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名画座のある暮らし

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映画は好きだけど「映画好き」と言えるほどでも、ましてや「映画通」でもない書籍ライターが、とあるきっかけで名画座通いをはじめ継続。シロート目線での素朴な発見や感動を綴る。
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#ギンレイホール

(とりあえず)最後のギンレイホール

(とりあえず)最後のギンレイホール

2022/11/25㈮@ギンレイホール

(とりあえず)閉館のラスト上映2作品。
ギンレイホールさん、神楽坂での再開を心待ちにしてます!

君を想い、バスに乗る The Last Bus人生はロードムービー度 ★★★★★

人生の終着駅に向かうロードムービー。
心残りを解消して次の世界に旅立つために、
私だったら、ラストトリップにどこに何しに行くかなぁ。

マリー・ミー  Marry Me映画みた

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心に穴を抱えて生きていく

心に穴を抱えて生きていく

2022.11.01. ㈫ @ギンレイホール
毎月1日は1,000円DAY(最初で最後かも)。
掲載は観賞順。

帰らない日曜日 Mothering Sunday美しき英国を愛でる度 ★★★★★

1924年のイギリスが舞台。
衣装、インテリア、お館などなど、イギリス文化が好きな人は堪能できます。

パンフレットも素敵。

私がパンフレットで好きなのは、作品の時代背景を解説してくれるもの。
Col

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「当たり前」の有り難さ

「当たり前」の有り難さ

2022/09/26 @ギンレイホール 晴れ
掲載は観賞順。

ギンレイ・シネパスポート、有効期限最終日に観た2本。

ギンレイホールはビルの老朽化にともない立ち退き。最終日は、11月27日。
その後の、移転先はまだ不明ですが、応援と再開の期待をこめて更新しようかと、電話で確認するも、
「移転先が未定なので、、、」
と、”閉館までに観られる本数とパスポート代と通常料金との比較で購入された方がよいと

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「映画観賞日記」をつけはじめて気づいたこと

「映画観賞日記」をつけはじめて気づいたこと

映画を定期的に観るようになって、もうすぐ2年。
感想をnoteに書くようになってからもうすぐ9か月(最初の記事はこちら)。

続けてみて思ったことは、書くことで観た映画が「自分の経験になる」ということ。

観ただけでは、「面白かったなぁ」とか「今回はイマイチ好みじゃなかったなあ」で終わってしまう。
特に、私のように「名画座の会員になって館のセレクトした映画を観る」スタイルの場合、だれかの推しを観賞

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たしかに「驚きと戸惑い」の体験だった

たしかに「驚きと戸惑い」の体験だった

2022/08/18㈭ 雨のち晴れ @飯田橋ギンレイホール
掲載は観賞順。

「驚きと戸惑いの映画体験が、いま始まる――」
というのは、映画「偶然と想像」に書かれたキャッチフレーズだけれど、
今回の2作品どちらにも言える。
というか、個人的には「春原さんのうた」のほうがより驚きと戸惑いが強い。

春原さんのうた「これ、ありなんだ!?」度 ★★★★★

これまで見てきた映画は、たいてい、観る前から「

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忘れられない初めてのヒト

忘れられない初めてのヒト

2022/08/05㈮ 晴れ@ギンレイホール

ウエスト・サイド・ストーリーオリジナルをもう一度観たくなる度 ★★★★★

オリジナルの映画「ウエストサイドストーリー」を観たのは、確か10代か、20歳前後(TVの名画放送でした)。
ヒロイン・マリアの兄、ベルナルド役のジョージ・チャキリスを観て、

めちゃくちゃカッコいい人がいる!!!

と感激、主役のマリア&トニーそっちのけで釘づけでしたわ。

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自分を大切にする勇気

自分を大切にする勇気

2022/07/26㈫ 大雨
@ギンレイホール

Coda幸せになる義務を遂行せよ!度 ★★★★★

もし今、大切な人のために何かを諦めようとしている人がいるなら、この映画を観たらいいと思う。

あなたが幸せになると、
あなたの大切な人も幸せになるよ。

大丈夫!

終盤に訪れるあるシーンで、主人公の立場でのみ世界に触れていた自分に気付かされました。

人は自分本位な生き物。
だからこそ誰かを思

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「したたかさ」「しなやかさ」は自衛本能

「したたかさ」「しなやかさ」は自衛本能

2022.07.14㈭曇りときどき雨 @ギンレイホール
掲載は観賞順。

エルプラネタ母娘ともに才能あふれる度 ★★★★★

「全編モノクロ……、ああ、そうえいば、そうだったね」
と忘れるくらい色彩が鮮やかに、、、いや色彩を忘れて思い出される。
何かが麻痺させられたってこと?
作品内の母娘の生きざまに痺れたせいかしら。

娘役の彼女アマリア・ウルマンは、新進気鋭のアーティストだそう。
これが映画デ

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笑って観るか、怒って(悲しんで)観るか

笑って観るか、怒って(悲しんで)観るか

2022.07.07
@ギンレイホール(東京飯田橋)

スイングステート 選挙の裏側を楽しむ度 ★★★★★

最後のどんでん返しがあって、楽しめます!

ダークウォーターズ人の作る「闇」と、屈しない「光」を感じる度 ★★★★★

予告編を観て、正直、「またやるせない現実をみるのね、、、」とちょっと気が重かったのですが、そんなやるせなさにひるまない「光」の存在に勇気と希望をもらいました。
観てよかっ

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だれにとっての「夢」なのか

だれにとっての「夢」なのか

2022/06/17㈮ 晴れ@ギンレイホール

ドリームプラン父のコーチング力に目をみはる度 ★★★★★

テニス界のレジェンド、ビーナス&セレナ・ウィリアムズ姉妹のデビューまでの道のりも伝説そのもの。
そして、その父リチャード(と母)が自ら娘たちに施すコーチングぶりもまたレジェンドだったのね!と知った作品。

アメリカでテニスプレイヤーだから、てっきりハイクラスな家庭出身で、初めからプロのコーチ

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「スッキリ」とばかりは、いかないのがリアルよね。

「スッキリ」とばかりは、いかないのがリアルよね。

2022.6.7㈫ 曇りのち雨
@ギンレイホール

RIDERS OF JUSTICE「デンマーク映画、スゲーな」度 ★★★★★

ギンレイホール・セレクト映画で、銀幕でお会いするのは2度目の「北欧の至宝」マッツ・ミケルセン主演。

前回はこちら。

言われなかったら、「誰?」とわからなかったよ。役柄とか風貌が違い過ぎて。役者さんってすごい。

リベンジもののアクション映画の態ですが、スッキリ落ち

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「自分の世界」を創る楽しみ

「自分の世界」を創る楽しみ

2022/05/26 @ギンレイホール
掲載は観賞順。

本当のピノッキオ夢と現実のあわいを楽しめる度 ★★★★★

お伽噺ならではの、奇想天外な設定、展開を楽しみつつ、
リアルな世界と共通の、人情や教訓も味わえます。

こおろぎとか、かたつむりとか、マグロとか、ファンタジーな世界を体感できる特殊メイクや映像がグロテスクでが素敵でした。

子どもの頃に読んだピノキオを思いだした。
馬車に乗って子

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「社会のルール」で返り討ちを企む人々

「社会のルール」で返り討ちを企む人々

「社会システム」をどう「使う」か、を扱った2作品。

2022/04/22 ㈮ 晴れ @ギンレイホール
*掲載は観賞順

「皮膚を売った男」「芸術はバクハツだ」は本当だったと実感する度 ★★★★★

実在する現代アーティストをモデルにしているそうで、その発想の自由さがアートなのね、アートって社会倫理とかの既成の枠にはまらないからアートなのよね、と改めて認識させられる。
アートって、コワい、けど興味

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「真実を知りたい」「正しいことをしたい」という「欲」

「真実を知りたい」「正しいことをしたい」という「欲」

2022.04.05@ギンレイホール 晴れ
掲載は、観賞順。

『空白』「不器用」×「運のなさ」の救われ方を観てみたい度 ★★★★☆

「不器用か!」と突っ込みが入りまくる人間が、これでもか、と登場。
不幸しか予想できない展開がどんなふうに決着するのか、見守りました。

古田新太演じる父親役の変遷が救いです。

『由宇子の天秤』「正しい」かどうかは、どうでもいい度 ★★★★★

「真実を知りたい」

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