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JW396 豊受大神登場

【崇神改革編】エピソード23 豊受大神登場


第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。

すなわち、紀元前59年、皇紀602年(崇神天皇39)3月3日。

天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)が、引っ越しを要望。

豊鍬入姫(とよすきいりひめ)(以下、きぃ)は、新たな鎮座地(ちんざち)を探すため、丹波(たにわ:現在の京都府北部)に赴いた。

地図(丹波)

この地を治める、彦坐王(ひこいます・のきみ)(以下、イマス)。

イマスの息子、丹波道主王(たにわのみちぬし・のきみ)(以下、ミッチー)。

ミッチーの妻、河上摩須郎女(かわかみのますのいらつめ)(以下、マス子)も、解説に加わるのであった。

系図(イマス、ミッチー、マス子、きぃ)

イマス「して、アマ様・・・。京都府宮津市(みやづし)の籠神社(このじんじゃ)の奥宮(おくみや)である、真名井神社(まないじんじゃ)に鎮座(ちんざ)したという話にござりまするが・・・。」

アマ「なんじゃ?」

地図(籠神社)
地図(真名井神社)
真名井神社(拝殿)

ミッチー「諸説有り・・・と申されておられたかと?」

マス子「そろそろ、他の候補の紹介ですかね?」

するとそこに、女の声が響き渡った。

女「ちょっと待ちなさいよん。あちしを忘れちゃ、ダメよん!」

きぃ「えっ? どなた様にございますか?」

女「あちしが、豊受大神(とようけのおおかみ)よん。『とよよん』と呼びなさい。」

アマ「如何(いかが)したのじゃ? とよよん?」

とよよん「何、言ってんのよん。真名井神社には、もう一つ磐座(いわくら)が有るでしょ?」

アマ「うむ。有るが・・・。ここに、汝(なれ)が鎮座しておると言うのか?」

とよよん「その通りよん。西座が、おばあ様と叔母上。首座が、あちしよん! これも運命ってヤツ? あちしが、叔母上の御食事の面倒を見てあげる!」

磐座(西座と首座)

きぃ「よ・・・よろしいのですか?」

とよよん「任せてちょうだい! あちしは、おばあ様よりも、もっと前から、ここに鎮座してるのよん。籠神社の発祥とまで、言われてるんだから!」

アマ「最初に祀(まつ)られたのは、汝(なれ)であったのか?」

イマス「豊受大神の御祖母と言えば、伊弉冉神(いざなみのかみ)にござりまするな?」

すると突然、光が起こり、伊弉冉神(いざなみのかみ)(以下、なみ)が現れた。

なみ「とよよん! あなた、何、やってるの! 出るなら、一緒に出てきなさい!」

とよよん「だって、おばあ様の旦那さんの伊弉諾神(いざなぎのかみ)は、あちしの、おじい様じゃないのよん。だから、出にくいのよん!」

ミッチー「たしか・・・『とよよん』は、『なみ』様が、火の神の『カグツチ』を産み、命を落とされる際に、お産みになった、稚産霊(わくむすび)の娘でしたな?」

なみ「その通りよ。だから、あの人と、直接的には関係無いんだけど、『カグツチ』に関しては、関係有るわけで・・・。ちょっと複雑なのよね。」

きぃ「神々の世界も、いろいろ有るのですね・・・。」

こうして、他の神社については、次回、解説されることになったのであった。

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