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神武東征の旅

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『古事記』『日本書紀』に記される神武天皇の東征譚。史実なのか、つくり話しなのか。東征ルートをたどってみたら何か感じることができるかもしれません。いっしょに時空を超えた旅をしてみま…
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#物部氏

第19話  論功行賞を行うの巻

第19話 論功行賞を行うの巻

神武東征の旅第19話 論功行賞を行うの巻

 『古事記』には記されませんが、『日本書紀』では東征メンバーに論功行賞が行われたことが記されます。

順番に見ていきましょう。

道臣命

東征出発時点では日臣命でしたが、八咫烏の先導により、久米部を率いて宇陀への道を切り開いた功績で神武天皇から道臣命の名を賜る。天孫降臨で瓊瓊杵尊に随伴した天忍日命(別名 日臣命)の子孫。大伴氏の祖。「宅地を賜った」と

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第16話 大和平定と妄想話し

第16話 大和平定と妄想話し

神武東征の旅第16話 大和平定

  長髄彦を倒した皇軍は、その後、帰順しない新城戸畔、居勢祝、猪祝の邑を攻めます。地図で確認しましょう。三か所の伝承地と大和の主な弥生遺跡をマークしています。地図で見ると磐余を中心として周辺の邑(遺跡)は既に帰順していて、今回登場するのは一番離れた場所の部族という感じです。

前回の記事で書きましたが、こうして見ると長髄彦との決戦地が生駒ではやはり違和感ありま

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第10話  熊野の巻

第10話 熊野の巻

【いっしょに〝記紀〟を旅しよう!】第10話 熊野の巻

今回も「日本書紀」の記述をたどります。

狭野は現在の和歌山県新宮市佐野周辺。
「狭野を越え」。通過しただけだからか、顕彰碑は今まで見た中で一番残念な感じでした(汚れていました)。

神邑の伝承地は、新宮市三輪崎 阿須賀神社。境内に神邑顕彰碑があります。

天磐盾は神倉神社。

 二柱の神は王子神社に祀られています。「古事記」は、そもそもお二

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