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 初めて読んでくださっている方は、見つけていただき、ありがとうございます。
 臨床心理士/公認心理師越智誠(おち まこと)と申します。

 いつも読んでくださっている方には、感謝しております。本当にありがとうございます。

 先日から、「note介護相談」を始めました。
 ご利用方法なども、この記事の中↓にありますので、よろしかったら、ご相談のことも、ご検討くだされば、幸いです。

 今回も、ご質問をいただきました。本当に、ありがとうございます。

 私は長男嫁として義父母に関しては主たる介護者でしたが、在宅介護の経験はありません。施設や病院に入所していても、通院の付き添い、手術の同意、入退院に伴う書類の記入、物品の用意、公的書類の用意等が必要で、電話がじゃんじゃんかかってくるので、慌ただしい日々を送ってきました。すべてが終わった現在できるだけのことはしたという自負心と、もっとできたはずという自責の念がせめぎあい、精神的に不安定になることもあります。私自身の気持ちは、このまま自然に回復に向かうのでしょうか?(まーぶるちゃん)

 まずは、介護に関して、本当にお疲れ様でした。
 施設入所や、病院にいらっしゃったとしても、実際のその方に対して、気を使い続けている、という意味でも、「介護」だと思っています。私は、それが実際の全ての介護者のプラスになるかは分かりませんが、「通い介護」と呼んでいます。(リンクあり)。そして、「まーぶるちゃん」さんは、いろいろな事情を踏まえた上での、施設や病院での「介護」を選択されたのだとも思っています。

 そして、その介護をきちんと続けられ、終わった後にまで、精神的に不安定になるほど、身を削るようにして取り組まれてきたことも、それはすごいことではないかとも思っています。


 最初に結論から入れば、「まーぶるちゃん」さんのお気持ちは、今、そう言っても信じてもらえないと思うのですが、基本的には時間がたてば、「回復に向かう」と思います。

 これだけだと、適当ななぐさめにも聞こえるとも思うのですが、それでも、主な理由はいくつかあります。

 一つはどなたでも同意していただけると思うのですが、一般的に時間がたてば、人間には不思議なことに回復する力があるということです。

 さらには、まだ辛い時もあるかと思うのですが、質問の文章が整理され分かりやすく、それでいてきちんと気持ちも伝わってくるので、ご自分を冷静に見る力も感じたので、そうした物事を明確にする能力も、回復の手助けになると思いました。

 それに加えて、介護を終わられた今、「できるだけのことをした自負心」がおありになるのは、「もっとできたはずの自責の念」とせめぎあい、現在は、苦しみの原因にもなっているように感じていらっしゃると思うのですが、その「自負心」が、知らないうちに回復の力になっていくようにも感じたからです。

 ここからは、また長くなり、すみません。必要と思われる項目だけでも読んでくだされば、幸いです。

介護負担の確認

 通院の付き添い、手術の同意、入退院に伴う書類の記入、物品の用意、公的書類の用意等が必要で、電話がじゃんじゃんかかってくるので、慌ただしい日々を送ってきました。

 目の前に、要介護者(義父母の方)がいらっしゃらないことで、場合によっては、より不安や心配がふくらむようなこともあったのではないでしょうか。さらには、「まーぶるちゃん」さんは、こうした多岐にわたり、しかも、いつ何が必要になるか分からない環境に、ずっといらっしゃったのだと思います。

 病院や施設の側としても、電話をすれば、適切に素早く対応してくれるご家族がいらっしゃるとすれば、それは心強いことだと思いますから、もしかしたら、何かあったら、すぐに電話をかけたのではないか、とも思います。


 それに、一つ一つの対応に関して、かなり決断のプレッシャーがあったり、細かい手続きの面倒臭さもあり、不安と焦りの中で、それぞれの作業をされていたと思います。

 もしも、お一人で対応されていたとしたら、毎回、違う要素が加わってくることが考えられますので、慣れることもなく、緊張感もあったのではないか、とも思っています。

 そうした状況にいらっしゃった「まーぶるちゃん」さんは、もしかしたら、介護をされている間は、電話がなるたびに、ビクッとするというか、怖かったかもしれません。それにも関わらず、素早く適切な対応をされていらっしゃったと思いますので、緊張感も続き、気持ちが休まる暇もなかったと思います。

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