酒井さっそく

松竹芸能所属のお笑い芸人。日本脚本家連盟本科生。 学生時代、ドラマや演劇の脚本制作に熱…

酒井さっそく

松竹芸能所属のお笑い芸人。日本脚本家連盟本科生。 学生時代、ドラマや演劇の脚本制作に熱中。卒業後は大企業に就職したものの1年半で退職。その後はパッとしない芸人になりましたが、何とか楽しくやってます。

マガジン

  • 大学生よ「ぼっち」になれ

  • 正しい路頭の迷い方

    日系大手→GAFA→フリーランスと渡り歩いた僕がなぜ芸人になったのか。 「正しい路頭の迷い方」という名で連載しているエッセーです。

最近の記事

初めてプロ野球の二軍戦を見た/ヤクルト戸田球場観戦のススメ

平日やることがない。 独身社会人は、予定ない土日の過ごし方に迷う。私はずっと家にいると虚しくなってしまうので、何かしら計画立てて出かけることが多い。 しかし、もうそろそろやることがなくなってきた。 サウナ、競艇、デイユースホテル、とやることが定型化していたので、何か新しい風を吹かそうと、ふと新しい趣味を思いつく。 プロ野球の二軍戦を見よう。 そんなわけで、家から近かった戸田球場(ヤクルト二軍本拠地)でヤクルト対ロッテを観戦してきた。 初めてで分からないことばかりだっ

    • もっと伸びるべき再生数1000以下の名作コント3選

      皆さんコント好きですか? 私はコントディグラー(めちゃディグってる人)で、有名芸人のコントから地下芸人のコントまで合わせて年間100本近くはコントを見ています。 そんな中でも今回は、個人的にYoutubeで 「なんでこんなに良いもの作ったのに再生されてねえんだよ……。悔しい悔しいよ!」 と戦慄したコントを勝手ながら布教させていただきたいと思います。 選定基準Youtubeに上がっていること 動画公開から1ヶ月以上経過していて再生回数が2000回以下であること お笑い

      • 売れない芸人は何してる?

        「売れていない芸人って普段何しているの?」 今日はそんな疑問に、プロのお笑い芸人が答えたい。 売れていないお笑い芸人は何をしているか?結論、何もしていない。 ごめんなさい(笑)。そんなこと、芸人じゃなくても十分承知ですよね。 「何をしているの?」という問いが、「どんな仕事をしているか?」という意図だと仮定して答えます。 私は松竹芸能という事務所に所属するプロのお笑い芸人です。事務所の養成所を卒業し、1年ほど活動しています。 ただ、事務所に所属しているからと言って、素

        • ぼっちと人生

          去年から今年にかけて『大学生よ「ぼっち」になれ』というマガジンを書き続けてきた。 友達がいなかった大学生活を振り返つつ、「ぼっちでも大学生活なんとかなるんじゃないの?」、「いやむしろ、人生を充実させるために友達って必要?」といったことをひたすらに発信してきた。 かくいう私は、大学を卒業して3年が過ぎようとしている。 ぼっち大学生だった頃は、将来自分が社会に馴染めるか不安でいっぱいだった。 そんな時の私に言いたいのが、コミュニケーション能力は求められる環境に置かれたら自

        初めてプロ野球の二軍戦を見た/ヤクルト戸田球場観戦のススメ

        マガジン

        • 大学生よ「ぼっち」になれ
          12本
        • 正しい路頭の迷い方
          0本

        記事

          ぼっちとアルバイト

          ぼっち大学生にとって、バイト選びは死活問題と言っても過言ではないだろう。友達のいない大学4年間を送ってきたプロの視点で、「ぼっちはどんなアルバイトを選ぶべきか」論争を考えたい。 まずは個人的な見解で、大学生がやりがちなバイトの序列を作ってみた。 ナイトワーク(思慮分別とハングリー精神のある陽) > 営業・観光業スタッフ(学業も人間関係も卒なくこなすクレバー陽) > 居酒屋・アミューズメント(基本陽、隠が入り込む隙なし) > カフェ(陰陽比率は3対7。最低限のコミュニケーシ

          ぼっちとアルバイト

          ぼっちと海外

          卒業旅行といえば、充実した大学生活を送った者にとっての輝かしいラストイベントである。裏を返せば、ぼっちとは無縁のイベントだ。 しかし、ふとしたことから私も卒業旅行を思い立つ。 4年次の初夏だった。「私は就活を終えた人間です」ということを周り知らしめるかのように、同学年の大学生たちが派手な髪色に染め出す頃。 色とりどりの人波の中から一つの会話が耳に入った。 「もう最後かもしれんで。一生のうちに、何日も海外に行けることなんて」 そうか。今だけなのか。 期間限定という言

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          ぼっちとセックス

          大学2年生、齢は20歳の私はまだ童貞だった。 思い描いていた大学生活はサークルやゼミで充実した毎日を過ごし、大学2年生ともなれば彼女なんて当たり前にいるものかと思っていた。 しかし現実とは残酷なもので、彼女は愚か女友達さえできない。というか、そもそも学部に友達がいない。 学生寮に帰宅すると、当時相部屋していた後輩が付き合いたての彼女と大声でLINE通話していた。 浮ついた野郎の声を聞きながら、ぼんやりと天井を見つめて決心をする。 とにかくセックスをしてみよう。 捻

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          ぼっちと駅寝

          私が大学生時代を思い返したときに切っても切り離せないのが旅行だ。 しかもただの旅路ではない。駅で寝るための旅行だった。 大学生時代、友達ができずサークルを入っては辞めを繰り返していた私が、有一4年間所属し続けた「京大駅寝同好会」の話をしたいと思う。 京大駅寝同好会は、全国の駅を根城にしながら旅行するサークルだ。 駅寝というのは別名STB(Station Bivouac)とも呼ばれ、1980年代から1990年代にかけて登山家や大学生の間で流行した宿泊形式らしい。 京大

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          ぼっちと学生寮

          常識が通じない場所、それが学生寮だった。裕福な家庭で生まれ育った者たちが通う華やかな私立大学の中にひっそそりと佇むノスタルジックな建物の中で私はこの世の底辺を学んだ。 遠方の大学を合格し一人暮らしが確定した私が、親の「普通は寮に住むもんなんじゃない?」という発言を真に受けて、男子33名が共同生活を送る学生寮に放り込まれることとなった話をする。 あの決断をどれほど後悔したことか。 コミュ障ぼっちが大学生の寮生活を考えたい。 個室ビデオで過ごすのがたった一つの娯楽だった大

          ぼっちと学生寮

          ぼっちと就活

          巷では「ぼっちだと就活詰む」とか「そもそもコミュ力ないとインターン無理」とか友達のいない大学生を脅かすような声で溢れている。 大学時代友達0人で過ごした私であるが、就活の戦績は25社選考を受け、内定は4社。 当時売り手市場といわれてたにしても、コミュ障という重いハンディを背負っていたにしてはなかなか奮闘したのではないのだろうか。 そんな私がいかにして、コミュ力必須イベント「就活」を乗り切ったのか語ってみたいと思う。 発言数0で終わったグループワーク大学3年生の夏休みだ

          ぼっちと就活

          ぼっちと友達

          たった一人だけできた大学の友達について話したいと思う。 私は小・中・高と当たり前のように友達ができていたのに、大学生になった途端無意識的な人付き合いができなくなった。周りの大学生が、輪を形成したいがために周囲にノリを合わせようと必死になっているように見えたのが気持ち悪くて、集団に擦り合わせることを早々に諦めた。 そんな私でも、意図せず仲良くなってしまった友達がいた。 出る杭、抜けた杭集団に溶けこめない人間は2種類いる。 集団から遠ざけられる人間と、集団を遠ざけてしまう

          ぼっちと友達

          ぼっちと恋愛

          大学生になったら彼女ができる、なんて無垢な期待を持たない高校生はいるだろうか。 ぼっちの私にだって恋愛が全く経験できなかったわけではないのだから、友人の有る無しに関わらず、四年間の大学生活において、恋なるものに遭遇するチャンスは誰しも平等なのかもしれない。 だけど、サークルや合コンなどといったものに縁がないのは当然で、不定期にやってくる出会いに撃沈してを繰り返してしまいがちになるのはぼっちに背負わされた業なのかもしれない。不器用だった恋愛をここでさらけ出し、ぼっちはいかに

          ぼっちと恋愛

          ぼっちと単位

          一般的な大学生にとって、講義とはただ単位を取るだけの場である。しかし、ぼっちにとってそこは一人の苦痛に耐えることを鍛える場、いわば戦場であった。 周囲の視線から逃げていた一年生の私 身の隠し方を会得した二年生の私 堂々とぼっち受講できるようになった三年生の私 むしろ誰かと出席する方が恥ずかしいとすら思い始めた四年生の私 講義とは、私を育ててくれた場所であり、ぼっちというレッテルをアイデンティティへと昇華してくれた場所である。 四年間友達なしを貫いてきた私からすれば

          ぼっちと単位

          ぼっちとサークル

          なぜここまでサークルに所属したがるのか。 大学生が語る思い出といえば、息を吸うようにサークル、息を吐くようにサークル、彼ら彼女らにとってサークルは呼吸を司る臓器なのだろうか。 勿論答え、"いいえ"だ。 ぼっちの私だってサークルくらい入る。 登山、軽音、放送、旅行、演劇、いずれも私が経験してきたサークルだ。 5つものサークルに所属してたと聞けばさもリア充っぽいが、実際のところはどのサークルにも馴染めずに、所属しては辞めを繰り返しただけだった。 ぼっちの私がサークル入

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          ぼっちと大学

          ゼミ、サークル、バイト、インターン、他大との合コン……挙げればキリがない、無垢な高校生の夢見る大学生とは“出会い”が詰まっていた。 私も例外ではない。 入学する大学のパンフレットを広げては、”出会い”なしには語れない眩い大学生活を夢見ていた。だが、儚くもそれは夢のままに終わることとなる。 孔子は、「我十五(15才)にして学(学問)に志(こころざ)し、三十(30才)にして立つ」言ったものだが、齢18歳で新たな春を迎えた私は、学問を志すわけでもなく、半立ちのまま、大学におい

          ぼっちと大学