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【訳詩】ライフ ヴィセンテ・アレイクサンドレ 改訳
ライフ ヴィセンテ・アレイクサンドレ
紙でできた鳥が 胸の中で
告げる くちづけのときは まだ訪れていないと
生きる 生きる 太陽がキーキーと立てる見えない音
くちづけか鳥か 遅いのか間もなくなのか決してないか
死ぬには騒音だけで充分
すると他の心臓は黙るだろう
でなければ地上のそのヒトの膝は
金髪のための黄金の船なのだ
金色の頭 金色のこめかみ そんな太陽
ここには川と一緒に夢の影があり
【訳詩】歌8 ラファエル・アルベルティ
今日 雲たちが私に
飛びながら スペインの地図を運んできた
川の上で 何と小さく
牧草地の上で 何と大きいことか
映し出された影は
その映し出された影は
馬でいっぱいにした
私は馬に乗り 影の方へ行き
私の村と家を見つけた
庭に入り かつてそこには
水をたたえた泉があった
泉はもう無くとも
いつものように音を鳴らせていた
そして水が流れていなかった泉は
私に水を与えてくれる為に 戻ってきた
【訳詩】チリの大統領サルバドール・アジェンデに ラファエル・アルベルティ
何も産み出さないだろう 覆うだろう
人の顔を同じ仮面で
奴の口の中には忠誠心はあるが
手には弾丸を持っている
そして最後にはチリと
スペインは同じ目に遭った
もう終わった されど死
死は何も終わらなかった
見てみろ! 奴らは一人の男を殺した
殺す手を盲目にした
昨日彼は倒れた けれど彼の血は
今日は同じように立ち上がるだろう