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【本要約】苦しかったときの話をしようか

2021/9/18

はじめに

ビジネスマンの父親が我が子のために書きためた「働くことの本質」

働く答えは一人一人が自分で出さなければならないが、自分の将来や仕事のことを考える際の考え方 ( フレームワーク ) は知っておくべきだ。

キャリアの判断に困ったときに役立つ「虎の巻」
キャリアに悩むすべての人に役立つ「本質的な書籍」

私たちは、現実を見極め、正しい選択をすることで、目的に近づくことができる。そのためには、現実を生み出している構造を明らかにすることだ。

社会で成功するには、覚悟を持って構造を直視し、本質を把握する。

持って生まれたモノをどうやって知り、どうやって最大限に活かし、どうやって目的を達成するのか?

自分の特徴を知り、強みを徹底的に伸ばす。

人は目に見えない内面に、外見以上の特徴の差を持って生まれてくる。どんな特徴であっても、自分の人生をコントロールする選択肢を握っているのは自分自身である。

今は、多様な生き方・働き方を選択できる時代だ。本当は、選ぶ必要がない方が、少ない方が、大多数にとっては、楽だから好ましいのかもしれないが、時代の流れは止まらない。多様な選択肢は、さらに広がっていくだろう。

・自分に合った選択をできる人だけが、有利にキャリアを構築していく。
・自分に合った選び方ができたなら、ワクワク、ドキドキ、シビれるような達成感を味わうことができる。
・達成したときの興奮と感動が、やりがいであり、人はそれを味わうために生まれてきたはずだ。

やりたいことがわからない

「やりたいことがわからない」という悩みは、世界や社会を知らないことではなく、自分自身を知らないことだ。問題の本質は外側ではなく内側にある。自分の中に軸がないから、やりたいことがわからない。

・今ある自分の全力の価値観で軸を決める。
・悩み、集中して考え抜くべきなのは、自分のキャリアにとって重視すべき軸である。

「経験がないのに考えても仕方がない」は間違いだ。むしろ、ちゃんと考えないから、経験に踏み出せない。

「わかる」ということは、「何がわからないかを、わかる」ということである。

「考えたらわかること」と、「考えてもわからないこと」の境界が、自分なりに納得できるようになることだ。

・自分の頭で考えれば、自分にとってわからない領域がどの辺りにあるのか、そして、わからない程度もわかる
=感触がわかる
・わかるためには何がわかれば解決できそうかもわかる
=想像できる
・自分なりにその何かを得るために行動することが可能になるので、例えわからないことが解消できていなくても、自分なりに向き合っていることはわかる
=納得できる

「わからないなりに、やれることはやれているはず」と思えることが、心の安定となる。
不安は、わからないことをずっと放置してきた、後ろめたさの闇から、溢れ出てくる。

【成功法則】
成功は、必ず人の強みからによって生み出されるのであって、決して弱みからは生まれない。
その強みの社会的評価は、自分以外の誰かが行う、相対評価の世界が、この資本主義社会だ。
強みの競争相手は他人ではなく、自分の中にある自己保存の本能 ( 楽で安心安全な方向へ行きたがる心理 ) である。
【人工知能】
人工知能には、過去の延長線上にない未来を創造することはできない。人工知能が奪うのは、創造的に頭を使っていない仕事、ルーチンワークである。資本主義社会では、資本家はより安くて優秀な労働力を選ぶのは自明だ。

資本主義社会

すべての生物の中で、人間を人間足らしめている最大の特徴が知力である。経済的成功の度合いに最も相関するのが、知力の格差だ。

本質

構造

現象

※上位が下位を拘束している。

本質を理解すれば、「そのモノゴトが、今後どのような変遷を辿るのか」を予測できる。
分析力を武器にし、現象に囚われず、構造を見極め、構造から本質を見抜く力を養う。

・資本主義の本質は、人間の欲である。
「より便利により快適な暮らしがしたい。」とういう欲である。
・資本主義は、人間の欲をエネルギー源にして、人々を競争させることで社会を発展させる構造を持つ。
・資本主義社会は、個人を平等に扱わない。
その個人が生み出す価値の違いによって、扱いに格差がある。

資本主義は、欲を本質とし、競争が構造で、格差が現象だ。

人間は平等ではない。
人の命の価値は、社会にとっての有用性によって定められる。

人間は、自分が知っている世界の外を認識することができない。だから、サラリーマンは、「資本主義社会:サラリーマン ( 労働者 ) を働かせて、資本家が儲ける構造」を理解できない。

資本主義とは、無知であることと、愚かであることに、罰金を科す社会のことである。

日本の教育システムも、大量の優秀なサラリーマン ( 労働者 ) を生産するように作られている。そして、資本主義社会の本質を一切教えない。外の世界にできるだけ気付かせないようにしている。

【年収を決める法則】
・職能 ( スキル ) に対する需要と供給
・業界の構造 … 市場構造が人件費を決定付ける
・成果 … 重要で代替不可能な結果

欲の強さは正義である。欲を求める力、欲求の強さは、この世界を生き抜くためのエネルギーの強さに等しい。資本主義社会を動かしている本質が、人間の欲だからだ。

資産を持って生まれていない人間が、この現代社会において巨大な資産を手に入れる方法は、何らかの方法で、資本家に成り上がることだ。

起業して資本家になる世界は、創業期の社長という労働者と兼務すると、365日24時間、自分のビジネスから離れることがない生活になる。しかし、やりがいがある。

やりがいのエッセンスは、自分で道を選べる自由に集約される。

サラリーマン社会では、自分が正しいと信じることと違う意思決定がなされることは、日常茶飯事だ。

「自分の志のままに歩いてみたい」という自由が、起業である。

お金よりも遥かに突き動かす最大の欲は、知的好奇心を満たすことである。

「新しい戦略を考え出し、世の中に放り投げてみて、世界がどう変わるのか?」それを見届ける息を呑む瞬間に、持てるすべての情熱を注ぎ込みたい、その興奮を味わうために生まれてきたと思うほどに。

知的好奇心がある限り、人生はおもしろい。

人生とは、まだ知らないおもしろいことを求めて、自分の世界を広げていく旅である。

・情報とは、人の知性があって初めて意味を持つようになる。
外の世界のデータや事実を集めて、自分の知性を駆使して統合・推理することで生み出す付加価値が情報である。

・教養とは、知性を養うために、世界から手掛かりを集めて、頭の中で再構築することだ。

自分の強み

仮でもいいから、目的もプランも変わっていいから、暫定的な目的を立てる。

暫定的な目的は、納得性・一貫性という価値がある。

・仮で目的を立てるときに、達成したいコトや、やってみたいコトという、具体的なコトから、スタートしてしまうと行き詰まってしまう。
・具体的なコトからではなく、「どんな状態であれば、自分は、ハッピーだろうか?」という未来の理想の状態から、スタートする。
・理想をイメージして、創り出すことは、難しくない。
そして、理想を実現するために必要な具体的なことは何かを考えていく。

目的が決まれば、目的に向かって戦略を立てる。戦略を立てる際に重要なのは「自分の資源 ( ビジネスでは、ヒト・モノ・カネ・情報・時間・知的財産 ) をどう認識するか」である。戦略とは資源配分の選択であるから、資源によって、戦略は可変する。

資源とは、自分の強みである。
自分の強みを見つけて、武器として認識して、武器を集中的に磨いていく。

・資源( 強み ) は、必ず好きなことの中にある。
・資源 ( 強み ) の選択と集中によって、その強度を増していく。

現状維持バイアス

脳の現状維持機能によって、私たちの理性的な判断にも、バイアスがかかってしまう。バイアスを排除しようと意識しても、本能には逆らえない。理性的に正しい判断をしたつもりでも、変化やリスクの少ない方を頭の中で、正当化して選んでしまう。

それでも、何かを選択を決断できるのはいい方であり、鍛錬を積んでいない人は、悩んだ末に「何も選択しない」という決断をしてしまう。

目的に対して、理論的に確率の高い正しい道を見極めて選択し決断するのは、本能に反するので難しい。だから、決断力というスキルは、重宝する。

人間の本質は自己保存である。できるだけ選ばなくていいように、決断しなくて済むように、不安やストレスがないように、痛くないように、変化が少ないように、安全なように、楽なように、大衆は生きている。

人間は快楽を感じるとすぐに成長をやめてしまう本能がある。だから、うまくいっているときほど、自分の心地よい均衡を意図的に壊さねばならない。コンフォートゾーンを出れば、新たな成長が始まるからだ。強い意志で作り出した積極的な挑戦こそが、新たな世界を広げる。

【苦しかったときの話をしようか】

人が最も苦しいのは、自己評価が極端に低くなっているとき、自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときだ。自分の存在価値を強く疑うとき、人は臆病になり、行動できなくなる。

プロの世界で最初から友情や親切を期待するのは単なるお人好しであり、淘汰される負けのマインドである。プロの世界とは生存競争の最前線である。

迷ったときは厳しい方を取れ。人間の脳は楽な方が、よく見えるようにバイアスをかけてくる。だから、ハードな道が正解だ。

強い人間は環境に合わせて自分を変えるか、自分に合わせて環境を変えるか、そのどちらかができる。

コンフォートゾーンを出ない限り、自分の本当の力は覚醒しない。

不安と失敗

成長を望む限り、不安はなくならない。
でも、不安には慣れることができるようになる。
不安は挑戦している証拠だ。
自己保存の本能によって、チャレンジによって起こる変化が大きいほど不安は大きくなる。

・不安とは、本能を克服して戦っているチャレンジャーへの進軍ラッパのようなモノだ。
・不安は、未来を予測する知性が高いほど大きくなり、不安こそが正しい道である。

挑戦する過程で得られる多くの貴重な経験価値が、不安とのバランスを取るはずだ。

最も大切なのは、目的の方向に向かって耐えず成長し続けることである。成長することで、いつかは、その目的に到達できる。挑戦しないから失敗もしない自分よりも、挑戦するから失敗してしまう自分になることが、成長への道だ。

失敗への恐怖は、自己保存の本能が写し出しているフィクションに過ぎない。
脳が、本能レベルで変化によって起こるストレスを避けるために、見せている幻覚である。

挑戦する不安は未来への投資である。失敗しない人生は、挑戦しない人生である。失敗しない人生そのものが、最悪の大失敗である。

不安をエネルギーとして燃やしながら、挑戦することこそ、生きている証だ。不安は挑戦している証拠だ。不安と共存する人生こそが、成長し続ける人生である。

不安に慣れることはできる、成長するにつれ、自信が付き、不安は軽減していく。

変化のタイムラグ

人が「変わろう」と思っても、なかなか変われないのは、「変わろう」と覚悟したときの意識変化と、実際の行動変化までのタイムラグに耐えられないからだ。

「自分の行動を変えよう」と決心したとする。その瞬間に意識 ( マインドセット ) は変わっている。しかし、実際に行動が変わるかどうかは、身体という物理的な問題なのだ。

それまでの行動パターンを身体が覚えてしまっている。無意識に動くと、行動はあるパターン通りに動くのが、デフォルトになっている。それを変化させるのだから、何度も何度も新しい行動パターンを身体に覚えさせなければならない。行動変化には時間がかかるのだ。

最初からすぐに変われないことを覚悟して、時間がかかることを織り込んで、変わる努力を継続することだ。意識変化を継続するシステムを構築する。意識が継続していくと、無意識に行動できるようになる。

自分自身の変化も楽しいが、自分が関わることで周囲の大切な人々がどう変わっていくか、その変化の起点になるほど、喜びは大きい。

おわりに

【要約】目的に応じて、自分の特徴を強みに変えて、死ぬまで磨き続けろ

好きなことに集中する。好きなことでしか努力は継続できない。

成功者は、その道で努力を積み重ねることができた人であって、その正体は、努力できる好きな道を見つけられた発見者である。

この世界は残酷だ。それでも自分で選ぶことはできる。


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