JW394 天火明の神社
【崇神改革編】エピソード21 天火明の神社
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
すなわち、紀元前59年、皇紀602年(崇神天皇39)。
天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)が、引っ越しを要望。
御杖代(みつえしろ)の豊鍬入姫(とよすきいりひめ)(以下、きぃ)は、新たな鎮座地(ちんざち)を探すため、丹波(たにわ:現在の京都府北部)に赴いた。
この地を治める、彦坐王(ひこいます・のきみ)(以下、イマス)を頼ったのである。
更には、イマスの息子、丹波道主王(たにわのみちぬし・のきみ)(以下、ミッチー)。
ミッチーの妻、河上摩須郎女(かわかみのますのいらつめ)(以下、マス子)も、彼女に協力するのであった。
イマス「まあ、我(われ)らが助太刀したというのは、作者オリジナルなのじゃが・・・。」
ミッチー「とにもかくにも、丹波の隅から隅まで、案内(あない)致そうではないか!」
こうして、きぃは、丹波の各地を巡った。
そして、3月3日・・・。
アマ「わらわは、この地が気に入ったぞ。ここに住まおうと思う。その名も、吉佐宮(よさ・のみや)じゃ。」
きぃ「それは、二千年後の地名で言うと、どちらになりまするか?」
アマ「それが・・・諸説有りなのじゃ。そういうことで、しっかり解説致すが良い!」
マス子「では、初めに、有名なところから解説しましょうかねぇ。『きぃ』様? 籠神社(このじんじゃ)って御存知ですか?」
きぃ「いえ。よくは知りませぬ。」
ミッチー「天火明命(あめのほあかり・のみこと)を祀(まつ)る社(やしろ)にござる。」
きぃ「それって、マス子殿の祖神、饒速日命(にぎはやひ・のみこと)のことではありませぬか?」
マス子「そうなんですぅ。代々、海部氏(あまべ・し)が宮司(ぐうじ)を務めてはるんですよ。ちなみに、海部氏は、うちの尾張氏(おわり・し)と同族とされてるんです。」
イマス「エピソード170でも、少しだけ触れられておりまするぞ。」
マス子「エピソード217でも、うちの、お父様、尾張建諸隅(おわり・の・たけもろすみ)こと『ケモロー』が、ちょっとだけ解説してますねぇ。」
ミッチー「ちなみに、鎮座地(ちんざち)は、京都府宮津市(みやづし)は、大垣(おおがき)にござる。地図には、元伊勢(もといせ)と書かれておるが、見なかったことにしてくだされ。」
アマ「異国(とつくに)の言の葉で言う『フライング』になるのじゃな? 良かろう。」
きぃ「されど、なにゆえ、饒速日命が祀られた社に、アマ様が?」
アマ「何を言うておるのじゃ。饒速日こと『ニーギ』は、わらわの孫じゃぞ。」
ミッチー「左様でしたな・・・ということは、それがしと、マス子は、遠い親戚になるのか・・・。それがしと、マス子が夫婦(めおと)となったのは、運命であったのやもしれぬな・・・。」
マス子「だ・・・旦那様・・・(〃▽〃)ポッ。」
アマ「されど、わらわが鎮(しず)まったのは、籠神社ではないぞ。その奥宮(おくみや)とされる、真名井神社(まないじんじゃ)の方じゃ。」
アマ様が言う、真名井神社とは?
次回につづく
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