記事一覧
Peter Ablinger/ Weiss/Weisslich 31 について(増井)
今回はPeter Ablinger《Weiss/Weisslich 31》についてのお話です。
ペーター・アプリンガー(Peter Ablinger, 1959- オーストリア)はコンセプチュアルな作品を書く作曲家としてよく知られており、彼の電子音楽作品やサウンドインスタレーションは特に有名です。彼の作品は音の知覚の現実に対する問い、音そのものの聴き方と、音の捉え方に対する疑念(それは音なの
Liza Lim/ Love Letter について(増井)
今回はコンサートで演奏するリザ・リム《Love Letter》についての記事ですが、まず初めにジェームズ・テニーという作曲家についてのお話をしたいと思います。彼(James Tenney, 1934-2006 アメリカ)は60年代初頭に電子音やコンピュータープログラムを音楽に組み合わせることにいち早く取り組んだ、アメリカの現代音楽において重要な作曲家、音楽学者の一人です。彼はその中で音楽の形式や
もっとみるnoteはじめました part2
皆さんこんにちは、そしてゆかりさんお元気ですか?といってもゆかりさんはいまルツェルンに私を訪ねてきているので元気なことは知っています。
すっかり記事を書くのが遅くなってしまいました。
まず初めに、前回の記事でゆかりさんが私についてつよつよに書いてくれたことはとても嬉しいことなのですが、一番に訂正しなければならない部分があるとすれば、私がルツェルンにくることを決めたのは半ば勘と勢いだったというこ
2人でnoteはじめました
みなさま、そして増井さん、こんにちは。ドイツ・ケルンより八木がお届けしております。
冷やし中華はじめました、という言葉はもはや夏の季語と言っても過言ではないくらい有名なフレーズだと思うのですが、私はこういう文が苦手です。冷やし中華「はじめました」という過去形に対して、現在も進行して冷やし中華を提供し続けているという態度、この文章と現実の時制のギャップに一瞬認識へのラグが生まれます。だったら、冷や