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大人になりきれない者たちの恋愛模様。ままならない日々に寄り添う国内映画&ドラマ20作品(『G線上のあなたと私』編)

「アラサー 恋愛 映画」とか「アラサー 仕事 ドラマ」とかで検索しても全然いいまとめ記事が出てこなくて「もっといい作品あるだろうがー!!」となったことから始めたこのマガジン(前々回は「夢」をテーマにした『花束みたいな恋をした』編、前回は「仕事」をテーマにした『獣になれない私たち』編)。

小さな生活の声を掬い上げた国内映像作品をまとめてみました。近年の名作映画&ドラマ1本をベースに、その時々の境遇に合わせた作品を紹介していきます。

ラストは恋愛をテーマにした『G線上のあなたと私』編。ままならない日々なんだから恋愛だけは……!なんて、そう上手くいかないのが人生。ピュアに泥がついたような恋愛模様を描いた20作。

『G線上のあなたと私』あらすじ

原作・いくえみ綾、脚本・安達奈緒子、演出・金子文紀、プロデューサー・磯山晶とヒットメイカー勢揃いドラマ。バイオリン教室で出会った3人とその講師による恋と友情の物語……と簡単に説明できないほど辛すぎる渦中にいる4人を描く。寿退社の当日に婚約破棄された27歳の也映子、仲が悪い姑との同居生活と夫の不倫に傷ついたパート主婦、兄の婚約者だった眞於を想う男子大学生、そして相手の浮気で婚約破棄されたバイオリン講師・眞於。4人の恋愛模様に仕事・夢・友情それぞれの悩みが絡み合っていく展開は、複雑な感情を抱えた全アラサーに響くはず。挫折やすれ違いを繰り返しながらも、悲しみを明るさで塗り替えていく4人。彼らが逞しくなっていく姿は希望になる。
【配信】
Paravi

ドリカム度:★★★☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★★☆

ドリカム度 →アラサーが観て夢が持てるかどうか
共感度 →アラサー視点で共感できるか
救われ度 →観終わった後に「人生なんとかなりそうだ!」と思えるかどうか

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●恋愛も(多分仕事も)不器用。也映子に感情移入したら

寿退社当日に婚約者に婚約破棄された主人公・也映子。余計なことを言いがちでなかなか素直になれない。後に好意を持つようになる理人に対しても、過去の失恋のせいか優柔不断な態度をついとってしまう。そんな也映子の物語とも重なる6作。

『恋がしたい恋がしたい恋がしたい』
(脚本:遊川和彦/演出:片山修、吉田健、梶原紀尚)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★★☆

世代も職業も違う男女7人の恋愛を描いたラブストーリー。全員片思い!好きすぎて時々変なことしちゃう。追いかけ回したり、嫌がらせしたり、他人を傷つけたり。そんな不器用でカッコ悪い大人たちの恋愛を“いじらしさ”として描いてくれてありがとう遊川和彦よ……!自分の過去の奇行も若干肯定された気分。 そしてまた恋がしたくなる。全員片思いなのにそれぞれ前を向いて新たな道に進んでいくから、片思いって全然悪くないじゃんと思えるのも良い。私は岡江久美子×山田孝之のパート、所ジョージの全シーンが好きだった。

【配信】
Paravi

『ひとまずすすめ』
(脚本:小森まき/監督柴田啓佑)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★☆☆

上京せず地元に残った側の人間の悩みをじわじわ炙り出していく。地方都市で暮らす独身アラサーを主人公にした映画。何にもないまま時間が過ぎていく虚しさをドキュメンタリーのように映し出す。仕事にやりがいもなければ出会いもない。東京暮らしとは微妙に違う悩み(その内容は超シビア)を繊細に描いていく。続編『ひとまずすすんだ、そのあとに』と合わせて観るのがおすすめ。

【配信】
Amazon Prime(続編タイトルは『ひとまずすすんだ、そのあとに』)

『さんかく』
(脚本:吉田恵輔/監督:吉田恵輔)

ドリカム度:★☆☆☆☆
共感度:★★★★☆
救われ度:★★☆☆☆

「もう大人なのに…!」の連発で胸が痛すぎる“オトナ子供”向け映画。情深くて騙されやすい女と粋がりマウント男が中3女子に振り回される。恋は人を狂わせるもんだけど、それが大人になると結構きつい。年齢だけが大人になってしまった二人の、滑稽で恥ずかしい恋愛の痛みがべったり。これこそ恋愛における一番見たくないリアルだ!ということで、ファンタジー好きにはおすすめできない作品でもある。高岡蒼甫と田畑智子が、オトナ子供の可笑しみと悲哀をまんま体現してて本当に凄い。

【配信】
TSUTAYA

『私をくいとめて』
(脚本:大九明子/監督:大九明子)

ドリカム度:★★★☆☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★☆☆

“おひとりさま”生活を満喫していた32歳みつ子が、多田くんとの出会いによって、他者と生きることを知っていく。人に対して(特に男性に)心を閉ざしてる主人公だけど、その原因として“女性に厳しすぎる社会”そのものが関係している。この映画は、女性が社会で生きていくことの辛み、ひとりで生きていくことが困難な現状に対して、怒りを示しながら訴えようとしているのだと思う。そして、大九明子は不器用で強気な女性の生きづらさを描くのが本当に上手い。

【配信】
TSUTAYA

『デート~恋とはどんなものかしら~』
(脚本:古沢良太/演出:武内英樹、石川淳一、洞功二)

ドリカム度:★★★★☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★★★

こんなに面白いラブストーリーはない!!!!とにかく観てくれ!!!と作品を押し付けてしまいたい。合理主義者な理系女子と高等遊民を自称するニート男子のラブコメディ。二人のピュアand不器用すぎる恋愛模様を、抜群なテンポと鮮やかなセリフの応酬で展開させていく。“生きづらさ”だけで括られてしまいそうな登場人物たちの人生を、脚本家&演出家たちが圧倒的なユーモアとエモーションを込めて煌めかせた作品。何度も観返してるけど「こんなにドラマって面白いものなのか!」といつも感動してしまう(ここに入れるには少々浮いてしまいそうな作品ではあるけど、絶対元気でるし、絶対また人を好きになりたいと心の底から思えるので無理やり入れてしまいました)。

『最高の離婚』
(脚本:坂元裕二/演出:宮本理江子、並木道子、加藤裕将、宮脇亮)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★☆☆

4人の主要人物たちが全員30歳だったことも本作における重要なポイントだった。“人と人は分かり合えない”という真実を受け入れられず、期待してしまうオトナ子供たち。ドラマに漂う悲しみはそこにある。そして、喜劇と悲劇を慌ただしく行き来させながら“分かり合えなさ”によって生まれる孤独を残酷に描いていく、坂元裕二の筆がやばい。第9話ラストの会話劇はその真骨頂。笑いと涙がいっぺんに押し寄せてくるのでわけわからない感情になる。“男女すれ違いもの”における最高レベル。


●器用に見られて誤解されがち。眞於に感情移入したら

このドラマにおいて重要なキャラクターがバイオリン講師・眞於。“婚約者に婚約破棄された”という点で也映子と同じ境遇の持ち主。しかし、性格や佇まいは対照的で、眞於は優秀で清楚でいかにも器用に生きてきたかのような振る舞いを見せる。ただその全ては、眞於の素直になれなさ(生きづらさ)そのものだ(眞於の怒りが滲むような桜井ユキの演技が全部すごい)。そんな彼女のようなキャラクターが登場する4作。

『anego』
(脚本:中園ミホ/演出:吉野洋、南雲聖一、佐久間紀佳、佐藤東弥)

ドリカム度:★★★☆☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★☆☆

上司からも後輩からも頼られる入社10年目の一般職OL・野田奈央子が主人公。30代になれば職場でお局扱いだし、寿退社もしくは総合職のどちらかを迫られることもある。兎にも角にも現状のままではいさせてくれない周囲の目。その上、油断したらいつでも堕ちていってしまいそうな危うさとも背中合わせ。心身ともに疲弊してしまう日常で、ほんの小さなときめきが奈央子を救う。色気ムンムン新入社員・黒沢から一途に想われる展開は、私たちも幸せな気持ちになる。

【ここで観れる】
TSUTAYA DISCAS

『曲がり角の彼女』
(脚本:後藤法子/演出:新城毅彦)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★★☆
救われ度:★★★★☆

酒井順子『負け犬の遠吠え』による“負け犬ブーム“はドラマにも。2005年『anego』と同クールに放送された本作。こっちは“キャリアはいいけど、不倫相手と縁が切れない34歳”が主人公。仕事や恋愛による生きづらさを笑いで吹き飛ばすような明るさがあって気持ちいい。そして傷ついた時には連帯する女性たちの友情には泣かされる。

『きみはペット』
(脚本:大森美香/演出:金子文紀、加藤新、高成麻畝子、大森美香)

ドリカム度:★★★★★
共感度:★★☆☆☆
救われ度:★★★★★

東大卒でハーバード留学経験もある超エリート。その上、170cmの高身長なクールビューティー……だからといって(というかだからこそ)恋愛においてはそれがプラスになるとは限らない。セクハラ上司を殴って左遷させられたり、彼氏に浮気されたり、そんなファックな世の中でも無条件で自分のことを受け入れてくれる存在がいてくれればなんとかなるもの。現実から切り離してくれる劇薬が生活にどれだけ必要か。このドラマはそれをわかってる。そしてなんといっても、この松潤はオールタイムベスト!!!!!!!!!疲れた体を速攻で癒してくれる“劇薬”としての役割を全うしてて最高。

【レンタル】
TSUTAYA DISCAS

『ピース オブ ケイク』
(脚本:向井康介/監督:田口トモロヲ )

ドリカム度:★★★★☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★☆☆

“軽い女の子”になったことがあるすべての女性を肯定してくれる。流されがちな恋愛体質女子が真実の愛を見つけるまでの葛藤物語……なんだけど、泥沼にも惨めにもさせずに映像化してくれてて、しかもそんな作品を手掛けてるのが男性であることも嬉しい。軽いことがなぜ悪いのか。なぜ引け目を感じてるのに同じことを繰り返してしまうのか。自分でもわからないからこの悩みは消えることはない。20代女子のリアルな心情を、田口トモロヲと向井康介が優しい目線でもって形にしてくれた。

【配信】
Amazon Prime、Netflix


●也映子や眞於のように恋愛の挫折を経験したら

『G線上のあなたと私』の“明るさ”は、一歩間違えると泥沼化してしまいそうな感情をごまかすための照れのようなものだと思う。そしてそれを視聴者も共有できていたところに、このドラマの魅力はあった。作品の根底に流れる悲しみに共感した人にきっと響く3作。

『恋のツキ』
(脚本:高田亮、ペヤンヌマキ、大江崇允/監督:森義仁、酒井麻衣、松本花奈、桑島憲司)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★★☆
救われ度:★★☆☆☆

好きな人から選ばれなかった経験、何かと上から目線な恋人。小さな積み重ねによって生まれる自己否定は危ない道に迷わせる。ちゃんと大事にされたいだけなのに叶わない。だからたまに間違えてしまう。それは性別問わず共感できることだと思う。どこにでもいる30歳フリーターの女性が、中学生との許されない恋に落ちていくまでの過程は、決して他人事とは思えないからヒリヒリする。

【配信】
TSUTAYA DISCAS

『38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記』
(脚本:舘そらみ/監督:酒井麻衣)

ドリカム度:★☆☆☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★☆☆

マッチングアプリによる恋愛と欲望をテーマにしたブラックコメディ。埋まることのない寂しさルーティンにハマったら地獄、気づいたら大事なものまで失ってしまうかもという恐ろしい話。同性の友人は最も頼りになる存在だけど、その友人すらそばにいなかったとしたら。道に迷いそうなとき、話を聞いてくれる誰かの重要性について考えさせられる。

【ここで観れる】
Paravi

『美人が婚活してみたら』
(脚本: じろう(シソンヌ)/監督: 大九 明子)

ドリカム度:★☆☆☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★☆☆

人を好きになるという超単純なことがわからなくなってしまった大人のための恋愛映画。不倫が3度も続いたことから婚活を始める美人ウェブデザイナーがちょいワル歯医者と誠実男子との間で揺れる。どれだけ抵抗しても隙間に入り込んでくる寂しさに打ち勝てない主人公には全員共感だろ!ずるくて惨めな自分に直面したとき「死にたい」から「死ねばいいのに」と完全自己否定に変わる姿がリアルすぎた。そして、寂しさから解き放たれたとき、ようやく本当の自分らしさを手に入れることができる。

【レンタル】
TSUTAYA

●『G線上〜』における負けへんで精神に共感したら

『G線上のあなたと私』第2話で理人が言った「楽しくしてれば、こっちの勝ちだ」という言葉は、作品全体のテーマにもなってる。単純で簡単そうにみえるそれには、あらゆる苦境を乗り越えられるだけの力がある。そして、今この社会に必要なものでもあると思う。

『29歳のクリスマス』
(脚本:鎌田敏夫/演出:鈴木雅之、星田良子)

ドリカム度:★★★☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★★★

そろそろ人生確定しなければならない年齢なのに、仕事も恋愛も家族関係も何もかもが不安定。そんな現実の厳しさに直面したアラサー男女の友情物語!何も上手くいかない状況では友情だけが救いになる……けれど、そう簡単にいかないのもアラサーという年齢。友情は意外に脆いものであり、時に恐ろしく依存し合ってしまう存在でもある。本作は美談になりやすい友情までもときに厳しい目線で描く。不器用で強がりな“私たち”そのものである彼女たちが、本当の逞しさを手に入れて自分を好きになっていく姿には泣けてくる。負けへんで!精神は見習いたいところ。

【ここで観れる】
FOD

『アフリカの夜』
(脚本:大石静/演出:石坂理江子、河毛俊作、水田成英)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★★☆
救われ度:★★★☆☆

アパート「メゾン・アフリカ」を舞台にした、色男・礼太郎と女たちによる三角関係と、ある中年女性による闘争物語。婚約者が逮捕された上に職場を辞めて無職になった29歳の八重子、女優としての夢が叶う寸前で妊娠する27歳の有香、兄を異常に愛する礼太郎の妹・緑、DV夫から逃れるため殺人を犯してしまった39歳のみずほ。人生の帰路に立たされた女性たちが、葛藤しながらも強かに生きていく様子に勇気づけられる。

『ニューヨーク恋物語』
(脚本:鎌田敏夫/演出:藤田明二、松田秀知)

ドリカム度:★★★★☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★☆☆

日本の社会に馴染めない孤独な大人たちの物語。NYに逃れても恋に仕事にもがき苦しむ彼らの姿は、日本で何者にもなれずに焦燥する人たちも共感できる気がする。にしても鎌田敏夫のドラマは報われてほしい人が報われない。強がりだけど気配り上手な女性や女性に優しい男性の恋は叶わず、周囲を振り回す者ばかりが上手くいく。不器用な人にはとことん冷たい現実を私たちに突きつけてくるから胸が痛い。だけど同時に、現実を知ったものこそが真の大人になれるのだと、ドラマを通して教えてくれる。

【配信】
FOD、TSUTAYA

『最後から二番目の恋』
(脚本:岡田惠和/演出:宮本理江子、谷村政樹(第1期)、並木道子(第1期)、加藤裕将(第2期)、宮脇亮(第2期))

ドリカム度:★★★☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★★★

全員大人だけど情けなくて、それでもちゃんと人生を楽しんでるんだから嬉しくなる。職場問題や痛い過去を抱えた独身中年男女が繰り広げるラブコメディ。恋愛に不器用な姉御肌・千明と、誠実だが口うるさい和平が、口喧嘩しながら友情とも恋愛とも言い難い特別な関係を築いていく。職場に振り回されたり、年下に想われて困惑したり、時にひとりで生きていくことの寂しさを感じながら、主人公二人の侘しい日常を可笑しく温かな目線で映し出す。千明と和平の意地悪な会話劇は何度見ても笑えて元気でる。

【ここで観れる】
FOD

『2020年 五月の恋』
(脚本:岡田惠和/監督:松永大司)

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★★★

パンデミックで疲弊した全ての人に優しく寄り添う作品。2020年5月、コロナ禍の東京が舞台。4年前に離婚した元夫婦が、ある間違い電話をきっかけに再び関係を築いていく。外出自粛期間もスーパーの売り場を任され働くユキコ、慣れないリモートワークに困惑するモトオ。ふたりの面白可笑しい会話劇の中には、コロナ禍による心細さが滲むから共感しかない。岡田惠和作品の中でも『最後から2番目の恋』の系譜。岡田惠和×『最後から2番目の恋』といえば、『心がポキッとね』もあるけど断然こっちがおすすめ。

【ここで観れる】
Netflix、Hulu

『大豆田とわ子と三人の元夫』
(脚本:坂元裕二/演出:中江和仁、池田千尋、瀧悠輔)

ドリカム度:★★★☆☆
共感度:★★★★★
救われ度:★★★★★

登場人物たちの設定やリッチな佇まいはトレンディドラマ的。だけど決定的に違うのは、仕事への疲弊やひとりで生きていくことの心細さに重きを置いていた点だった。とわ子は40歳でキャリアも築いてるし超モテるし一見非現実的な存在に見えるけれど、市井の存在として違和感がなかったのはそこにある。だから私たちが見ても、同じ気持ちを共有できるはず。誰もがこの不安と背中合わせで生きてるんだと思えて安心できると思う。生活に心細くなったとき、何度でも観たいドラマ。

【ここで観れる】
FOD

『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』
(脚本:田中幸子/監督:御法川修 )

ドリカム度:★★☆☆☆
共感度:★★★☆☆
救われ度:★★★☆☆

大人の友情の尊さについて教えてくれる映画。カフェに勤務するすーちゃん、OA機器メーカーでバリバリ働くまいちゃん、WEBデザイナーで祖母の介護に忙しいさわ子さん。30代未婚女性3人の友情と人生の葛藤を描く。仕事を頑張ったところで報われるわけではないけれど、定期的に友人に会えることでファックな社会の中でも誤魔化して生きていける。

【レンタル】
TSUTAYA

【まとめ】

ということで、約50作品でした(前回、前々回含め)。私が終日ドラマを付けっ放しにするようになったきっかけは、確か『G線上のあなたと私』だった。あまりに生活において大事な作品だったから、ドラマが終わったときは「なんとかこれに似たドラマを見つけなくては……!」と急いでWikipediaやら口コミやらで探しまくった記憶。なんであの作品が当時の私に刺さったかといえば、恋愛と社会が密接に繋がっていたドラマだったからだと思う。

社会や恋愛の挫折は、あまりに地獄で恐ろしい……私たちはそれをもう知っちゃってる年齢だから踏み込めない一歩があったりする。そんな私たちを後押ししたり、地獄に行ったときに決して独りではないということを教えてくれるのがドラマや映画で。それに気づかせてくれたのが『G線上のあなたと私』だった。そして、今回選んだドラマや映画たちもそう思わせてくれるような力を持った作品だったりします。

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