#ふるさとを語ろう

 太宰の風呂屋

アリス
『遠くで汽笛を聞きながら 何もいいことがなかったこの町で』
今の時代に汽笛を聞くこともありません。
今はなき実家は、線路から遠くでしたが、駅もあったので汽笛が一日中聞こえました。
その当時は、汽笛の音をさえぎるような建物もありませんでした。
汽笛の音も今では懐かしく思います。

太宰治『新樹の言葉』から引用
擂鉢の底と表しているが、それは当たっていない。もっとハイカラである。
シルクハットを逆さまにして、その帽子の底に小さい小さい旗を立てたそれが甲府だと思えば、間違いない

太宰ご夫婦が住んでいたのは、私の実家より駅に近い町でした。
太宰治も汽笛を聞きながら故郷を思っていたのでしょうか。

この町は日照時間が日本で一番長く、太宰治が健康的な暮らしができたのではないかと、想像しています。

太宰治が通ったお風呂屋、お風呂帰りに涼んだ、神社の境内にあった座りの良い石。
私は、お風呂屋さんの道を通学していました。
お風呂屋さんは、昔のまま今も営業しています。

太宰治の『新樹の言葉』に出てくる昔の地名や町名、とても懐かしく、そして、寂しくもあります。

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