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詩ったかぶり

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ポエムのぽの字も知らない。勉強不足。 ぽってかわいい。 ダジャレに聞こえないように落としどころを探って韻を踏みたいお年頃。赤面必死。
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#にも

リトル・バルーン

リトル・バルーン

何でもやりたいのに何もしてない
何かしているけど何かはしらない

この焦りはどこにも駆けない
水平線を睨んで今日を慰める

ほらかっこいいでしょう
まだここにいようよ

空も見ないのに羽ばたく想像
側に居ないのに褪せない偶像

何から何までいんちきだ
だから明日でさよならだ

夜更かして旅支度するフクロウ
世界一ちっぽけな気球を作ろう

毛布を被せたら窒息するような
小さなこの火を孵化させようか

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アリギエーリ達の証明

アリギエーリ達の証明

“もう楽園には戻れない”
男は暗い闇を抜けて門をくぐり
川を渡って一人この山を上り始める

さあ彼の門出を祝福しよう
孤独で暗い旅路に光あれと
さあ彼女の名前を讃えよう

彼の乙女が待っている
再会が彼女を創るその聖夜を
その喜びが永遠とならんことを

神に突き立てた爪痕は走り出す
バージルの導きも無く手は彷徨う
眠れず霧の中でも指は歩を進める

ペンの足取りは往ったり来たり
線を欠いては不意に失

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The blissful mourning, and tomorrow knight.

The blissful mourning, and tomorrow knight.

青の昨日は闇と静けさに
過去の杞憂が 差し込む今日に
窓の向こうで 明日の夕暮れに

私の騎士はまだ見えない

記憶の桜を 咲かせよう
青春の緑を 讃えよう
足元の紅葉よ 私を謳え
白紙の雪原よ 迎えてくれ

私の雪はまだ降らない

形に有象を拒めば 嘘を吐き
話に無像を望めば 言葉尽き
若葉の蜘蛛を払えば 芽生える罪よ
朝日の羽毛を羽織り 目覚める宵に
あの日の夜明けを 照らせよ月夜

辺りの霧

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女神と二人の木こり

自分を知らない木こりがいた

彼の真実は嘘になった

人を知る木こりがいた

彼の嘘は童話になった

何も知らない魔女が降ってきた

童話は彼女に役を与えた

むかしむかしあるところ

10月の終わりの

嵐の夜に

嘘選び

画面ごしだとよく見えない
仮面ごしによく見られたい

字にしたらうざったい
声に出したら嘘っぽい

偽物だらけを減らしたい
本当の言葉だけを選びたい

ため息言

もっと失くしていくならと

そっと隠していくからと

ふざけていたいこの日々も

起きていたくない夜中にも

ぶつけていない小指にも

そして痛くないお腹にも

いっしょの今に居てくれた

老いていくこの街に

いっしょに未来見てくれた

置いていく友達に

ありがとうって呟いた

自分のためにそっと息を吐いた

Lost, but masked.

浅はかな見栄を張ったら
誰かに似て終わっていた

完成していたつもりで
関係に急いた気負いで
賛成して、痛さ募って

ああ本物が欲しいのに
また損をするの?って
まだ今後も、だなんて

浮いた字も仮想なのに
つぎはぎの仮装なのに

悔いた詩も迷う嘘にも
隙が見えて情けない

“好き”は消えてやるせない

言L葉ユーサネイジア

悪い言葉がなければと願った
世界は優しい言葉であふれた

争いやケンカはなくなって
間違いや失敗もなくなった
僕たちは道端で笑いあった

でも誰も気づかなかった

良いことまでもが見えなくなって
立ち止まって会話もしなくなって
みんなが笑顔で同じように鳴いた

僕はあの日の道端でひとり
みんなと同じ言葉を呟いた

みんな同じ世界で迷子になった

かっこつけチキン

他人の言葉に当たり屋しにいったり、

シャンプーしながら脳内喧嘩したり、

被害者面を誇示して盾にしたり、

白旗を掲げて武器にしたり、

昨日や明日のことばっかり話したり、

人の顔を借りパクしたり、

弱っちい選択ばっかりです。

いんちきの偽物ですが、

強いフリして頑張ります。

猫背で下向いてても、

一匹で前に歩いていきます。

夜に散歩してぐるぐる回っても、

朝には三歩あるいて忘れ

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虚構の末裔たち

芸術が暗い手から創られる
“怪物”と他人事で吊るされる
“英雄”と人の言葉で綴られる
統べて一言で括られる

そして虚構は移ろっていく
今は子供も取り繕っている

人の居どころ巣くっている
きっと心も救っている

全て私を作っていく