大野潔

経営コンサルタント。 ●経歴 1998年 日本興業銀行入行 2005年 リクルート入…

大野潔

経営コンサルタント。 ●経歴 1998年 日本興業銀行入行 2005年 リクルート入社 2015年 大野経営コンサルティング設立 ●資格・役職 中小企業診断士、証券アナリスト、MBA講師

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記事一覧

1990年のヤンキー中学

私はしばしば自分の母校の中学校のことを「ヤンキー中学」と評していますが、具体的にどういう状態だったのか、記憶をたどって記しておきたいと思います。 ●話題 基本的…

大野潔
1か月前
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経済学 書籍集2

●アセモグル『自由の命運』 アセモグルは、前著の『国家はなぜ衰退するのか』を読んで好きになった。『自由の命運』はその続編と言える書籍。 私のクライアントもこの衰退…

大野潔
1か月前
13

I left my HEART in Kyoto

私は大学時代を京都で過ごした。 基本的には体育会・硬派という名のモテない君だったのだが、こんな私にもささやかなロマンスはあった。 そこそこ長くお付き合いしたのだが…

大野潔
1か月前
13

「やり残したことがある」度合いが人生の価値を決める

司馬遼太郎『街道をゆく』を全巻(43冊)大人買いをした。 数冊はもともと持っていたので、それを除いて全巻買った。2万円台後半である。 こんなのが家にドカンと届けば揉…

大野潔
2か月前
12

藤井聡太のようなバケモノ的存在と同時代にいることを、どう考えるか

藤井聡太のようなバケモノ的存在と同時代にいることを、どう考えるか。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 将棋の世界では、一時代を制覇する存在が、定期的に現れる。まる…

大野潔
4か月前
55

米長哲学について

将棋棋士は一年を掛けてリーグ戦を戦います。 3月の最終戦は、勝ったら昇格・負ければ降格という勝負が行われます。その日は「将棋界の一番長い日」といわれます。 中には…

大野潔
5か月前
102

コンサルとして成功するには

真田昌幸。 有名な真田幸村の父親である。後世の我々にとっては真田幸村のほうが有名であるが、昌幸在世時は父のほうが勇名を馳せていた。 というのも、彼は武田信玄の部下…

大野潔
5か月前
115

三浦哲郎著『忍ぶ川』

明けましておめでとうございます。 今年は大阪の実家で新年を迎えました。新年早々に複数の事件が起きて痛ましい限りでした。大阪も結構揺れました。 今年はとちくるって大…

大野潔
6か月前
60

すべらない話 傑作選

実は私は『すべらない話』のマニアである。 気に入った曲を何度も聞くように、気に入ったすべらない話も何度も聞く。オチが分かっているのに聞く。それが快いからだ。 芸人…

大野潔
7か月前
40

ビールが美味い

ビールは美味い。何がどう美味しいのか、分析してみた。 ここまで行くと、「美味い」というより、「偉い」といっても良いくらいである。 なお、私は数年前に断酒したたため…

大野潔
7か月前
68

経済学 書籍集

●マンキュー 入門経済学 某大学院の講義のテキストとして採用されていたため購読。経済学部の一年生が読むレベルであるため、非常にわかりやすい。ミクロとマクロを抜粋…

大野潔
8か月前
39

諦めている人を減らす

●ナイツの漫才 塙「漫才は野球に例えられる。ボケはピッチャー、ツッコミはキャッチャー。あなたがどんなボールでも捕ってくれるから、僕は思い切ったボケができる。あな…

大野潔
8か月前
41

『将棋ウオーズ』

「何か一つ、人生でうまく行かないことをやったほうが良いっすよ」と言われたことがあり、将棋を始めました。アプリ『将棋ウオーズ』を始めて、無料の一日3試合だけやり続…

大野潔
8か月前
35

普段は注目されることの少ないチェロ

クラシック音楽ファンにとって非常に印象的なシーンが、村上春樹『ノルウェイの森』にあります。 主人公が直子と玲子さんとピクニックに行って、三人でブラームスのピアノ…

大野潔
8か月前
36

貧乏な国ニッポンと言われているが

以前、どこかのtweetで、 「岩手県の輸出産業 1 大谷翔平 2 菊池雄星」 というのを見たことがある。そして次に佐々木朗希が来る。 今頃、岩手県知事は彼らに寄付やふ…

大野潔
8か月前
15

大阪帰省中。
心斎橋駅でこんな広告を見つけた。
どういう意味?
高い広告料払って伝えたいことがこれ?
それとも別の含意がある?
広告業界の諸先輩方、教えてください。

大阪人はノリと笑いで生きているので、費用対効果とか、そんな難しいこと言ってたらアカンということ?

大野潔
11か月前
12
1990年のヤンキー中学

1990年のヤンキー中学

私はしばしば自分の母校の中学校のことを「ヤンキー中学」と評していますが、具体的にどういう状態だったのか、記憶をたどって記しておきたいと思います。

●話題
基本的に、話題は「週刊少年ジャンプ」「ドラゴンクエスト」「トレンディドラマ」でした。
これらにまったく興味のなかった私は大変苦痛でした。

●服装
「変形」。男子の話題の多くが、これについてでした。
標準の制服がかっこ悪いらしく、こぞって変形ズ

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経済学 書籍集2

経済学 書籍集2

●アセモグル『自由の命運』
アセモグルは、前著の『国家はなぜ衰退するのか』を読んで好きになった。『自由の命運』はその続編と言える書籍。
私のクライアントもこの衰退本と命運本の両方を読んでおり、お勧めしてくれた。クライアントの知的水準が分かる。

●アセモグル『技術革新と不平等の1000年史』
アセモグル本のさらに続編。基調は同じなので面白いのだが、本書は読むことに苦痛を感じ、いったん辞めてから再度

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I left my HEART in Kyoto

I left my HEART in Kyoto

私は大学時代を京都で過ごした。
基本的には体育会・硬派という名のモテない君だったのだが、こんな私にもささやかなロマンスはあった。
そこそこ長くお付き合いしたのだが、地方出身者によくある、就職による必然的な別離のときが訪れた。
新幹線のホームまで見送りに来てくれた彼女は、新幹線に乗るまさに直前に、「私、子供が出来たみたいなの」と言った。

マジかよ。新幹線の中で、顔は真っ青になった。
しかし、翌日か

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「やり残したことがある」度合いが人生の価値を決める

「やり残したことがある」度合いが人生の価値を決める

司馬遼太郎『街道をゆく』を全巻(43冊)大人買いをした。
数冊はもともと持っていたので、それを除いて全巻買った。2万円台後半である。
こんなのが家にドカンと届けば揉め事になるのは必定なので、無論キンドルである。かなり長期間に渡り楽しめそうである。

ーーーーーーーーーーーーー
『街道をゆく』は司馬氏が旅行をして、その地の歴史・地理・人物について語っている紀行文集である。
氏が小説の舞台にする戦国・

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藤井聡太のようなバケモノ的存在と同時代にいることを、どう考えるか

藤井聡太のようなバケモノ的存在と同時代にいることを、どう考えるか

藤井聡太のようなバケモノ的存在と同時代にいることを、どう考えるか。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
将棋の世界では、一時代を制覇する存在が、定期的に現れる。まるで、パックスブリタニカからパックスアメリカーナに移行する世界史を見ているようである。
将棋界は、大山→中原→谷川→羽生→藤井と、棋界を制した王者が連綿と存在していた。これらの王者が現れる前には、当然群雄割拠の時代があり、王者が覇権を取るプ

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米長哲学について

米長哲学について

将棋棋士は一年を掛けてリーグ戦を戦います。
3月の最終戦は、勝ったら昇格・負ければ降格という勝負が行われます。その日は「将棋界の一番長い日」といわれます。
中には、勝ったら昇格・負ければ降格という棋士と、勝っても負けても影響のない棋士との対局もありえます。

昇格すると、段位が上がり、それに伴って一局当たりの報酬も上がります。つまり昇格による将来の便益は相当に大きいと言えます。
棋士は、毎年4人し

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コンサルとして成功するには

コンサルとして成功するには

真田昌幸。
有名な真田幸村の父親である。後世の我々にとっては真田幸村のほうが有名であるが、昌幸在世時は父のほうが勇名を馳せていた。
というのも、彼は武田信玄の部下として、川中島・三方ヶ原・長篠などの戦史に残る戦いに従軍した歴戦の武将であることに加え、二度にわたり徳川軍を撃退した(第一次、第二次上田合戦)という履歴があるからである。
関ケ原で西軍に属した彼は、紀州九度山に流された。そこで老いを迎え、

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三浦哲郎著『忍ぶ川』

三浦哲郎著『忍ぶ川』

明けましておめでとうございます。
今年は大阪の実家で新年を迎えました。新年早々に複数の事件が起きて痛ましい限りでした。大阪も結構揺れました。
今年はとちくるって大学院に進学します。今後2年間はしっかり勉強したいと思います。

近時、「大野さんのpostをよく見てるよ!」と言われることが複数回ありました。どうやら隠れファンがいてくれるようです。ありがたいことです。これからも頑張って文章を紡いでいきま

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すべらない話 傑作選

すべらない話 傑作選

実は私は『すべらない話』のマニアである。
気に入った曲を何度も聞くように、気に入ったすべらない話も何度も聞く。オチが分かっているのに聞く。それが快いからだ。
芸人の話術をこういう形で世に出そうとしたこの番組は、たとえ主催者である松本氏のスキャンダルがどういう結末を迎えようとも、輝きを失わない。
なお、youtubeのリンクは貼らない。youtubeで以下のキーワードを入れていただければヒットするは

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ビールが美味い

ビールが美味い

ビールは美味い。何がどう美味しいのか、分析してみた。
ここまで行くと、「美味い」というより、「偉い」といっても良いくらいである。
なお、私は数年前に断酒したたため、いまは酒席では最初から最後までノンアルビールであることを付言しておく。

・いつでも美味い
季節感に関係なく美味い。
保存方法を問わないのだと思う。とにかく冷蔵庫に冷やしておけばOKなんだろう。

・どこでも美味い
北海道から沖縄まで、

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経済学 書籍集

経済学 書籍集

●マンキュー 入門経済学
某大学院の講義のテキストとして採用されていたため購読。経済学部の一年生が読むレベルであるため、非常にわかりやすい。ミクロとマクロを抜粋して、一冊にした本。

翻訳であるにもかかわらず、日本語が非常に読みやすい。これは海外の書籍を読むときに重要な要素。
「一般人はAのように考えるかもしれないが、経済学の知見を身に着けた人はBと考える」という論点を多く出してくる。目ウロコであ

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諦めている人を減らす

諦めている人を減らす

●ナイツの漫才
塙「漫才は野球に例えられる。ボケはピッチャー、ツッコミはキャッチャー。あなたがどんなボールでも捕ってくれるから、僕は思い切ったボケができる。あなたは、漫才界の八重樫です!」
土屋「そういってくれるのはありがたいけど、なぜ八重樫?」
塙「キャッチャーでメガネかけているから、八重樫かなと」
土屋「その条件なら、古田にして」
塙「古田ほどではないな」

ナイツの名作漫才『野球寿限無』の一

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『将棋ウオーズ』

『将棋ウオーズ』

「何か一つ、人生でうまく行かないことをやったほうが良いっすよ」と言われたことがあり、将棋を始めました。アプリ『将棋ウオーズ』を始めて、無料の一日3試合だけやり続けて、2級になりました。

ちなみにネットで調べると、2級は最多層らしく、偏差値で言えば50程度とのこと。人様に言えないくらいの恥ずかしいレベルですが、思い切って公開しました。

今日も、絶好の勝ち試合を、最後の最後に間違って落としてしまい

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普段は注目されることの少ないチェロ

普段は注目されることの少ないチェロ

クラシック音楽ファンにとって非常に印象的なシーンが、村上春樹『ノルウェイの森』にあります。

主人公が直子と玲子さんとピクニックに行って、三人でブラームスのピアノ協奏曲第2番のレコードを聴きます。これを聴いた玲子さんは、「バックハウスとベーム」とつぶやきます。

クラシック音楽ファンでないとわけがわからないセリフです。これは、バックハウスがピアニスト、カールベームが指揮者、オーケストラがウィーンフ

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貧乏な国ニッポンと言われているが

貧乏な国ニッポンと言われているが

以前、どこかのtweetで、
「岩手県の輸出産業
1 大谷翔平
2 菊池雄星」
というのを見たことがある。そして次に佐々木朗希が来る。

今頃、岩手県知事は彼らに寄付やふるさと納税をお願いに上がっているだろう。私ならそうする。
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今やスポーツ選手は外貨を稼ぐ輸出産業だ(外国に住む日本人が稼ぐお金が輸出に該当するかどうかという議論はさておく)。サッカー選手は、いちいち報じら

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大阪帰省中。
心斎橋駅でこんな広告を見つけた。
どういう意味?
高い広告料払って伝えたいことがこれ?
それとも別の含意がある?
広告業界の諸先輩方、教えてください。

大阪人はノリと笑いで生きているので、費用対効果とか、そんな難しいこと言ってたらアカンということ?