり、それを仕事にしていたりすると、どこかしらで見かけたことはあるはず

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私達はそれを、愛、夢、伝統、意地などと呼ぶ。「サンクコスト」

私達はそれを、愛、夢、伝統、意地などと呼ぶ。「サンクコスト」

先日、サンワード貿易さんにて、投資・経営の意思決定理論のタイトルで、講演をさせていただきました。

意思決定の基本理論から始まり、
その後は「私たちはなぜ間違うのか」の理論解説をしながら、
投資や経営の判断を誤らないためのポイントをお伝えしました。

そんな中から、当日も一番反響の大きかった、「サンクコスト」についてお話しします。

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宮迫博之さんは、なぜ焼肉店にこだわってしまうのか。有識

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日ハム新庄監督はアリなのか?を経営学者が解説する

日ハム新庄監督はアリなのか?を経営学者が解説する

先日YouTubeのほうでも解説させていただき、好評でしたこのテーマ、経営者の仕事とは何なのか?ということについて、大切なポイントが詰まっていると思いまして。文字にも、しておきたいと思います!!

YouTube「日ハム新庄監督ってあれでいいの?経営学者が解説してみる」はこちら!

連日、話題をさらっている新庄監督ですが、話題先行で、本当にあれでよいのか?と疑問をもつ方は少なくないのではと思います

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