Aya und Yukari als Klangküche

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記事一覧

Peter Ablinger/ Weiss/Weisslich 31 について(増井)

 今回はPeter Ablinger《Weiss/Weisslich 31》についてのお話です。  ペーター・アプリンガー(Peter Ablinger, 1959- オーストリア)はコンセプチュアルな作品を書く作…

八木と曲とプログラムについて②

東京公演はついに明日! Endless Shrimp / Jessie Marino 私がとても好きなケルンの現代音楽アンサンブルがあって、名を「hand werk」と言います。最近では、作曲家・ピ…

Liza Lim/ Love Letter について(増井)

 今回はコンサートで演奏するリザ・リム《Love Letter》についての記事ですが、まず初めにジェームズ・テニーという作曲家についてのお話をしたいと思います。彼(James T…

八木と曲とプログラムについて①

Klangküche公演のプログラムについて、少し私の言葉で説明をしてみようと思います。プログラムノートというより、私と曲とのエッセイのようになっています。これを書くこ…

私たちはヨーロッパで何をしているのか

最近私はなんでもしている、と思う。なんでもするというのは、最近は歯ブラシで歯を演奏したり、「このナイフ(本物)で俺を脅して」と即興で無茶振りされたり、誰かに何か…

noteはじめました part2

皆さんこんにちは、そしてゆかりさんお元気ですか?といってもゆかりさんはいまルツェルンに私を訪ねてきているので元気なことは知っています。 すっかり記事を書くのが遅…

2人でnoteはじめました

みなさま、そして増井さん、こんにちは。ドイツ・ケルンより八木がお届けしております。 冷やし中華はじめました、という言葉はもはや夏の季語と言っても過言ではないくら…

Peter Ablinger/ Weiss/Weisslich 31 について(増井)

Peter Ablinger/ Weiss/Weisslich 31 について(増井)

 今回はPeter Ablinger《Weiss/Weisslich 31》についてのお話です。

 ペーター・アプリンガー(Peter Ablinger, 1959- オーストリア)はコンセプチュアルな作品を書く作曲家としてよく知られており、彼の電子音楽作品やサウンドインスタレーションは特に有名です。彼の作品は音の知覚の現実に対する問い、音そのものの聴き方と、音の捉え方に対する疑念(それは音なの

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八木と曲とプログラムについて②

八木と曲とプログラムについて②

東京公演はついに明日!

Endless Shrimp / Jessie Marino

私がとても好きなケルンの現代音楽アンサンブルがあって、名を「hand werk」と言います。最近では、作曲家・ピアニストの小倉美春ちゃんが客演していた回があって、その際にFrançois Serhan特集をやっていました。私たちも今回François Serhanの楽曲を取り上げますが、それはまた別の増井さん

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Liza Lim/ Love Letter について(増井)

Liza Lim/ Love Letter について(増井)

 今回はコンサートで演奏するリザ・リム《Love Letter》についての記事ですが、まず初めにジェームズ・テニーという作曲家についてのお話をしたいと思います。彼(James Tenney, 1934-2006 アメリカ)は60年代初頭に電子音やコンピュータープログラムを音楽に組み合わせることにいち早く取り組んだ、アメリカの現代音楽において重要な作曲家、音楽学者の一人です。彼はその中で音楽の形式や

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八木と曲とプログラムについて①

八木と曲とプログラムについて①

Klangküche公演のプログラムについて、少し私の言葉で説明をしてみようと思います。プログラムノートというより、私と曲とのエッセイのようになっています。これを書くことによって、聞きに来てくださる方の曲の受け取り方や楽しみ方を狭めることに繋がりかねないとも思いましたが、いろんな方に言われるように少し尖ったプログラムであるので、こんな文章があっても良いかなと。

Toucher / Vinko G

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私たちはヨーロッパで何をしているのか

私たちはヨーロッパで何をしているのか

最近私はなんでもしている、と思う。なんでもするというのは、最近は歯ブラシで歯を演奏したり、「このナイフ(本物)で俺を脅して」と即興で無茶振りされたり、誰かに何か頼まれたら難しく考えずにやることが普通になってきており、何か大切なものを顧みることを放棄しながら進んでいる気がするのである。

「ユカリのいいところはそういうの全部actしないで無表情でやってくれるところ、日本にそういう伝統芸能あるよね、ノ

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noteはじめました part2

noteはじめました part2

皆さんこんにちは、そしてゆかりさんお元気ですか?といってもゆかりさんはいまルツェルンに私を訪ねてきているので元気なことは知っています。

すっかり記事を書くのが遅くなってしまいました。

まず初めに、前回の記事でゆかりさんが私についてつよつよに書いてくれたことはとても嬉しいことなのですが、一番に訂正しなければならない部分があるとすれば、私がルツェルンにくることを決めたのは半ば勘と勢いだったというこ

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2人でnoteはじめました

2人でnoteはじめました

みなさま、そして増井さん、こんにちは。ドイツ・ケルンより八木がお届けしております。

冷やし中華はじめました、という言葉はもはや夏の季語と言っても過言ではないくらい有名なフレーズだと思うのですが、私はこういう文が苦手です。冷やし中華「はじめました」という過去形に対して、現在も進行して冷やし中華を提供し続けているという態度、この文章と現実の時制のギャップに一瞬認識へのラグが生まれます。だったら、冷や

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