城本 苔

短歌と音楽が好きです

城本 苔

短歌と音楽が好きです

マガジン

  • 苔のお気に入り

    お気に入りです。

最近の記事

短歌二年生になりました

去年の今頃、前の会社で休職していました。 うつの症状が酷く、毎日クソデカ希死念慮と戦っていました。死にかけでした。 そんな時に私は縋るように短歌を詠み始めました。ありったけの苦しみと希死念慮を短歌に託して、詠み続けても短歌は私のそばにいてくれました。 短歌という文化と出会っていなければ、私は死んでいたと思います。 短歌のかみさまにつないでもらった命だと思ってます。 だから私は短歌を詠み続けます。 死にたいと思いながら生きることは愚かでも美しいと言い張るために生きて、美し

    • おうちカフェでオンオフ切り替え

      私はとてもオンオフの切り替えが下手だ。 家にいても休みの日でも作業所(職場のようなところ)で偉い人に言われた引っかかる言葉を、ずっと反芻してしまったりする。 そうしていると、休み明けなのにすでに疲れ切っていたりする。 心がぜんぜん休めていないのだ。 ちゃんと「オフ」になれるようルーティンが必要だと考えた。 そんなわけで、おうちカフェはじめました。 自分好みにいれたコーヒー、美味しいおやつ、良い音楽をユーチューブで流してひたすらのんびりする、日記を書く。 時折かわいいペッ

      • なんでしにたいんやろな

        まず、今はそれほどメンタルが沈んでいるわけではありません。 わりかし大丈夫な時に自分のメンタルを分析しようという試みと、「しにたい時の自分」に対するメッセージになっています。 自分の中で特に大きいなと思っているのは頭の中にそういう「つらい→しにたい」という「しにたい特急回路」みたいなのができちゃってるんですよね。 たとえば、あんまりしにたいとか思わない人は、 「嫌な出来事→つらい→めっちゃつらい→しにたい」 みたいな感じかなあと思うのですが、私の場合、 「嫌な出来事→

        • ポエム「過去の行先」

          私は毎日歳を取るし、あらゆる記憶はどんどん霞んでいく。 今日のかけがえない全てを感じとるには、昨日までの過去を無かったことにしなければならなかった。 中学校の片隅で折り鶴を一緒に折ったことも、夜の信号の音を纏った君も、他人には悟られないようにしなければならなかった。 私の頭の中に残っているかどうかも分からない過去たちの行先はどこなんだろう。 君の頭の中にも残っていれば、私と君のあいだに横たわっているのかな。 いつか過去が橋となって、未来へと繋がってほしい。 だから

        短歌二年生になりました

        マガジン

        • 苔のお気に入り
          7本

        記事

          ポエム「小さな光」

          疲れたなあ、どこまでいっても暗闇だなあと思いつつ棒になりゆく足で歩いています。 いつ始まったかもわからない人生でこれまでだいたい暗闇なんてたまったもんじゃありませんね。でもまあ産まれてきて生きてきたんで惰性で生きてたら、あったんですよ。光。 目を凝らさなければ見えない、手を近づけなければ感じられない。小さくあたたかな光。 これまで傷つきまくった人生なのでその存在を最初は信じられなくて、 手を伸ばします。 噛まれました。痛い!でもこれは甘噛みだな。 私はその小さな光を連れて、旅

          ポエム「小さな光」

          掃除、たのしい。

          家の掃除が好きになった。 掃除といってもクイックルワイパー?フローリングワイパー?をかけるだけだが、なんか楽しい。 掃除というものは目に見えて成果が出る。やったらやった分だけ落ちている髪の毛やほこりが減り、部屋がきれいになる。 掃除しても2日くらいでまたそこそこ汚くなるので、1回の掃除で100点を目指す必要がないというのも楽しいポイント。とりあえず毎日気が向いただけやり続けていれば少しずつ家全体がきれいになっていく。おもろい。 これからはフローリングの掃除を続けながら水回りも

          掃除、たのしい。

          雑記6/6

          生理前の影響か、精神的に不安定な日々が続いている。今週の月曜日、6/3くらいからかな。 体もだるいし、自分にも他人にも攻撃的な心情。 今週は作業所に行くこともできなかった。 こんな時にわざわざ恨みつらみを書き連ねるのも何なので、楽しいことや嬉しいことを書いてみる。 デグーのこむぎを家族に迎え入れ、だいたい3週間が経った。かなりこの家にも飼い主の私にも慣れてきたのか気持ちよさそうに眠っていたり、なでなでさせてくれるようになった。 こむぎをケージから脱走させてしまうことがちょ

          連作自分語り「お呪い」

          城本 苔(元こけいろ)の短歌連作「お呪い」を語っていきます。 まず一番最初の「つらくない、つらくない…」の短歌ですね。 最初は自分はつらくないんだと言い聞かせてるイメージで「つらくない」の繰り返しから作り始めました。しかし、そこで私の中に湧き上がって来たのは「ティッシュ配りのお兄さん」のイメージ。私は街中で何か配ってる人がいても多少の罪悪感を覚えながら完全無視してしまいます。 そのイメージでどれだけ「私の苦しみを受け取ってください!」と呼びかけても誰も受け取ってくれないとい

          連作自分語り「お呪い」

          私の心の中の神社

          私にはとても好きな神社がある。 しかしその神社で変質者と遭遇してしまったため、しばらく神社には行かないことにした。 まあ、キショいおっさんはどこにでもいるな。 それなりの怒りと傷を抱えた私は、自分の心の中にその神社を作ることした。 ふとんやソファに横になって神社をイメージする。木々の緑は美しく、心地よい風が吹く。 空は高く、青い。 ここで「イメージ」の特権だ。 私は最近デグーという知能の高いネズミのような動物と暮らし始めた。こむぎという名前を付けた。こむぎの体はモフモ

          私の心の中の神社

          夢が一つ叶いました

          家族としてデグーを迎え入れた。 茶色いから、という理由でこむぎと名付けた。 こむぎは、ホームセンターの小動物コーナーの言わば売れ残りだった。1年以上をその小動物コーナーで過ごし、「50%OFF!」と手書きのポップがケージに貼られていた。 私のこむぎに対する第一印象は、「なんかこの子だけ元気がない気がする…」だった。 何回もその店に通ったが、他のデグーたちは動き回っているのにこむぎは隅の方でぼーっとしていることが多かった。 日々を重ねるにつれて、私の中でこむぎの存在が大き

          夢が一つ叶いました

          雑記 祈りと生活

          朝起きてコーヒーを入れる。ドリップバッグの簡単なものだけどいい匂いがして美味しい。 マーガリンを塗ったトーストとバナナとコーヒー。それが私の朝の定番だ。 適当な服に着替えて顔を洗う。好きな音楽を鳴らしながら身支度を整える。 その日の気分や起きた時間で作業所に行ったり行かなかったりする。 4月はメンタル面の体調が良くなく、ほとんど作業所に行くことが出来なかったけど今週は行くことが出来て良かった。疲れるけど仲良くしてくれる人達もいて楽しく過ごすことができた。 自分をたくさんほ

          雑記 祈りと生活

          夢が一つ増えました

          デグーを飼いたい。 デグーとは知能の高いすこし大きめのネズミ、といった感じの動物だ。 先日暇つぶしでホームセンターのペットコーナーに行った。私は爬虫類がけっこう好きなのでヘビがみたいなーとか思いつつ小動物達がいる一室へ足を運んだ。 ヘビはいなかった。 でもデグーがいた。 一見すると大きめのハムスター、しかしよく見るとちがう、大きめのネズミというのがやはりしっくりくる表現だな。 当たり前だけど人間とは全然ちがう時間軸で生きているという雰囲気を持っていた。 のんびりと

          夢が一つ増えました

          「がんばらない」ってなんだろう?

          お世話になっている福祉の方によると私は頑張りすぎらしい。自分ではよくわからない。 でも福祉の方との面談で気づいたことは、「家族を含め人と一緒にいるときはある程度元気でいなければならない」という強い思い込みがあること。ほかにも無意識のうちに自分や人に対する「こうあらねばならない」が私には多い気がしていて、その思い込みを一つ一つほどいていけば楽になっていく気がしている。 少しずつ自分のことを許していきたい。 がんばらず、風に吹かれるようにしばらくのんびりと生きていきます。

          「がんばらない」ってなんだろう?

          精神疾患になっても人生は詰まない

          私は統合失調感情障害という精神疾患がある。 簡単に説明すれば統合失調症とうつ病が合体した、みたいな病気だ。私の場合ほぼうつ病らしい。 「精神疾患になったら人生詰むから、みんな心身を大切にね」 みたいな言葉をツイッターとかで最近よく見る。 「みんな心身を大切にね」に関しては超同意である。しかし、「精神疾患になったら人生詰む」に関しては「え、何年も前から精神疾患の私はどうすればいいんですか」となる。当たり前だ。 精神疾患になったら、たしかに日常生活がままならなくなったりする

          精神疾患になっても人生は詰まない

          連作自分語り「ゆうれい」

          城本苔の短歌連作、「ゆうれい」を語っていきます。 まず全体のテーマとして「大切な存在を失っても生きていく自分」というのがあります。 私が十歳の時に病気で亡くなった母親と、今はもういない愛猫ミミちゃんの思い出が織り交ぜられています。 母親を亡くしてしばらく母親が生きている夢を見て、起きてから泣いていました。その思いが最初の二首に込められています。 四首目のカーテンの短歌はミミちゃんの思い出です。ミミちゃんはカーテンの間から窓の外を見るのが好きでした。今でもカーテンがふと揺

          連作自分語り「ゆうれい」

          私と日記、それからポエム

          中学生頃から自分の気持ちを文章で表現することが好きだった。毎日きっちり日記を書いているわけではないけど、学生の頃からなんとなく日記を書くという趣味、習慣は続いている。 日記を書き始めたきっかけは、中学のスクールカウンセラーの先生との会話だったと思う。当時の私は時間や感情が過ぎ去っていく早さ、いつかすべてを忘れてしまうんじゃないかという悲しみとも恐怖ともとれる感情を抱いていた。そのことをカウンセラーの先生に相談した。 「日記を書くと良いよ」 先生は軽やかに答えた。 それがきっ

          私と日記、それからポエム