さすらいの塾講師

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さすらいの塾講師

こんにちは。 塾講師として思ったこと・役立ちそうなことをつらつら書いていきます。 【ブログ:https://omoukoto.net/】 【Twitter:https://twitter.com/juku_no_sensei

最近の記事

塾依存に注意!

《塾依存》って言い方をすると、ちょっと怖いように感じるかもしれません。 塾講師という立場からこんなことを言うのはちょっとアレなのですが… 昨今は塾依存になってしまうお家や、依存させようとする塾が多すぎます。 今回は自分が塾で働いていて感じていること、そして業界の内部事情なんかをお伝えできればと思います。 生徒の塾依存 では塾依存とはどういう状態のことを指すのでしょうか? 生徒の塾依存はこんな感じです。 ●塾の指示がないと勉強することができない ●自分では勉強がで

    • 良い塾ってどんな塾?

      今回は《良い塾とは何か?》ってことについて、私の考えを書き連ねていきます。 「良い塾」と一言で言っても、人によっていろんな捉え方があるかと思います。 合格まで導いてくれる塾 とか アツい先生が指導してくれる塾 とか 安さ重視 とか… 塾選びにはいろんな判断基準があることでしょう。 でも、私の中の「良い塾」の定義は一つ。 《自立勉強を推奨する塾》です。 教えすぎず、自分で考える力を伸ばす塾。 そしてたとえ塾を辞めたとしても、自分で勉強を継続していける力が

      • 【ヤバイ大人】自分の気持ちを言葉にできない

        こちらへの投稿は久しぶりになってしまいました。 今回は私が以前出会った、ちょっとびっくりした大人についてのお話。 自分の考えを言葉にできない大人ってやばいよね その人はとにかく気持ちが態度に出ます。 突然怒り出してどこかへ行ってしまったり、 周りに感情をぶつけて迷惑をかけたり… そしてその怒りの原因がよく分からないんですよね。 私も悪態をつかれた際に思い切って聞いてみたんです。 「私の悪い所を教えてください。どこを直したらいいんですか?」と… すると返って来

        • 一つの勉強法を信じることの大切さ

          いろんな勉強法や参考書に目移りしてしまう人、結構多いです。 以前の記事でも書きましたが、勉強法をコロコロ変えるのはあまり良くありません。 「やりやすさ」だけを重視してしまって、成績がなかなか上がらないという事態も起こってしまうんですよね。 損切りすることと途中で諦めてしまうことは違います。 その勉強法が自分に合っているのか分かるのは、2~3日後ではありません。 数か月単位で経過を見ていく必要があります。 数か月後の模試で結果が見えることもあれば、次の年に花開いてく

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          教育の最適解は国が決めるものではない

          教育は誰のためのものか。 言わずもがな、教育は子供自身のためのものでしょう。 でも昨今のニュースを見ていると、どうも大人の都合で子供たちに無理を強いているような気がしてなりません。 入試改革についてもそう。 普通に考えて、2020年度に行うべきではない。 さらなる混乱を招くことになるのは目に見えています。 9月入学についてもそう。 このままいけば帳尻を合わせようとすることで、どうしても不利益を被る層が出てきてしまう。 もちろんこういうことを決めている大人は、子

          教育の最適解は国が決めるものではない

          「勉強は嫌いじゃない」が一番大事

          「勉強なんて大嫌い!」って生徒は結構多いです。 やんちゃ盛りで集中力が持たない子とか、 勉強よりもゲームやスポーツなど、他のことをしたくて仕方ない子とか… 小学生だとあるあるですよね。 でも今回取り上げたいのは、 「勉強という行為が反吐が出るほど嫌い」 って人。 勉強アレルギーとでも言いましょうか。 大人でも結構いるんですよね。 実際の生徒で、こんなことを言っている子がいました。 これは約1年前のツイートですが、いまだに頭を悩ませています。 勉強すること

          「勉強は嫌いじゃない」が一番大事

          先生なんかになりたくなかった

          ふと思い出したことがあります。 私が小学生の時、先生という職業にはなりたくなかったんですよね。 小学校の先生のことは尊敬できなかったし、 やんちゃな男の子のことで頭を悩ませたくないし、 何より他人の教育に携わるなんて責任の重いことをしたくないと思っていました。 それが今は塾講師です。 ちょっと面白いですよね。 そう考えてみると、私がかつて「なりたくない」と思っていた職業は一通り経験してることに気づきました。 まず、スーパーのレジ係。 お金を扱うし、手を素早く

          先生なんかになりたくなかった

          親が出来ないことを押しつけてはいけない

          「もっと勉強しなさい!」 「沢山本を読みなさい!」 「スマホばっかりいじらない!」 こんなことは、子供のいる家庭では日常茶飯事かと思います。 むしろこんなやり取りのない家庭は存在するのか?というレベルですよね。 でも生徒と話していると… 「お母さんは遅くまで起きているのに、僕は早く寝なさいって言われるんだ。」 「大人は勉強しなくていいんだって。ずるい。」 「お父さんはスマホでゲームしてるけど、僕はやらせてもらえない。」 時々こんな声も出てきます。 なるほど

          親が出来ないことを押しつけてはいけない

          勉強は強制しない方が良い話

          塾には毎年、とんでもなく勉強ができる生徒が数人入会してきます。 その子たちに共通しているのが、 「親に勉強しろって言われたことがない」 ということ。 驚きましたが、自分のことを振り返ってみたら納得できました。 私も親に「勉強しろ」なんて言われたことがありません。 もちろん勉強に必要な教材や文房具は沢山与えてくれました。 でもほとんどが私が欲しい・やりたいと言ったからです。 おそらく私の親は、(良い意味で)勉強ができることにそれほどの価値を見出していなかったのだ

          勉強は強制しない方が良い話

          「教える」教育では必ず頭打ちになる

          「塾講師は教えるのが仕事。」 このようによく言われます。 まぁ実際にそうなので、間違いではないのですが…。 でもそれだと、必ずどこかで頭打ちになると考えています。 「先生と一緒にテスト対策したら良い点を取ることができたけど、塾を辞めたらどう勉強して良いか分からなくなった。」 これでは意味がないですよね。 確かに塾は成績を伸ばすためのツール。 塾のおかげで成績が伸びたと言ってくれるならこれほど嬉しい事はありません。 でも瞬間的に学校の成績は上がったとしても、生徒

          「教える」教育では必ず頭打ちになる

          教材と先生は使いよう

          ちょっと前にこんなことがありました↓ 前回のお話ともちょっとリンクしますが、 どんなに素晴らしい教材や先生が用意されていても、「信じてやり切る」ことができないと成果には結びつきません。 どんなに優れた教材でも適切に使わないと効果は発揮しないし、 逆にどんなに使いにくい教材でもしっかりやり込めばそれなりの成果は出る。 その教材を信じて何周も何周も取り組めば、絶対に得られるものは沢山あるんです。 これは先生に関してもそうなんですよね。 どんなに優秀な先生が担当してく

          教材と先生は使いよう

          教材をコロコロ変えると起こること

          先日こんなツイートをしました。 今回はこれに関してちょっと深堀りしていきますね。 教材は基本的にはやり切ることが大切 ツイートの通り、いろいろな参考書に手を出さずに1冊をやり切ることが基本です。 英語長文や国語の読解問題なんかはいろいろな問題に触れることが大切なのですが… これらのような「数をこなすべきテキスト」は実は少なく、ほとんどは「1冊をやり込むテキスト」なんですよ。 でもそのことに気づかず、参考書をコロコロ変えてしまう人もいるんですよね。 頻繁に教材を変

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          根性論はただの思考停止。

          根性論って大嫌いなんですよね。 「成功できないのはお前の努力が足りない」 とか 「努力さえすればきっと報われる」 とか、そういうやつ。 私だけじゃなく、多くの若者が嫌うものではないでしょうか。 気持ちさえあれば全員東大に入れるなんてことはないし、 机に向かっている時間で合否が決まるものでもない。 それは全員分かっている事だけど、「やる気・忍耐・根性」に重きを置いて語ってくる大人は多いんですよね。 だいたい根性論を言ってくる大人って、具体的な解決策を提案できな

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          分かりやすい授業=良い先生ではない。

          生徒と話していると、 「あの先生の授業は分かりにくいから」 っていう言葉をよく聞きます。 生徒からしたら、分かりやすいに越したことはないでしょう。 でも… 分かりにくい授業をしている人、全員が悪い先生なのでしょうか? 私はそうは思いません。 もちろん、指導力不足で解説が分かりづらいのはNG。 先生としてはかなり残念ですね。 ただ、「分かりづらい」にもいろんな種類があるんですよ。 指導力のある先生もあえて、「分かりづらい授業」を行うこともあります。 実はこ

          分かりやすい授業=良い先生ではない。

          私(塾講師)に謝られても。

          ふと疑問に思うことがある。 塾の生徒が宿題をやらなかった際、 「ごめん先生、宿題できなかった!」 って言われること。 これがどうもピンとこない。 だって私は何も困らない。 自分が受験するわけでもなければ、お給料に響くわけでもない。 もちろん謝る気持ちは分かる。 私だって同じ状況なら絶対に謝る。 でも、言われる側になるとなんだか腑に落ちない。 生徒だって私のために勉強している訳じゃない。 勉強する理由は当然自分のため。 塾講師はその手伝いをしているだけに

          私(塾講師)に謝られても。

          「ありがとう」を言えるのは素晴らしい才能

          私が担当しているとある生徒は、見た目はとてもイマドキでやんちゃなタイプの子。 初対面では少し怖いくらいの印象を持ってしまう人もいるかもしれません。 でも少し話せば誰だって、その子がとても良い子だと分かります。 なぜか? その子は「ありがとう」と頻繁に言うんです。 たとえそれがとても小さな事だったとしても。 私の同年代の友達や職場の人だってそんなに頻繁には使わないぞ、ってくらい。 もちろんそれだけが彼の魅力ではありませんが、やはり彼の「ありがとう」にはとても大きな

          「ありがとう」を言えるのは素晴らしい才能