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2018年に読んで面白かった小説ベスト10

小説が大好きで、ふらっと本屋に立ち寄っては衝動買いを繰り返し。気づいてみればその数60冊。

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せっかくなので2018のベスト10をピックアップしてみます。

過去のTOP10・最新のTOP10

番外編 「私に似た人」 貫井徳郎

小規模なテロが頻発するようになった日本。実行犯たちは実生活では接点がないものの、一様に、冷たい社会に抵抗する“レジスタント”と称していた。テロに関わらざるをえなくなった、それぞれの人物の心象と日常のドラマを精巧に描いたエンターテインメント大作。

貫井徳郎作品の別作品がランクインされているので、泣く泣く圏外になったものの埋もれさせてはもったいないので番外編として紹介。
本編では特に触れられていなかったタイトル「私に似た人」の文字も、読了後には色々考えさせられる。

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小規模なテロが頻発する日本が舞台。でも全然架空っぽくなくリアルな世界。組み立ても見事。そしてなによりこの小説にこのタイトルをつけたことが衝撃。 #読書記録 #小説好き #小説 #小説好きな人と繋がりたい #本屋に行こう #私に似た人 #貫井徳郎 #bookstagram #bookworms #bookish

第10位 「聖母」 秋吉理香子

郊外の町で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。事件のニュースを見た主婦・保奈美は、大切なひとり娘は無事だろうか、と不安に陥る。警察は懸命に捜査を続けるが、犯人は一向に捕まらない。「この子を、娘を、守ってみせる。そのためなら何でもする」母がとった行動とは―。驚愕の長編サスペンス・ミステリー!

日頃いろんな本屋に立ち寄るけど、あまり見かけない。平積みしてたとしても遜色ないと思いますけどね。埋もれるのももったいないのでランクイン。芦沢央「悪いものが、来ませんように」が好きならぜひ。

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読み進めるごとにぼんやりうかんでいるハテナが、ある1文をきっかけに一気に全体のカラクリが見えてくる。うまいミステリーだった。子供を抱きしめたシーンでの「保奈美の胸に、薫が暖かい。」って表現がとても印象的。 #読書記録 #小説好き #小説 #本屋に行こう #小説好きな人と繋がりたい #聖母 #秋吉理香子 #bookstagram #bookish #bookworm

第9位 「噂」 荻原浩

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。

「えっ と思わず声が出る衝撃のラスト1行」という帯には、騙されることが多いけど、これは本当。そのインパクトだけで十分にランクインの価値あり。わりとシンプルに話が進むので読みやすいですよ。

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読みやすく適度に山場がありながらもワリとシンプルな事件解決もの。と、おもいきや、ラスト4ページでざわざわしはじめ、最後の1行でズドンとくる。面白かった。 #読書記録 #小説 #小説好き #本屋に行こう #噂 #荻原浩 #bookish #bookworm #bookstagram

第8位 「死刑にいたる病」 櫛木理宇

鬱屈した日々を送る大学生、筧井雅也に届いた一通の手紙。それは稀代の連続殺人鬼・榛村大和からのものだった。「罪は認めるが、最後の一件だけは冤罪だ。それを証明してくれないか?」パン屋の元店主にして自分のよき理解者だった大和に頼まれ、事件を再調査する雅也。その人生に潜む負の連鎖を知るうち、雅也はなぜか大和に魅せられていく。一つ一つの選択が明らかにする残酷な真実とは。

「〇〇にいたる病」というタイトルがチープすぎて敬遠してたけど中身はしっかり。シリアルキラーとの頭脳勝負はやっぱり面白い。調べたところ元々は「チェインドック」というタイトルだったものが文庫化で改題していた。なぜ。。

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なるほど、そういう展開か裏切られた。ぜひ映画化してほしい。それにしても文庫化でこの改題はダメだろう。せっかく面白いのに我孫子武丸の二番煎じと勘違いしちゃう。 #読書記録 #小説 #小説好き #本屋に行こう #櫛木理宇 #死刑にいたる病 #bookish #bookworm #bookstagram #ハヤカワ文庫はブックカバーに入らない

第7位 「犯罪者」 太田愛


白昼の駅前広場で4人が刺殺される通り魔事件が発生。犯人は逮捕されたが、ただひとり助かった青年・修司は搬送先の病院で奇妙な男から「逃げろ。あと10日生き延びれば助かる」と警告される。その直後、謎の暗殺者に襲撃される修司。なぜ自分は10日以内に殺されなければならないのか。はみだし刑事・相馬によって命を救われた修司は、相馬の友人で博覧強記の男・鑓水と3人で、暗殺者に追われながら事件の真相を追う。

その気になれば上巻だけでも終わらせられただろうに、そこからさらに広がる展開は1つの小説というよりも1クールのドラマを見た感覚。「幻夏」「天上の葦」と続くシリーズの1作目です。

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とんでもなく面白かった。上下巻の長編ながら常に続きが気になって仕方ない。これは映画の長さでは描ききれない。著者は相棒の脚本家らしいし、連続ドラマで是非。各章の最後の(この時はまだ知る由もなかった的な)一文は余計だったような。 #読書記録 #小説 #小説好き #本屋に行こう #犯罪者 #太田愛 #bookish #bookworm #bookstagram

第6位 「嗤う淑女」 中山七里

中学時代、いじめと病に絶望した野々宮恭子は従姉妹の蒲生美智留に命を救われる。美貌と明晰な頭脳を持つ彼女へ強烈な憧れを抱いてしまう恭子だが、それが地獄の始まりだった―。名誉、金、性的衝動…美しく成長した美智留は老若男女の欲望を残酷に操り、運命を次々に狂わせる。連続する悲劇の先に待つものは?史上最恐の悪女ミステリー!

東野圭吾「白夜行」とか百田尚樹「モンスター」とか、こういうテーマの作品はいくつかあるけれど、一番計画的な主人公。

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面白かった。妖艶さだけでなく会話というか人心掌握術だな。これは。ひとつひとつの事件の目的がしっかりしてるのも良い。 #読書記録 #小説 #小説好き #本屋に行こう #小説好きな人と繋がりたい #中山七里 #嗤う淑女 #bookstagram #bookworm #bookish

第5位 「いつかの人質」 芦沢央

宮下愛子は幼い頃、偶発的に起きた誘拐事件に巻きこまれ失明してしまう。そして12年後、彼女は再び何者かに連れ去られる。いったい誰が、何の目的で?一方、人気慢画家の江間礼遠は突然失踪した妻、優奈の行方を必死に捜していた。優奈は誘拐事件の加害者の娘だった。長い歳月を経て再び起きた「被害者」と「加害者」の事件。偶然か、それとも…!?急展開する圧巻のラスト。大注目作家のサスペンス・ミステリー。

大注目作家と書かれるだけあって、芦沢央はハズレがない。どの作品がランクインしてもおかしくない作家さん。ラストの展開の落差が無理なく大きくTOP5に食い込んだ。

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面白かった。後半一気読み。ミスリードさせつつしっかり裏切るラストの展開も良かった。説明にならず連続した感情描写の文章も厚みを保ちながらとても読みやすい。作者の芦沢央、1984年生まれだって。注目。 #本屋に行こう #読書記録 #小説 #小説好き #小説好きな人と繋がりたい #芦沢央 #いつかの人質 #bookstagram #bookish #bookworms

第4位 「我が心の底の光」 貫井徳郎

母は死に、父は人を殺した―。五歳で伯父夫婦に引き取られた峰岸晄は、中華料理店を手伝いながら豊かさとは無縁の少年時代を過ごしていた。心に鍵をかけ、他者との接触を拒み続ける晄を待ち受けていたのは、学校での陰湿ないじめ。だが唯一、同級生の木下怜菜だけは救いの手を差し伸べようとする。数年後、社会に出た晄は、まったき孤独の中で遂にある計画を実行へと移していく。生きることに強い執着を抱きながらも、普通の人生を捨てた晄。その真っ暗な心の底に差す一筋の光とは!?衝撃のラストが心を抉る傑作長編。

普通、小説は感情の連続で表現することが多く、そうでない場合は説明口調になって途端につまらなくなる傾向にあるけれど、この作品だけは違う。あえて感情の表現を抑えることで主人公のキャラクターを表しつつ、ちゃんと面白い。この手法は衝撃だった。自信を持っての4位。

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それほど大きな山場はなく淡々とエピソードが続き、その不自然なほどの淡々さが実は意味があって最後まで貫き通す。登場人物のキャラクターを言動でもエピソードでもなく文章の書き方で表すなんて。 #読書記録 #小説 #小説好き #本屋に行こう #我が心の底の光 #貫井徳郎 #bookish #bookworm #bookstagram

第3位 「スノーマン」 一雫ライオン

オリンピックを数年後に控えた、暑い夏。古い団地の一室で、多数の遺体が発見された。腐乱した遺体の中に自分の愛人を見つけた刑事は、彼女は自分の繋がりを隠すため、遺留品を持ち出す。2つめの犯行現場で目撃された犯人は、肌の異様に白い若い男。「スノーマン」と呼ばれる彼は、謎めいた美しさから話題を集めていくが―。この上なく残虐で、しかし哀しいサスペンスホラー。文庫書き下ろし。

なにはともあれ、作中の要素や表現の多くがコントラストを徹底的に意識された小説。ここまでのコントラストは出会ったことがなかったので、どうしても上位に入れたかった。

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作品全体からコントラストの強い、美しさが溢れている。白と黒というか純粋とヘドロというか。登場人物の描き方も短くしっかり書かれてて引き込まれる。蜷川実花で映画化してほしい。 #読書記録 #小説 #小説好き #小説好きな人と繋がりたい #本屋に行こう #スノーマン #一雫ライオン #bookstagram #bookish #bookworms

第2位 「炎の塔」 五十嵐貴久

高さ四百五十メートルを誇る超高層タワーが銀座にオープンした。数万人が集まる営業初日、漏電による小火が発生。防火設備を過信するあまり対応が遅れ、タワーのあちこちで炎が噴出。嵐のような火が群衆を混乱に陥れた。未曾有の大火災に飛びこんだ銀座第一消防署の消防士・神谷夏美は最上階に取り残された人々を救えるのか?究極のパニック小説、待望の文庫化!

言ってしまえばベタ設定のビル火災ながら、その完成度が高く文句のない満足感。「読み始めたらやめられない!」の帯は嘘じゃなかった。下位にするには申し訳ない。2位。

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久しぶりにドキドキしっぱなしのパニック小説。描写は丁寧だし、泣かせるし、伏線は絶妙だし。名作タワーリング・インフェルノへのリスペクト感も半端ない。面白かった。早く映画化して。 #読書記録 #小説 #小説好き #本屋に行こう #五十嵐貴久 #炎の塔 #bookish #bookworm #bookstagram

第1位 「消滅世界」 村田沙耶香

セックスではなく人工授精で、子どもを産むことが定着した世界。そこでは、夫婦間の性行為は「近親相姦」とタブー視され、「両親が愛し合った末」に生まれた雨音は、母親に嫌悪を抱いていた。清潔な結婚生活を送り、夫以外のヒトやキャラクターと恋愛を重ねる雨音。だがその“正常”な日々は、夫と移住した実験都市・楽園で一変する…日本の未来を予言する傑作長篇。

クレイジー沙耶香と呼ばれているらしいがまさに真骨頂。こんなにもぶっ飛んでるのに、こんなにもリアリティがあるのがホントに衝撃。迷わず1位に。気に入ったら同著の「殺人出産」もおすすめです。

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さすが村田ワールド。クレイジー。とんでもなくクレイジーだけどその世界はちゃんと成立していて、クレイジーの中に共感というか通じるものがいくつもあって。でもやっぱりクレイジー。 #読書記録 #小説 #小説好き #小説好きな人と繋がりたい #本屋に行こう #村田沙耶香 #消滅世界 #bookstagram #bookish #bookworm

感想

ランキングって難しい。10作品を選ぶことも順番をつけることも難しい。(現に10作品に絞れなかったし)
ここに載せられなかった本でも面白い本はたくさんあります。
読んだ本はインスタにアップしてるので、フォローぜひ。
https://www.instagram.com/kimmy_book_log/


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