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大人になっても勉強しよう

今日もコラム、エッセイ風で。大人になっても勉強しよう、ただ自分のペースで勉強すれば良い、という内容です(写真は昨日の富士山とのこと)。

『日本人の大学生は勉強しない』、『日本の社会人は勉強しない』という話をよく聞く。日本の社会人は一日平均6分しか勉強しない(データソースは政府統計・生活社会基本調査と思われる)という話もある。

私は煽るつもりはない。むしろ、これだけ社会人(大学生も)が勉強しないにも関わらず、各種統計指標でつねに上位をキープし続けてきた日本はすごいと思った。学び直さなくてもよいほど、高校までの教育環境が優れている、または、社会の教育システム(企業の研修制度や各種コミュニティ内の教育制度)が優れているとは言えないだろうか。なので私は、これまでの教育制度を否定はしない。

ただ、社会を取り巻く環境は変化しており、変化に適応するため、社会制度、企業のあり方は変わっていくことは間違いないだろう。個人の生き方も変わっていき、社会人にも、今まで以上に、自発的な勉強、インプットが求められるようになると思うし、すでにそんな雰囲気は漂いはじめているように思う。

ただ、こういう話になると『英語を勉強しよう(しないとヤバいよ)』、『ITスキルを身に着けよう(しないとヤバいよ)』といった、個別スキルを身に着けよう!という話が出てくる。これらは、それぞれは間違っていないと思うが、本質的ではないように思う(ポジショントーク、商売っ気を感じさせるものも多い)。

たしかに、英語やITスキル(ITスキルってなに?)は、汎用スキルだと思うが、それ自体を職業をするようなハイレベルではない限り、全員に必要なスキルだとは思えない。例えば、転職、海外勤務・移住などを考える上では、語学は大いに武器になるが、現実世界には、英語不要の職場が多いと思う。ITスキル(だからなに)だって同じだ。一定レベルのリテラシーは必要だと思うが、Python(プログラミング言語)が扱えることが求められる人は一部だろう。

むしろ、IT、デジタル技術領域であれば、通常は、業務上のペインポイント(課題)を見つけ出す力を身につけ、解決策の一つとして、デジタル技術の活用できるか検討、判断できる能力の方が重要だろう(ベンチャーキャピタルの人と話していても、日系企業に見られた、デジタル取組の導入ありきの雰囲気も少しづつ収束しつつあるように思う。)。

余談になるが、私は中国に来る前、英語が多少できることが武器だと考えていたが、実際に中国にきたら、私より英語も上手く、日本語もいける中国人はザラにいたのだ。この時、『語学はひとつのスキルに過ぎない』と痛感させられた(どんなスキルが重用されるかは、相対的な話であり、国、組織によっては、それが武器になることもある)。

つまり、転職、留学、海外移住、データサイエンティストになる等、特定の目的があるならともかく、戦略なく、不安に駆られ、闇雲に、個別スキルの習得に走る必要はないということだ。もちろん趣味としてなら話は別だ。英語を話せたらカッコいい、それも良いと思う。趣味は個性を生み、差別化にも繋がる。

では何を勉強すれば良いのか。

私は、必要な勉強というのは、そのステージに立てば、自ずとわかってくるものだとおもう。現在の業務において、自分に足りないものは周囲からのフィードバックまたは自分でもわかるだろう。また、現在の環境を変えたいのであれば、どういった環境に行きたいのかによって、必要な能力、スキルは変わるだろう。それは本人が一番わかるはずだし、わからなかったら誰かに聞けば良い。

今すぐに必要な能力、スキルがあるにも関わらず、備わっていないのであれば、焦らなければならない。それが無いのであれば、『勉強しないと~』と焦る必要はないのだ。自分のペースで勉強すれば良いのだ。

そんなときは、やってみたい仕事をしてる人に会ったり、いろんな本を読んでみたり、いろんな人に会ってみたり、新しいことに挑戦してみたりすれば良いと思う。それも大事なインプットであり、非常に価値のある勉強だと思う。すべてのベースとなる思考の基礎を強固にしてくれるからだ。

ともにマイペースにがんばりましょう。

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これから社会人になるような若い人に、身に着けておいた方が良いスキルを一つだけあげるとしたらエクセルです。少なくともvlookup、ピボットテーブル。簡単に身に着けられるし、実務上、有用です(必須)。にも関わらず、そこそこの金融機関でも、多数の新入社員、おじさんたちが使えないのが実態です。

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ではでは。



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