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連作自分語り「ゆうれい」


城本苔の短歌連作、「ゆうれい」を語っていきます。

まず全体のテーマとして「大切な存在を失っても生きていく自分」というのがあります。
私が十歳の時に病気で亡くなった母親と、今はもういない愛猫ミミちゃんの思い出が織り交ぜられています。

母親を亡くしてしばらく母親が生きている夢を見て、起きてから泣いていました。その思いが最初の二首に込められています。

四首目のカーテンの短歌はミミちゃんの思い出です。ミミちゃんはカーテンの間から窓の外を見るのが好きでした。今でもカーテンがふと揺れるとミミちゃんがいるのかな、と考えます。

かわいい

最後の五首目は、生きている人が亡くなっている人へ「お元気ですか」と語りかけ、「死んでるんだから元気もなにも」と亡くなった人が微笑んでいるイメージを短歌にしました。

私にもいつか亡くなるその時が来るけど、精一杯この人生を生き抜いていきます。
なるべくすべてを忘れたくない、そんな気持ちで短歌を作りながら。

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