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異語り〜コトガタリ〜

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【現代怪談】 日常に紛れ込んだ微かな異の物語を綴っていきます。(毎週木曜日更新)
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2021年12月の記事一覧

異語り 072 ご先祖様

異語り 072 ご先祖様

コトガタリ 072 ゴセンゾサマ

今年は久しぶりにととサンの実家へ帰省することができる。
(自分の実家は関西のため、もともと数年に一度くらいしか帰れていない)
ととサンの実家は同じ道内と言うこともあり、毎年 盆と正月には顔を出していた。
男2人兄弟だったおかげか義両親には義姉共々とてもかわいがっていただいている。
ネットでよく聞く嫁姑バトルなんてモノは都市伝説か? と思う程居心地がいい。

それ

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異語り 071 運のいい理由

異語り 071 運のいい理由

コトガタリ 071 ウンノイイリユウ

ヒロおじさんには2回しか会ったことがない。
祖父のいとこの子どもだそうで、自分にとってはほぼ他人のような人だ。

最初に会ったのは曾祖父の法事の時。
おじさんは宴会には加わらず1人で庭をなどを散策していた。
当時はまだ中学生くらいだった自分も手持ち無沙汰でフラフラしていたところで、少しばかり話をした。
「僕、お酒はあんまり強くないから、いっつも逃げてんねん」

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異語り 070 亜紀ちゃん

異語り 070 亜紀ちゃん

コトガタリ 070 アキチャン

中学生の時、初めて人が倒れる瞬間を見た。
同じクラスの友人で、亜紀ちゃんという女の子。
すらっとしてて足が速かった。

体育祭の練習中の事
それぞれ出る種目や委員の仕事があり、クラス全員が揃うことはほとんどない。
全員参加種目の選手だまりで久々に亜紀ちゃんと顔を合わせた。
「おつかれ~」
「おつかれ~」
声をかけ合い、亜紀ちゃんがこちらに手を伸ばしてきた。

自分

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異語り 069 サンタクロース

異語り 069 サンタクロース

コトガタリ 069 サンタクロース

昔、アルバイト先でパートの田村さんが聞かせてくれた話

クリスマスが近くなったある日
「住んでるのは2階? ちゃんと戸締りしなきゃダメよ、5階でも入ってこようとする奴はいるんだから」
いきなり話を振られ、はてなマークを浮かべながら頷いた。

いつもこの時期になると怪しい人影を見ることが増えるそうだ

数年前にね、子どもたちが「うちは煙突がないのに、サンタさんは

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異語り 068 埋もれた家

異語り 068 埋もれた家

コトガタリ 068 ウモレタイエ

閉鎖された炭鉱の街を写真に撮っていたKさん。
何度か撮影に同行させてもらったことがある。

廃街。廃墟のビルなどとは違い、一見ただの原野に見える。街が丸ごと廃された土地。

伸び放題に伸びた草。その間にコンクリートの基礎だけが残っていた。
道もアスファルト舗装がめくれ、そこから草が生えている。
時折かろうじて建っている家もあるが、既に屋根が落ちていたり、壁が剥が

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