JW395 梯子だった天橋立
【崇神改革編】エピソード22 梯子だった天橋立
第十代天皇、崇神天皇(すじんてんのう)の御世。
すなわち、紀元前59年、皇紀602年(崇神天皇39)3月3日。
天照大神(あまてらすおおみかみ)(以下、アマ)が、引っ越しを要望。
豊鍬入姫(とよすきいりひめ)(以下、きぃ)は、新たな鎮座地(ちんざち)を探すため、丹波(たにわ:現在の京都府北部)に赴いた。
この地を治める、彦坐王(ひこいます・のきみ)(以下、イマス)。
イマスの息子、丹波道主王(たにわのみちぬし・のきみ)(以下、ミッチー)。
ミッチーの妻、河上摩須郎女(かわかみのますのいらつめ)(以下、マス子)も、解説に加わるのであった。
アマ「されど、わらわが鎮(しず)まったのは、籠神社(このじんじゃ)ではないぞ。その奥宮(おくみや)とされる、真名井神社(まないじんじゃ)の方じゃ。京都府宮津市(みやづし)の中野(なかの)に鎮座(ちんざ)する社(やしろ)じゃ。」
きぃ「ま・・真名井神社でございますか?」
アマ「その磐座(いわくら)には、母上様が鎮座(ちんざ)しておるのじゃ。」
イマス「アマ様の母君と言えば、伊弉冉神(いざなみのかみ)にござりまするな?」
すると突然、光が起こり、伊弉冉神(いざなみのかみ)(以下、なみ)と伊弉諾神(いざなぎのかみ)(以下、なぎ)が現れた。
なみ「私は、伊弉冉(いざなみ)! 『なみ』と呼んでね!」
なぎ「俺は、伊弉諾(いざなぎ)! 『なぎ』と呼んでくれ!」
きぃ・イマス・ミッチー・マス子「ええぇぇ!!」×4
アマ「母上様! 父上様!」
なみ「我慢できなくて、出てきちゃった。」
なぎ「この流れでは、俺たち夫婦(めおと)の話をしないとダメだろ?」
きぃ「なぎ様? 夫婦の話とは?」
なぎ「俺は、この地に鎮まる、愛する妻『なみ』の元を、度々(たびたび)、訪れていたんだ。」
マス子「うちたちの時代におこなわれていた、通い婚(かよいこん)を表した話ですね?」
なみ「そうね。毎晩、毎晩、通ってくるのよ。この人。」
ミッチー「なんと! それがしも負けてはおりませぬぞ!」
イマス「競い合(お)うて、どうするのじゃ。」
なぎ「まあ、そこで、俺は、天と地を結ぶ梯子(はしご)を使って、通っていたんだが・・・。」
なみ「二人で仲良くしてる時に、倒れちゃったのよね。」
なぎ「そうなんだ! それが、天橋立(あまのはしだて)なんだ!」
マス子「せやけど、うちたちの時代は、まだ、つながってないんですけど・・・。」
イマス「エピソード306にて、サムとジェフが解説しておるのう。」
なぎ「何を言ってるんだい。倒れて壊れたんだから、つながってなくても不思議じゃないだろ?」
マス子「な・・・なるほど・・・。」
なぎ・なみ「以上! 天橋立の解説でした! それじゃあ、またねぇぇ。」×2
アマ「母上様と父上様に、お会い出来るとはのう・・・。」
とにもかくにも、真名井神社に鎮座することになったのであるが・・・。
つづく
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