石子

うつ歴30年 老人うつから認知症までの日々 寛解は諦めました。 投稿は、その日の情緒で…

石子

うつ歴30年 老人うつから認知症までの日々 寛解は諦めました。 投稿は、その日の情緒で乱気流です。  ボケ防止の自分の為に、投稿します。

最近の記事

#メンタルエッセイ54

ふきのとう 北国も桜が咲き始めました。 家の裏の防風林にも桜が咲いてくれました。 桜の下に目を落とすと、ふきのとうが恥ずかしそうに芽をだしていました。 兄が二度目の入院をしたと聞きお見舞いに行きました。 ベッドの横に座り久しぶりに子供の頃の話をしました。 北国へ帰る日、兄の顔を見て今帰ってはいけないと強く感じました。 足を擦ったり手を握ったりしていると、隣の畑のおばあちゃんが病室のドアを思い切り開けて「ふきのとうを見つけたよ、もう春がきたから一緒に畑仕事しようね」と、小

    • #メンタルエッセイ53

      霧の摩周湖 『夏の阿寒湖・摩周湖・屈斜路湖の旅』二泊三日のひとり旅 不倫まみれの生活に疲れて観光バスに乗りました。 「楽しんでおいで」と旅費とお小遣いまで出してくれました。 私がいないのが嬉しいのか、スタンプのラインを送ってきます。 前回来た時は霧でなにも見えなくて残念でした。 「はっ晴れている晴れるんかい!」 晴れの日の摩周湖は縁起が良くないと聞いていたので落胆。 摩周湖の都市伝説 ・晴れの時に訪ねると離婚する。  婚期が遅れる。 ・お金持ちが訪ねると霧がかかる

      • #メンタルエッセイ52

        満月 4月24日は満月それもなんとも悩ましい「ピンクムーン」と呼ぶらしい。 YouTubeのタロットで知りました。 私にとってピンクとは、憧れの色。 子供の頃、ピンクのリボン、靴下、ピンクのフリルなどとは欠けはなれた我が家。 お下がりばかりで、上から下まで兄と姉が着た何色なのか分からない服で育ったので、ピンクへの憧れを諦めました。 大谷選手の「憧れるのを止めましょう」名言です。 満月の日はお産が多い、月の満ち欠けに影響するのだと、テレビのドラマで言っていました。 ピン

        • #メンタルエッセイ51

          おじゃまします 娘から久しぶりに電話がきました。 「元気?」なんやら無愛想「生きてる?」「残念ながら生きてるよ」 「なら良かった」どうしたのか聞いてみると、昨夜娘の布団に私が入ってきた夢を見たらしく。 娘が言うには私のにおいが布団に入ってきたらしい。 そうか、心配してくれたのか。 「ありがとう」「だって木彫りの熊を抱えて仕事先に来たら怖いから」 随分前に連絡をしてこない娘に脅した事を覚えていたらしい。 ひとりの夜、久しぶりに娘と笑って話せて良かった。 次の日、姉から電

        #メンタルエッセイ54

          #メンタルエッセイ50

          プロジェクト 家を出る 私のプロジェクトは本来のプロジェクトとは違い、集団で大がかりに実行するのではなく、個人でこっそり実行するものです。 「ミッション」 目的 家を出て行く 期間 愛犬の四十九日過ぎ 目標 腐らないものは全部持ち出す    電化製品は置いていく    布団一組持ち出す    子供たちの写真は持って出る    愛犬三匹のお骨を持って出る    結婚式の写真を捨てる    家の鍵を渡す    離婚届けを出す 離婚届の提出は、私が提出しないと受理して貰えませ

          #メンタルエッセイ50

          #メンタルエッセイ49

          考えてみた 羊を放牧した丘に草を美味しそうに食べる羊を見ながらジンギスカン鍋を食べる場所があります。 リアル『羊たちの沈黙』 北国に嫁いだとき、ジンギスカンの肉が羊だと聞いたときは「えーぇ!」と、腰が引けた。その当時、生ラム生マトンではなくハムのように円形の形をした冷凍の肉が高さ15センチくらい溶かしながら頂きます。2-3日は匂いがとれません。 昭和生まれの私の家の近くに屠殺場がありました。屠殺場の排水は小川に流れていて、赤い色の小川でした。 子供たちの解剖がカエルか

          #メンタルエッセイ49

          #メンタルエッセイ48

          時を駆ける この歳になると色々な人とのお別れがあります。 同級生も旅立つ人がちらほらと、病気、事故、自殺。 マンションで暮らしていたとき、窓の外を見ているとなにかが落ちてきました。 すごい早さでした。布団が落ちてきたのかと思いましたが、大きな聞いたこともない音がしました。 バルコニーから下を見ると、マネキンみたいに人が倒れていました。 管理人に連絡をしました。 警察官が家族の安否確認をしながら亡くなった方の家を探していました。 八階から飛び下りたと聞きました。 人の噂

          #メンタルエッセイ48

          #メンタルエッセイ47

          漢93歳 母の葬儀も終わり父は施設に戻りました。 翌朝、姉から電話がありました。 施設の深夜の見回りの時、父の横に隣の部屋のおばあちゃんが、一緒に寝ていたそうです「なにか、間違いあったら困るので姉から父に話して欲しい」と施設からの連絡があったそうです。 93歳の漢が過ちをおかすとは? 姉がそんなことあると思う? 二人とも漢ではないので分からない「まさかねー」男と女、なにがあってもおかしくないのかもねとため息。 そして二人は引き離されました。 ほどなく、父は朝の見回りの時

          #メンタルエッセイ47

          #メンタルエッセイ46

           石子の本気 弁護士先生に電話相談(30分無料) 不倫の証拠の写真を用意すると財産分与額が有利になる事。 熟年離婚の決意、年金で生活する覚悟がありますか? あっという間に30分過ぎてしまう。 微妙な無料相談の時間設定。 電話が終わるとどっと疲れた。 さぁどうする私。 決心して探偵を検索。高い、非常に高い。 しかし、自分ひとりで尾行もできないし。 探偵をお願いするお金がない。 へそくり全部かき集め捻出。 待ち合わせ場所はカラオケ店。 GPSを車に付けます。 深夜でも

          #メンタルエッセイ46

          #ふるさとを語ろう

           太宰の風呂屋 アリス 『遠くで汽笛を聞きながら 何もいいことがなかったこの町で』 今の時代に汽笛を聞くこともありません。 今はなき実家は、線路から遠くでしたが、駅もあったので汽笛が一日中聞こえました。 その当時は、汽笛の音をさえぎるような建物もありませんでした。 汽笛の音も今では懐かしく思います。 太宰治『新樹の言葉』から引用 擂鉢の底と表しているが、それは当たっていない。もっとハイカラである。 シルクハットを逆さまにして、その帽子の底に小さい小さい旗を立てたそれが甲府

          #ふるさとを語ろう

          #メンタルエッセイ44

          開眼と顎 ある日、デパートから荷物が届きました。パンツ・靴下・靴・ポロシャツ・下着・スーツなど。女性との新しい出会いが始まったらしいです。 女性の趣味で変わる色、デザイン。 玄関に積んでおきました。 静観します。 サイコパスは、仏像のような、ありがたい半眼でした。 瞑想でもしているようです。 どうせよからぬことを、こんな事、あんな事、そんな事まで。 想像するだけで血圧が。 半端ない想像力。 子供達が幼かった頃「お父さん、寝てるの」と、目を見にいき確認していました。 昼

          #メンタルエッセイ44

          #メンタルエッセイ45

           乱舞 明日、メンタル。入院を断ろうと思っています。 今さら、脳に通電しても頑固な脳は電気を返り討ちにし、昔の漫画のように髪の毛が総立して、通電終了。 なにより、歩けるように治すことが精神的に良いのではないかと思っています。 朝、車まで歩けませんでした。 病院へ電話「タクシーで来れませんか」(年金生活者は我慢&無理) 突如、頭の上から「ええじゃないか」のお札が降ってきました。このお札は何年か前にも降ってきました。 熟年離婚も、うつも全部「ええじゃないか」と乱舞しました

          #メンタルエッセイ45

          #メンタルエッセイ43

          かおりと共に 北国も雪が溶けてくると、少しずつ庭の雪の中から花が咲き始めます。 長かった冬の終わりになると、BBQが始まります。 北国は、駐車場から車を出し駐車場の中でBBQをする人が多いようです。 庭が広かったので、BBQの準備をします。 犬と子供が準備の邪魔をするように、楽しそうに走り回っています。 お肉が焼けるまでに、ビールを取りに行ったり、結構大変です。 お肉もいっぱい用意しました。 安い三割引のお肉でも、BBQの楽しさで誤魔化せます。 お肉も焼けてきたので、おと

          #メンタルエッセイ43

          #メンタルエッセイ42

           坊の微笑み 北国の冬は長い。ゴルフ大好きサイコパス。 タイへワンシーズン二回行く。贅沢とは思うけれど『千と千尋の神隠し』の坊のように暴れるので、何も言わないことにしていました。 保険証の入った引き出しを開けると、パスポートが二冊重なりあって微笑みの国「旅行日程」が挟まれていました。 パスポートを見ると、女性の名前が ありました。ピーチに近い年齢。 微笑んでばかりもいられないので、旅行会社へ電話。なにを聞いても「個人情報」と、言うばかり。 メモが添えてある。「海水パンツ

          #メンタルエッセイ42

          #メンタルエッセイ41

           特急楢山 昨夜、一休さんが誕生日の食事に誘ってくれました。体調が良くないので断ったのですが、車で迎えに来てくれました。 私も断りきれず出かけましたが、駐車場からお店に向かっている途中で、座り込んでしまいました。一休さんは起こそうとしてくれましたが、脚に力が入りません。 通りすがりの男性にも助けてもらいました。 一休さんがタクシーに乗せてくれました。 家に帰って玄関で茫然自失。一休さんを驚かせてしまった事、心配をかけた事。 なにより、この先どうなってしまうのか。 整形外

          #メンタルエッセイ41

          #メンタルエッセイ40

           おくりびと 旧義母は癌で入院をしていました。 「もう、時間が余りないので付き添ってあげて」と、看護師から言われました。義父が病院の付き添いは体が持たないと言うので、その日から病院の付き添いをすることにしました。 薬の副作用なのか「虫がいっぱいいる」「事務所のそうじに行ってくる」と起き上がろうとしました。「心配しないでそうじ終わったからね」この繰り返しでした。 亡くなる前に、意識が鮮明な日がありました。 ベッドに座り、窓から外を見ている義父の背中をみながら「私が死んだらき

          #メンタルエッセイ40