サカムきき

双極性障害Ⅱ型。うつ病と誤診されてた期間が長かったので、ゆっくり社会復帰準備中。現代ア…

サカムきき

双極性障害Ⅱ型。うつ病と誤診されてた期間が長かったので、ゆっくり社会復帰準備中。現代アートと芸能人大好き。元気な時は外に出て美術館。元気ない時は引きこもって星野源かハライチ岩井勇気でチャージしています。

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改めまして、双極性障害になりました。

今住んでいる団地に引っ越してきてもうすぐ一年。 越してきた当初は枯れ果ててほぼ砂漠だった団地内の公園が、養生されてクローバーでもっさもさになっているのを今日、見つけた。 ずっとうつ病患者として闘病してきて約三年。 こちらに引っ越してきてからも、二ヶ月に一度なら通えない距離ではないので以前の病院に通い続けていた。 そのうちそのうち、と思いながら半年以上通い続けてしまい最近やっと近所の病院に転院した。 「双極性障害ですね」 一昔前でいうとこの「躁うつ病」です。 医師からそう

    • 最近わかったこと。最近変わったこと。

      最近、年上の男性のセクハラ発言を指摘することができた。 すごく反省してくれたし、私は私で彼の世代の気持ちがわからないこともあるからお互いに思うとこあればいつでも気軽に話そう、という協定を結べた。 別の日、同世代の男性の奥さんのPMSや生理痛の理解がいまひとつ足りないことについて指摘した。 夫婦やパートナーシップに限らず生理の苦しみは社会の問題なので、誰が悪いか悪くないかとかじゃなくてそこに苦しみがあるかどうかをまずは考えようぜ、という良い話し合いができた。 今までの私では

      • 星野源ファンでベルセルクファンの私の情緒について

        あの日からいろんな人に心配されるので書くことにした。 「星野源結婚したね。大丈夫?」 大丈夫どころか私にとっては声をあげて飛び上がるほどに嬉しいニュースだった。これ以上の吉報はない。 どうかどうか、ただ幸せが1日でも多くこの人の側にありますように、そして長生きして欲しい。 毎日私がそれを祈っている当該人物が、エッセイにも思わずその魅力を書いちゃうぐらい最高に素敵な人と結婚したのである。 ロスになるわけがない。推しが生きていて、健康で、幸せで、芸能界引退する訳でもなくて、

        • 【モヤリティ覚書】年齢マウントは醜い。男でも女でも。

          複数の他人(20代多め)がいる中で年上の女性に年齢の自白を強要された。 「若いんだから大丈夫よ!」 としきりにその女性は私に言う。 「いや、そんなには若くないです……」 と微妙な返しをしていると 「え? いくつなの?」 と躊躇せず訊いてきた。 私が明らかに嫌がってる顔してるのわからないんだろうか。 「そこそこ妙齢ですよ」とか 「〇〇さん(共通の知人)よりは年上ですね」とか、かなり濁して「察して」サインを出していたつもりだが気付いてもらえず。 もしくは気付いているけど彼女の

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        改めまして、双極性障害になりました。

          別れた男の話なんてフリー素材

          だと思ってるんですよ。基本的には。 先月、長年付き合って同棲もしていた恋人に振られた。 まあ、いろんなことがあったので友人たちに悪口でも言いふらしてスッキリしたら次に進めるのではと目論んでいた。 でも悪口が思ったようには、というかほぼ全く出てこなかった。 「彼はこんなに酷い男でこんな酷いことされて本当に辛くて大変だったの」 と恋愛の終わりを第三者に説明する時にはそれが楽な方法だ。 聞く側も「それは大変だったね、早く忘れなよ」と言えばいいだけなので友人たちのためにもそう

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          だいじょばないって言う練習中

          あなたは大丈夫だよね。 と言われ続ける人生であった。 私もそうだと思っていた。 でも学んだ。私は大概のことにおいて全然大丈夫ではない。 大学の時は成績優秀でゼミ長もやっていて卒論の中間プレゼンも難なくこなして、誰からも心配されなかった。 でも結局私は卒論が書けなかった。 教授に質問する、という行為が思いつかなかったのだ。 全部一人で考えて一人で形にしなくてはならないと思い込んでいた。 周りのみんなは上手に教授や友達に相談してうまくやっていた。 卒業できるギリギリのラインの

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          躁鬱出戻り日記。おしゃれ子供部屋おばさんになりたい

          実家に出戻ってきて早や3ヶ月。 暮らすのには困らない程度には片付いたけど、広い部屋から狭い部屋への引っ越し、プラス実家に残してきた物たちとのメディアミックスが未だにままならない。 普通にライフステージを上がると部屋は広くなっていく筈なんだよなあ……。 そんな塩辛い気持ちを少しでも薄めるために、せめて「子供部屋おばさん」から「おしゃれ子供部屋おばさん」にグレードアップしようと片付け本を読み漁るのにハマっています。『凪のお暇』7巻の模様替えの足掻きを彷彿とさせる……。「結局実家

          躁鬱出戻り日記。おしゃれ子供部屋おばさんになりたい

          誰でもないオノ・ヨーコへ。北條知子「Unfinished Unfinished 未完の未完」展を観て。

          オノ・ヨーコと聞いて思い出すのはどんなイメージですか? やっぱりジョン・レノン。 彼らを引き合わせた、天井に描かれた小さな「YES」。 私がパッと思いつくのはグレープフルーツ。 有名なのはカット・ピース? お尻ってイメージもあるかも。 個人的には楽しい作品がポンポンと思い浮かぶ好きなアーティストの一人。 でも世間一般ではどうだろう。 オノ・ヨーコ。 現在では前衛芸術家の大家として知られているが、パートナーが有名過ぎる故にあらゆるゴシップでイメージを無尽蔵に塗りたくられ

          誰でもないオノ・ヨーコへ。北條知子「Unfinished Unfinished 未完の未完」展を観て。

          自分の強みは他人に訊く

          自分の強みって何なんだっけ。 34にして大学三年生のようなエモい悩みを抱えている。 双極性障害の治療を始めて半年以上。 嘘のように症状は収まり、ワニダさんのように暴れて(『ウヒョッ! 東京都北区赤羽』の大好きな名物キャラ)は落ち込んでいた日々は遥か彼方。 あれは本当に私だったのか。 でも私だったのだ。 薬ってすごい。人格が変わってしまった。 今は凪のような感情。 病気も良くなってきたしいい加減働きたい。さあ働くぞ、と思い立つと別人格だった時間が長過ぎて立ち止まってしま

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          障害者手帳で観覧車に乗る。〜改めまして、双極性障害になりました(5)〜

          理由あって一人で観覧車に乗る。 観覧車の構造が好きで。 一般券を買ってしまった後で障害者割引があるのを知り、どうしようかなと一瞬躊躇。 けど思い切って事務所へ行って事情を話したら快く払い戻ししてくれて割引してもらった。 半額以下であった。有り難い。 こういう作業を簡単にできるようになったな、と思う。 観覧車なんて子どもの頃は怖い乗り物ではなかったけど今乗ってみたら結構怖い。 足がすくむ。 何でこんなに高い乗り物怖くなかったんだろう。 何で今はこんなに怖くなったんだろう。

          障害者手帳で観覧車に乗る。〜改めまして、双極性障害になりました(5)〜

          滋養強壮の涙

          引っ越しの最後の後始末をしに再び千葉へ。 元同居人の引っ越しを脇目に、積み残した荷物を処分したり詰め直したりしつつ、掃除をした。 市川市、というところは千葉だけどなんとも言えない。ほんの数駅電車に揺られれば東京。 でも洗練されてなさが紛れもなく千葉である。 でも人は「なんとも言えない場所」に住むことの方が圧倒的に多いんじゃないか。 住むために作られているのは「なんとも言えない場所」の方だ。 私は『翔んで埼玉』ならFクラスの都民に、元同居人は更に奥まった真の千葉、真性千葉県

          滋養強壮の涙

          『くいしんぼうのあおむしくん』

          実家の大掃除をしているここ数日。 めちゃくちゃ好きだった絵本が出てきた。 『くいしんぼうのあおむしくん』(作:槇ひろし、画:前川欣三、福音館書店)である。 『はらぺこあおむし』ちゃうんかい、とツッコまれること山の如しなタイトル。しかし内容はもちろん全く違います。 『くいしんぼう〜』はたまたま拾った手のひらサイズのあおむしくんが何でも食べちゃう話。 主人公まさおくんのおやつもおもちゃも、パパもママも街そのものも、海も山も食べてしまう。 最終的にはまさおくんも食べてしまうんで

          『くいしんぼうのあおむしくん』

          脳の機能障害あるある「本が読めなくなる」は漫画でリハビリした

          3年前まだうつ病と診断されたばかりの頃、近所に新しく大きな図書館がオープンした。 5階建てのとても広い図書館で、机や椅子が敢えて整えずバラバラに配置されている。それがただぼーっとするだけでも居ても良いんだよと言ってくれてるような、居心地の良い図書館だった。 そんな新しい図書館は私にとって遊園地のようなものだった。 あれもこれも、読みたい本が一生かかっても読みきれないぐらいある!! 初めてそこに訪れた時、私は心を躍らせながらくまなく全フロアを見てまわった。 そしてずっと

          脳の機能障害あるある「本が読めなくなる」は漫画でリハビリした

          改めまして、双極性障害になりました(4)〜恥ずかしい私のために芍薬を買う〜

          2ヶ月ぶりぐらいに電車に乗った。 障害年金という賞金を獲得しに、年金事務所というフリーなスタイルのダンジョンへ。 年金相談担当(MC)のお姉さんから超絶技巧の早口で次々とかまされる説明(ライム)に付いていくのが必死であったが、真面目に下調べをたくさんして既に必要書類(リリック)は完璧に揃えてきてたので何とか1stステージは攻略。 隣のブースでは完全にマジ喧嘩している。 良く聞かなくても勝手に耳に入ってきてしまうのだが、どうやら私と同じ病気で障害年金を申請しようとしている人

          改めまして、双極性障害になりました(4)〜恥ずかしい私のために芍薬を買う〜

          改めまして、双極性障害になりました(3)〜家族にカミングアウト〜

          以前、診断名がまだ「うつ病」だった時。 親と兄にカミングアウトした時のことを書いたことがある。(「正月、家族に向けて無職の事業報告会を開く」) ずっと隠していた「うつ病」「無職」「障害者手帳取得」という事実を伝えるのに、あんまり重苦しくもしたくないけど適当にもできない、ということでスライドショーを見せつけイラストに合わせて解説するプレゼン形式をとった。 そして今、うつ病から更に発展というか新たな医師にちゃんと発見してもらって「双極性障害」になり生活がガラリと変わっている。

          改めまして、双極性障害になりました(3)〜家族にカミングアウト〜

          改めまして、双極性障害になりました(2)〜生活リズムを整えるために【日光浴編】〜

          転院してうつ病から双極性障害と診断され、長かったうつ期が嘘のように軽くなっていく。そんな私と反比例してまさか世界がこんなに重くなってしまうとは。 夏までを目安に復職の計画を立てていた私はしばらくの間は絶望してしまった。 「ただでさえブランク三年以上あって障害者になってめちゃくちゃ仕事できひんのに、普通の人かて仕事失ってしまう時代になったらもう終わりや! この世の中競争社会やで!! わいがありつけるおまんまなんて残らへんわ!!」 眠っていた私の似非関西人(ひどい)が目覚めるほ

          改めまして、双極性障害になりました(2)〜生活リズムを整えるために【日光浴編】〜