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幸福に生きるために意識すべきたった1つのこと

突然ですが皆さんは「時間割引率」って知ってますか?スーパーの値下げが始まる時間とかではないです。

この概念を知っているかいないかで、その先の人生を左右すると言っても過言ではないくらい重要なものです。

今回は幸福な人生を意識するために不可欠な「時間割引率」について集中的に解説していきます。


参考書籍


時間割引率とは

時間割引率とは、経済学や行動経済学などで呼ばれる1つの概念です。人間は先々に入る報酬を、今すぐ手に入る報酬よりも低く評価する傾向があります。

例えばあなたは今10万円もらうのと、1年後に10万1000円もらうのと、どちらがいいですか?

きっと多くの人が今もらえる10万円を選択します。当然私も選びます。新型ポメラ欲しいですし。

しかしこれは冷静に考えると妙ですよね。だって1年我慢するだけで、1000円多くもらえるのに。なぜ私たちは今もらえる10万を選択してしまうのでしょうか。

それは1年という時間がお金の価値を低下させているからです。そのため10万円と10万1000円の価値が同等に感じるのです。だったら早く貰える方がいいですよね。

この「時間割引率」という概念は生きる上で非常に大切な概念だと著者は言っています。

なぜなら先ほどの例を見ればわかる通り、私たちは時間割引率が低ければ低いほど、お金をたくさん儲けて、たくさん貯金でき、健康的で幸福な生活がおくれるからです。

「お金はわかるけど、健康にも影響するの?」と思った方もいるでしょう。例えばお酒やタバコ。もしくは茶色っぽい高カロリー食品全般。私たちの中にはやめたほうがいいと分かっていながらも、これらを摂取せずにはいられない人が多くいます。

それは当然これらを摂取している「今」が幸福で満ち溢れているからです。しかしその幸福は長続きするものではありません。10年後20年後には肺ガンや心筋梗塞などの病気にかかるリスクがあります。

つまり時間割引率が高いため、健康に害を及ぼしてしまうのです。他にも一駅分だけ歩けば十分な運動になるのに電車を使う。勉強すればテストの点数が上がるのに、ついついエーペックスをしてしまう。これら全ては時間割引が高い行動と言えます。

時間割引率は環境によって左右される

時間割引が高い人は今は良くても、将来的には不幸になってしまうことがわかりました。

ではどうすれば時間割引を下げられるのでしょうか。そのカギは「環境」にあります。ずばり時間割引が低くなるような環境を整えるのです。

ここで著者は「マシュマロ実験」という、とても美味しそうな心理実験を紹介しています。

4歳の子供にマシュマロを1個与えます。子供が15分間マシュマロを食べるのを我慢したら、もう1個もらえるという実験です。

この実験でマシュマロを我慢できた子供は将来的にも自制心を継続でき、優秀な成績を収めることができたそうです。しかしこの実験の対象者は裕福な家庭が多かったそうで、対象を変えて再度実験したところ、同じ結果にはなりませんでした。

再実験でわかったのは、自制心は子供自身の性格だけで決まる要因ではないことです。それ以外の要因、例えば家庭の経済的な余裕や親の性格などが影響します。
マシュマロが買えない家庭なら与えられた時点で食べたくなりますよね。親が嘘つきだったら、15分後にもらえるか分からないので食べてしまいます。

こういった周囲の環境による細かな要因が、時間割引の高さに繋がってしまうのです。だからこそ環境の整備が重要となってきます。

やめたいものは家に置かない、近づかない

時間割引率を下げるための1番手っ取り早い方法は、下げざるを得ない環境を作ることです。

例えばタバコやお酒を嗜んでしまうなら、家に置かない。スーパーやコンビニに行ったら、置いてある場所に近づかないようにしましょう。

確かに最初はきついかもしれません。しかし、生まれつき時間割引率が低い人は存在しません。

赤ちゃんの頃からお腹が空いても泣かず、眠くても泣かない赤ちゃん、見たことありますか?

ではどこで差がつくかというと、「自分を律する力」を早い段階で開花させたかどうかにあります。そういう人は早いうちに目標を見つけ、努力を惜しまない人ばかりです。

つまり時間割引率の概念に気づき、努力し、それを続ける工夫ができれば今からでも十分遅くはないのです。

時間割引率を下げる3つの極意

当然ですが時間割引率を下げるのは簡単ではありません。時間割引率を下げるとは、自らの欲望や本能との闘いだからです。

人間全てが機械のように理屈だけで動けるわけではありません。その日の体調やメンタルのコンディションによっては、いとも簡単に欲望に負けてしまいます。

ではどうすれば欲望や本能に打ち勝てるのか。時間割引率を下げる3つの極意を紹介します。

【時間割引率の概念をよく知る】

時間割引率の概念を理解しておくだけでも、ある程度効果があります。
「人は誘惑に勝てない。誘惑に勝てると幸福になれる」ことを知っておけば、さまざまな対策が取れます。

先ほども書いたように誘惑に駆られそうな物は家に置かない。場所には近づかないという工夫が取れます。

【欲望や本能よりも報酬が優る】

一度時間割引率を下げて報酬を得ることができれば、その報酬が欲しくなり、自動的に下がります。

例えば私はリングフィットアドベンチャーをかれこれ3年以上続けています。3周目でラスボスを倒し、完全クリアした後も続けています。

今では何の苦労もなく筋トレできている私ですが、始めたての頃はそうではありませんでした。

毎日やるのはしんどいし、何より面倒です。それでも何とかSwitchを起動し、ステージをクリアできれば達成感が得られます。

一度達成快感が得られると、また欲しくなります。繰り返していくうちに身体に変化が見られると、さらにやる気がアップします。最終的にリングフィットをプレイする習慣が、サボりたいという気持ちに勝るようになりました。

こういった成功体験の積み重ねが、最終的に時間割引の低下に繋がります。

まずは一度でいいので、報酬を得る体験をすること。体験できたら勝ち確定です。

【できるだけ余裕を持つ】

時間割引率が下がらないのは、本人の性格よりも、余裕の問題が大きいです。例えば先ほど「今10万円もらうのと、1年後に10万1000円もらうのと、どちらがいいですか?」という質問をしましたね。

大半の人は前者を選ぶと言いましたが、ではすでに1000万円ほどの貯金を持っているとしたらどうでしょう。

この条件なら恐らくは後者は選ぶひとも出てきます。なぜなら、すでに金銭的に余裕を持っているからです。

今現在、お金がない、時間がない、健康を損ねているなどあらゆる余裕がない状態だったら、先々のことを考えられなくて当然です。

まずは改善できるところを探していき、少しずつでいいので「余裕」を増やしていきましょう。

努力の積み重ねから自信がつき、自信から余裕が生まれます。余裕が生まれれば自然と時間割引率を下げる行動に繋がります。

まとめ


時間割引率とは将来の価値が現在の価値よりどれだけ低く感じられるかを時間による割引率で考えること。

時間割引率高いと、将来不幸になりやすい。逆に時間割引率が低いと将来を通して幸福になりやすい。

時間割引率の低下には環境の整備が必要不可欠。

時間割引が高くなる要因は家に置かない&近づかないこと。

時間割引の概念を理解し、常に頭の中に入れておくだけでも効果がある。

時間割引低下の努力を続けると、報酬を得ることが快感になる。

時間割引率が高くなるのは現在余裕がないから。

少しずつでいいから「お金」「時間「健康」の余裕を増やしていこう。

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