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思考の部屋

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疑問に思ったことや考えたことを文字に起こし整理しようとして書いた偏見まみれのエッセイ。 暇な方、議論や哲学、考察が大好きな変人はぜひ。
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#考察

近くにあっても見えない

近くにあっても見えない

街が苦手だ。

高層ビル群に囲まれていると気分が悪くなるくらいには。

だから休みになると車を走らせ、海や山へ向かう。

そして同じ道をたどり帰ってくる。

街が遠くに見えた瞬間、自然の中に帰りたくなる。

ふと、市街地の奥に、山が神々しく立っているのが見えた。

「なんだ、近くにあるんじゃん」

普段はビルに囲まれ見えない峰々は、市街地から離れてみるとよく見えるものだった。

ものごとから一歩引

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相手を尊重しているつもりが、そうは受け止められていなかった

私は自分と異なる見識をもつ人の話を聞いて議論するのが好きだ。

しかし親からは「お前は自分の考えを持ちすぎる」とよく言われる。

当の私は、相手の立場を理解し受け入れることを前提に議論をしているつもりであった。

それでも対話をする人から見れば、私は自分の考えを押し付けるような話し方になっていたようだ。

確かに振り返ると、自分の考えがいかに正しいか分かってもらうように努めている言葉の選択だったよ

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大学に行った意味をいつのまにか履き違えていた気がする

窮屈で、退屈だ。

最近そう感じている。

弊社はいい会社だ、数年後には私も自分の店舗を持てるだろう。

しかし、今それ以上にやりたいことができた。

正確には、ずっとやりたかったことが形になった、というのか。

いつか、「暇が鬱をつくる」という言葉をどこかで聞いた。

本当にその通りだ。

人は暇なとき、あることないこと、余計なことまで考えてしまう。

しかしネガティブなことではなく、ポジティブ

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「なんもない」を体感した日

若者の言う「なんもない」は「都市部と比較してなんもない」だと定義した。

しかし私自身、1度だけ「なんもねえ」と感じた経験がある。

それは東北と北海道を車中泊で旅していたとき、秋田県能代市を通ったときのことである。

友人の出身地であり本人から再三「なんもない、行かなくていいよ」と釘を刺されていたが、私は「それは出身者だからそう感じるのだろう」と言っていた。

しかし、実際に行くことでその言葉が

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「なんもない」の考察

知り合った人の出身地を聞き、どんな魅力があるのかを聞くと、だいたいこう返ってくる。

「いやあ、なんもないよ」そんなわけない。なぜなら人が生きているという時点で、なんもないわけはないから。

では、この「なんもない」とは、どういう定義で決められるのだろうか、考察してみた。

まず、「なんもない」というのは、同世代の若者に出身地の魅力という質問を投げ掛けると返ってくることが多いように感じられた。

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