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エッセイを書きたかったけど、書けずに、行き着いた場所。

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#文章

カフェでの一コマ

カフェでの一コマ

エスプレッソを追加した濃いめのソイラテが胃に落ちる。ドクンドクンと心臓のポンプが活気出した。駅徒歩0秒をうたうカフェのカウンター席でキーボードをタイプしていると、店内から生活の声が聞こえてくる。耳をそばだてる必要もなく、丸い声と四角い声が耳に入ってくる。

「この前の月曜と火曜でさ、久々にアキとヨーコと休日とってディズニー行って来たんだけど、ほんっと最高だった」

丸い声は、泡が弾けるみたいな話し

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書きながら考えてるんだわ!

書きながら考えてるんだわ!

ものごとを論理的に考えられる人に憧れがあった。喋る時も「結論から申し上げると」などと言える人になりたかった。だから、努力した。会話をする時も、一度、頭の中で整理をして喋ったり、台本を作るような感覚で自分の意見が短くストレートで伝わるように工夫した。実際に、台本を作ったこともある。頭の中だけでなく、文章も論理的な構成にしようと、アレコレ試してみた。

でも、無理だった。

まとまっているようでゴチャ

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「イメージュ」を追い越したい!

「イメージュ」を追い越したい!

人間に与えられた最も優れた能力は「想像力」だと思ってる。イマジネーションだ。たとえば小説を読んでる時は、登場人物の姿、形、声、姿勢、歩き方などをイメージしながら読み進める。すごい能力だと思う。頭の中の世界には限界がなく、どこまでも想像力の世界は広がっていく。

もちろん、人間であるウチの中にも想像力はある。でも、実は「想像する」という行為にたどり着く前に出来上がってるような、もっとぼんやりとした、

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【エッセイ】 書くようになっておもったこと。

【エッセイ】 書くようになっておもったこと。

ここ、二、三年で、文章を書くようになった。

厳密には、書いているわけではなく、キーボードを叩いて、文字を打ち込んでいるだけなんだけど。

それでも、それまでの生活とは一変したという実感がある。

「楽しい世界、見つけちゃった!」って感じ。

キャリアで言ったら、まだ二、三年の、素人の趣味!

そんな人間の文章なんて、物好きの、たぶん、社会的な少数派と呼ばれるであろう人たちの中から、さらに厳選され

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【エッセイ】 毎日が分岐点。

【エッセイ】 毎日が分岐点。

定期的にタイムスリップしたくなる。静かな夜道を歩いている時なんて特に思ってしまう。「このまま夜の世界に飲み込まれて、気づいたら学生時代で・・・」なんてね。

夢みたいなことを考えながら歩いているからガードレールに膝をぶつけることもしばしば。あの時の痛さったらない。歯にくるんだよね、衝撃が。たぶん、現実的な痛みを使って神様が教えてくれてるんだよ。過去に行ったら今のお前はいなくなっちゃうぞーって。

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【30分エッセイ】 シンプルに考えられない!

【30分エッセイ】 シンプルに考えられない!

シンプルな言葉で本質をつくような人って、かっこいい。あたし、そんな人に惹かれる。あたしと真逆なんだもん。あたしは、まとまらない。この30分を過ごせばよくわかる。

30分の間に思ったことを書き連ねるという、よく分からない試みをして、もうすぐ4ヶ月くらいになるのかなぁ。すっかり、この時間が習慣になって、自分にとってかけがえのないワークになってるんだけど。やっぱり、あたしの頭の中って、ぐちゃぐちゃなん

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