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#85 わり算学習のラスボス:ダウトを利用した筆算の効果的な学習法

前回は、72÷3の筆算の学習の前に
72÷3の計算の仕方を学習し、図に表すと習っていないわり算もできるという話でした。
詳しくはこちらを↓

筆算あるといいのにな…
ときたところで、いよいよ筆算登場。
筆算界のラスボス。

この筆算を乗り越えるには、
まずは、
①立てる
②かける
③引く
④おろす
という計算手順を確実に覚えさせていかなければなりません。

そこで、すべてやり方を黒板に書いて説明し、理解させます。

次に、
黒板に書いた説明をすべて消します。

そして、もう一度72÷3の筆算を黒板に書いていきます。
そのとき、わざと間違え、間違えを見付け、説明させていくという手法をとります。

名付けて
「ダウトをさがせ!」

C「ダウト!」
T「どこがダウト?」
C「2が違うよ」
T「2って2つあるよ。どっち?」
C「上の2だよ」
T「どうして上の2はだめなの?」
C「書く場所が違う」
C「7の上に2を書かないとだめだよ」
T「どうして?」
C「だって、わり算の筆算はまず立てないといけないから」
T「だから2の上に2を立てたんだよ。間違ってないよね」
C「違うよ」
C「ダウト、ダウト」
T「どこが間違ってるのか昨日の勉強とつなげてもう少し詳しく説明できる人いる?」
C「立てた2は2枚じゃなくて、20枚の2だよ。昨日1人分は24枚だったでしょ。」
C「あっ!確かに」
T「もしも、2の上に2を立ててしまったら?」
C「2枚になっちゃう」
C「だからダウトなんだ」
T「じゃあ、7の上に2を立てた。ここまではいい?」
T「立てるの次ってなんだっけ?」
C「かける」
じゃ続きを書くからちょっとまっててね。違ってたらダウトって叫んでいいよ。
C「ダウト!!」
T「まだ何もしてないよ。」
C「なんか次もあやしいから…」
このあと続きを書きます。

C「ダウト」
C「やっぱりダウトだ」
T「どこがダウトなの?」
C「2の上の6がダウトだよ」
T「立てるの次はかけるでしょ?3×2=6だよ。どこがいけないの?」
C「6を書く場所が違います」
C「6は7の下に書かないとだめ」

T「立てる、かけるの次は?」
C「ひく」
C「7-6=1だから、先生間違っちゃだめだよ。6の下に1だからね」
T「ありがとう!間違えるところだったよ。引いたあとは?」
C「おろすだよ。2を1の右までおろすんだよ」
T「なるほど~~」

T「この12って昨日の問題にでてきたっけ?一体何なんだろう…」
C「10の束を一人に2束ずつ配ったら残りが12枚だったから、10の束を1枚ずつにばらして12枚として、3人に配ったんだよ」
T「12枚の色紙を3人に配ったら一人分は何枚?」
C「4枚」
C「だから4を2の上にたてて、3×4の答えの12を12の下に書いて最後に引いたら0」
T「すご~~い!説明できちゃったね」

T「わり算の筆算で大事なことってなんだと思う?」
C「たてる、かける、ひく、おろすの順番」
T「ほかには?順番覚えても間違うことあるよね」
C「立てる場所など、書く場所を間違えないこと」
T「いいところ気づいたね。数字を書く場所を間違えないように気を付けよう」
このあと、いつくか練習問題をやって終わり。

このように、わざと教師が間違えることで、子どもたちが間違えやすいポイントをおさえていくことができます。
72÷3=24と瞬時に答えをだしていたり、筆算を知っている子でもダウトをさがせという活動なら、意欲的に取り組んでやります。

このような授業を通して、筆算を機械的に解くマシーンではなく、問いをもちながら計算の意味を理解することのできる子に育てていくことができます。

わり算の筆算は、習得までに時間がかかります。
苦手な子は毎日1問でもよいので、個別にできているかチェックしてあげるとよいと思います。

できるようになれば自信がつきます。
苦手意識も克服できます。
苦手意識がなくなればラスボス撃退!

何か算数の指導や支援のことで質問や、お困りの方がいらっしゃいましたら、気軽に連絡下さい。
コメントもしくは、クリエーター問い合わせからメールを下さい。


論理的思考力が身に付くパズルです。
大人のはまるパズルですよ。
親子で一緒にやってみたらいかがでしょうか?

以上、筆算のラスボス わり算についてでした。

参考になる方がいたら幸いです。















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