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強い言葉は人を弱くする。

突然ですが、皆さんは上記の絵から、どんな「感情」を連想しますか?

霧深い森の奥、立ち塞がる大きな影…。

どうでしょうか?なかなかポジティブなイメージは湧きづらいのではないでしょうか?

「不安」「緊張」「恐怖」「狼狽」…このような「感情」を連想された方が多いと思います。

私は、「強い言葉」からも、似たような感情を抱くことがあります。

ここで言う「強い言葉」というのは「○○すべき」ですとか「○○するべからず」のように、「命令に近い言葉」を指します。

何をもって「成功者」と呼ぶのか、定義は定かではありませんが、「私はこうやって(地位や名声、お金を手に入れるという)成功をしてきました。そのためには、こういうことが重要です」という話を例に説明します。

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時間を無駄にしてはダメ」…人生という限られた時間を有効活用するために、無駄を省こう、という表現だと思うのですが、多くの方には、至極真っ当に聞こえますよね?

過去の偉人たちは、この無駄を経験したことをバネに奮起した方も多いはずです。「挫折」という経験は、経験したくないものですが、挫折したからこそ視える真実もあるのではないでしょうか?

語り手の「○○をしてはダメ」というのは、ほぼ100%善意からの発言だと思っています。

ですが、実際に経験することの「苦しみ」にフォーカスするのではなく「得たモノ」にフォーカスすれば、「挫折のない人生」が必ずしも「素晴らしい人生」とはイコールではないと、私は考えています。

自分も大変な時期があったんですよね。だから、皆さんは、こんなことをしてはダメですよ?」は、人間味がありますし、語り手の気持ちも伝わります。

ただ、んー…言い方ですよね。私的に「○○はダメ」は、「上から目線」にしか感じなかったりします。

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あ、今日は脱線しそうな雰囲気を察知したので、余談は挟みません(笑)。

私が今回、伝えたかったのは、「言葉の使い方」なんです。

無駄を省け」「考える前に行動しろ」「人脈をつくれ」とかですね、正論だと思うのです。

そして、二の足を踏んでしまう人に対して、このような「命令に近い強い口調」は、少なからず効果があったりすることも私は認めています。

しかし、それでも躊躇してしまう人もいるのです。そのような方にとって、「強い言葉」というのは、自分を「より弱く」感じてしまうトリガーになってしまうこともあるんです。

ああ、そうだよな。時間を無駄にしちゃダメだよな、分かってる。行動しなきゃ…人間関係の大切さだって分かってるよ、でも…それができないから困ってるのに…。

結果、自分の存在意義をネガティブに考えてしまう人というのは、果たして「弱い人間、ダメな人間」なのでしょうか?

…違いますよね?そんなことはないはずです。

そういった方に届けたいから、あえて「強い言葉」で奮起させようと思っているはずなんです。

ですが、本当に悩んでいる人にほど、「強い言葉」は届くどころか、心を傷つけてしまったりしてしまうんです。…いや、してしまうと思うんです。

何と言いますか…こういったところが人間関係の難しさだと思うんですが、そこを多くの方が諦めずに考え続けることが理想だと、私は考えています。

語り手も聞き手も、誰も悪くないんです。でも、届けたいという善意が、這い上がろうとしても這い上がれない現実が、実際のところ、存在していると思います。

ほんの少し、今より目線を上げて、長めのスパンで、寄り添っていけたら素敵だな、と思います。

ということで、今回の投稿は以上です。

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