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酒井さっそく
2020年5月31日 17:10
ゼミ、サークル、バイト、インターン、他大との合コン……挙げればキリがない、無垢な高校生の夢見る大学生とは“出会い”が詰まっていた。私も例外ではない。入学する大学のパンフレットを広げては、”出会い”なしには語れない眩い大学生活を夢見ていた。だが、儚くもそれは夢のままに終わることとなる。孔子は、「我十五(15才)にして学(学問)に志(こころざ)し、三十(30才)にして立つ」言ったものだが、
2020年6月14日 23:48
なぜここまでサークルに所属したがるのか。大学生が語る思い出といえば、息を吸うようにサークル、息を吐くようにサークル、彼ら彼女らにとってサークルは呼吸を司る臓器なのだろうか。勿論答え、"いいえ"だ。ぼっちの私だってサークルくらい入る。登山、軽音、放送、旅行、演劇、いずれも私が経験してきたサークルだ。5つものサークルに所属してたと聞けばさもリア充っぽいが、実際のところはどのサークル
2020年7月19日 23:28
一般的な大学生にとって、講義とはただ単位を取るだけの場である。しかし、ぼっちにとってそこは一人の苦痛に耐えることを鍛える場、いわば戦場であった。周囲の視線から逃げていた一年生の私身の隠し方を会得した二年生の私堂々とぼっち受講できるようになった三年生の私むしろ誰かと出席する方が恥ずかしいとすら思い始めた四年生の私講義とは、私を育ててくれた場所であり、ぼっちというレッテルをアイデン
2020年7月26日 20:10
大学生になったら彼女ができる、なんて無垢な期待を持たない高校生はいるだろうか。ぼっちの私にだって恋愛が全く経験できなかったわけではないのだから、友人の有る無しに関わらず、四年間の大学生活において、恋なるものに遭遇するチャンスは誰しも平等なのかもしれない。だけど、サークルや合コンなどといったものに縁がないのは当然で、不定期にやってくる出会いに撃沈してを繰り返してしまいがちになるのはぼっちに背
2020年8月9日 15:52
たった一人だけできた大学の友達について話したいと思う。私は小・中・高と当たり前のように友達ができていたのに、大学生になった途端無意識的な人付き合いができなくなった。周りの大学生が、輪を形成したいがために周囲にノリを合わせようと必死になっているように見えたのが気持ち悪くて、集団に擦り合わせることを早々に諦めた。そんな私でも、意図せず仲良くなってしまった友達がいた。出る杭、抜けた杭集団に溶
2021年7月5日 23:12
常識が通じない場所、それが学生寮だった。裕福な家庭で生まれ育った者たちが通う華やかな私立大学の中にひっそそりと佇むノスタルジックな建物の中で私はこの世の底辺を学んだ。遠方の大学を合格し一人暮らしが確定した私が、親の「普通は寮に住むもんなんじゃない?」という発言を真に受けて、男子33名が共同生活を送る学生寮に放り込まれることとなった話をする。あの決断をどれほど後悔したことか。コミュ障ぼっ